ロボットのガチャ子[★★]

[初出誌] 『ロボットのガチャ子』、「小学二年生」19705月号、9頁、53コマ

[大全集] 『ロボットのガチャ子』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん22009830日 初版第1刷発行、9頁、53コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 「その人がりょこうすると、きっと雨がふるんですって」が「きいたことあるわ。その人が旅行すると、きっと雨がふるんですって」に変更[48(4)]

 「おおい、セワシくぅん」が「おーい、セワシくーん」に変更[49(7)]

「ヨヨイのヨイ」が「じゃんけんぽん」に変更[54(2)]

「雨は、ぜんぶ、わをとおってふりました」削除[55(7)]

 

 [梗概] 藤本先生は『映画2112年ドラもん誕生』という本の中で、「ガチャコというアヒル型ロボットを出したことがあります。ライバルがいた方がよかろうという軽い思い付きでした。ちっとも良くなかった。焦点が分裂して全く違った性格の漫画になってしまうのです。ガチャコはいなかったことになりました」と述懐している。なお、この作品も『小学一年生』19705月号同様、ガチャコの貴重なデビュー作品である。

 

 スネ夫は、去年の春と秋の遠足はともに雨であったので、クラスの中に雨男がいると言い出した。のび太はスネ夫から雨男と名指され、あすのみどり山の遠足に来るなとまで言われた。ドラえもんに相談すると、遠足を止めて、アメリカなどに行こうと言い出した。

 

 セワシにこの件を相談すると、ロボットであるガチャ子を呼び寄せてくれた。ガチャ子にみどり山の話をすると、「ガース」と叫んで、アッという間にみどり山に連れ出した。「遠足はあしただよ」と説明すると、「それを、早くいいなさい」とガチャ子に注意された。夜も、ドラえもんは「アメリカ」、ガチャ子は「みどり山」と主張しながら、お互いに怒鳴り合っていた。

 

 翌朝、天気はからりと晴れていたが、遠足に出発して、間もなく雲が出てきた。のび太が大丈夫かと、ガチャ子に尋ねると、「たぶんふるでしょ」という素気ない返事であった。のび太が雨を止めてと頼んでも、だめだというので、帰ることにした。

 

  そこへ寝過ごしたドラえもんが「タケコプター」で飛んできて、のび太をアメリカへ連れて行こうとしたので、ジャンケンでことを決めることになった。ジャンケンに勝ったガチャ子が、ドラえもんからもし雨が降ってきたらどうするかと問われたので、『魔法の輪』を取り出して、このように対応すると、デモンストレーションした。

 

 雨が降り出したので、スネ夫は先生に、雨男はのび太ですと告げた。しかし、ガチャ子がこの輪ですべての雨を集め、「ザァー」とスネ夫の頭の上で降らせたので、スネ夫はジャイアンから雨男と言われてしまった。

[S0205M01038027005]