現実中継絵本[★]
[初出誌] 『ほんものえほん』、「小学一年生」1990年4月号、7頁、47コマ
[単行本] 『現実中継絵本』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第44巻」1999年9月3日 初版第1刷発行、7頁、47コマ
[大全集] 『現実中継絵本』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 17」2012年2月29日 初版第1刷発行、7頁、47コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル「ほんものえほん」が『現実中継絵本』に変更
「テレビみたいに、ほんものをうつすんだ」が「テレビみたいに本物をうつすんだよ」に変更[512(8)]
「やあ、しずかちゃん」が「やあ、しずちゃん」に変更[514(4)]
[梗概] のび太はサッカーボールで花びんを「ガチャン」と割ってしまったので、ママに叱られると思い、物置にひとまず隠しておくことにした。部屋に戻るとドラえもんはひみつ道具『現実中継絵本』を見ていた。
たった二ページの絵本であったが、絵が動き、近所のネコが野良猫のクロにいじめられていたので、その光景を見て、ドラえもんは「いつもみいちゃんをいじめるんだ」と助けに飛びだしている。テレビみたいに本物をうつすことができるものである。
「おかあさん」という絵本をママに向けて、スイッチオンすると、絵本にママが写り、古雑誌をしばって、物置にしまうときに割れた花びんを発見した。のび太は逃げ出して、外で「ともだち」という絵本にしずちゃんを「カチ」とうつし、「のりもの」という絵本に飛んでいるヘリコプターを「カチ」とうつした。
屋根の上でひと休みして、絵本を見ていると、しずちゃんのカナリヤが逃げたのでつかまえてあげたり、スネ夫のラジコンヘリが木にひかかっているのがみえたのでとってあげたりして、とても感謝された。
雨が降り出したので家に帰ると、ママは「どこかへでかけたみたい」とドラえもんが教えてくれたので、「おかあさん」という絵本を見ると、ママは郵便ポストの前で雨宿りをしていたので、カサを持って出迎えに行った。のび太が「花びんをわったのごめんね」と謝ると、ママは「のびちゃんありがとうたすかったわ」と、叱られないで感謝された。
[S1752・A4402・019004]