人間あやつり機[★★]

[初出誌] 『無題』、「小学二年生」197011月号、9頁、50コマ

[単行本]  『人間あやつり機』、「てんとう虫コミックス ドラえもん第9巻」19751125日 初版第1刷発行、9頁、50コマ

[大全集] 『人間あやつり機』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 22009830日 初版第1刷発行、9頁、50コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無題』が『人間あやつり機』に変更

 「べんりだよう」が「べんりだよお」に変更[102(7)]

 「これをあそこへくっつけてよ」が「これをあそこへくっつけて」に変更[104(1)]

 

 「おてつだいようのボタンをおすつもりで、バレエようをおした」が「おてつだい用のボタンをおすつもりでバレー用をおした」に変更[106(1)]

 「ヒイ、ハア」が「ヒーハー」に変更[107(3)]

 

 [梗概] ドラえもんとのび太が本を読んでいたとき、ママから買い物を頼まれた。二人はどうしても買い物に行く気になれなかった。すると、ドラえもんが便利なひみつ道具『人間あやつり機』を取り出した。この道具の電子頭脳のボタンを「カチ」と押すと、からだがひとりでに動いて、眠ったままでも働けるから疲れない機械である。あんまりかっこうよくないので二人は使うのを避けていた。

 

 たまたま昼寝をしているパパに、この機械を取り付けて、買い物に行ってもらおうとしたら、突如、窓から「ピョン」と飛び出したので、故障してしまった。直して、パパに再度取り付けると、「ピョコ タリラ~ ツツツツ ララリ~」と家の中で踊り出したので、お使い用ではなくバレエ用のボタンを押したことに気づいた。

 

 「パチ」とボタンを押し直すと、「ドカン」と壁を破って、すごい速さで外に飛び出しので、マラソン用のボタンを押したらしいことがわかった。追い掛けると、パパは車の間を「気をつけろっ」と、怒鳴られながら駆け抜けていった。さらに、測量している人たちのロープを引っかけて、「ピョコ ピョコ」走りさろうとしたところへ、ドラえもんとのび太は「タケコプター」で追いつくことができた。

 

  ドラえもんが測量していた人たちに、「ねぼけてやったことだからゆるしてください」と謝っている時、のび太は無断に「パチ」とスイッチを押してしまった。プロレス用であったので、大暴れして、ドラえもんなどは「ブルーン」とぶっ飛ばされてしまった。

 

 パパを家に連れ帰り、しばらくこの機械をしまっておくことにした。パパが目覚めると、「マラソンとプロレスのゆめをみたら、からだじゅうがいたい」とママにこぼしていた。この話を聞いてこんなときこそあの機械が役立つと思い、のび太が「人間あやつり機」を付けて、パパの肩を「デーン デーン」とたたいた。かたわらで、ドラえもんは「どうもちょうせつがむずしいなあ」と困惑した表情で眺めていた。

[S0211A0907027011]