引力ねじ曲げ機[★★]

[初出誌] 『無題』、「小学二年生」197010月号、9頁、58コマ

[単行本]  『引力ねじ曲げ機』、「藤子不二雄ランド ドラえもん短編第1巻」198468日 初版発行、9頁、58コマ

[大全集] 『引力ねじ曲げ機』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 22009830日 初版第1刷発行、9頁、58コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『無題』が『引力ねじ曲げ機』に変更

 「そおれ」が「そーれ」に変更[96(8)]

 「わあ、ころがりあがる」が「わ、ころがりあがる」に変更[97(2)]

 「草むらへとびこんじゃった」、「おおい」が「草むらにとびこんじゃった」、「おーい」に変更[97(4)]

 

 [梗概] のび太はみんなとハイキングに行くことになった。ドラえもんから、「苦しくても、歩きとおすんだよ」と激励され、スネ夫からは「おんぶしてやらないからな」とばかにされた。山に登りはじめると、すぐに、のび太は「ひい~ きびしい」と弱音を吐き出した。それ以上に、肥満体型のドラえもんは「坂道は苦手だ」と言いながら、グロッキーになりそうになった。

 

 のび太だけでなく、スネ夫もフラフラになっていると、ドラえもんが見違えるほど元気になって、「トットコ トットコ」と軽快に登り出した。ドラえもんは『引力ねじ曲げ機』を取り出して、こっそり使っていた。この機械の針を下に向けると、上り坂が下り坂に変わるひみつ道具である。のび太に貸すと、今までの疲れがうそであるかの如く、元気を取り戻した。

 

 おかしいと思ったスネ夫がのび太を探しに行くと、木に衝突して目を回していた。近くに、坂道を楽に登る機械が落ちていたので、スネ夫はそれを使って、またたくまに先頭に躍り出た。おしっこをすると、雨になって降り、池に落ちると、「ザザア」と池の水が空へ落ちていく。

 

 ドラえもんが「早くハリを下へむけないと、宇宙へ飛び出すぞ」と注意した。そして、ドラえもんが強引にハリを下にむけると、スネ夫やナマズをはじめさまざまな魚が空から「バラ バラ」とふってきた。こうした魚がのび太の両親へのおみやげとなった。

[S0210I0112027010]