海をひと切れ切りとって[★★]
[初出誌] 『きりとりナイフとフォーク』、「小学一年生」1985年10月号、7頁、38コマ
[単行本] 『海をひと切れ切りとって』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第44巻」1993年5月25日 初版第1刷発行、7頁、38コマ
[大全集] 『海をひと切れ切りとって』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 16」2011年11月30日 初版第1刷発行、7頁、38コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『きりとりナイフとフォーク』が『海をひと切れ切りとって』に変更
[梗概] のび太は夏が終わると、「泳ぎたいよ~」と泣き喚きだした。「夏が短かすぎるんだよ。今年こそ泳げるようになりたかったのに」と強調するので、南の島へ行くことになった。でかける寸前に、ママから留守番を頼まれたので、ドラえもんは急きょ海をこっちへ持ってくることにした。
ドラえもんはひみつ道具『切りとりナイフとフォーク』を出し、海を「スパーッ」と切りとり、フォークで突き刺し、「スモールライト」で小さくして、野比家の庭にもってくることにした。
のび太はしずちゃんに電話連絡したが、最初は半信半疑だった。目の前の海をみて、のび太から「いりゃっしゃい。水があたたかくてちっとも寒くないよ。おぼれる心配もないし」といわれ、着替え室を作ってもらって泳ぐことになった。
しずちゃんが「バシャ バシャ」とクロールで泳ぎ、のび太は「チャプ チャプ」と水遊びをしていた。しずちゃんが浅すぎるというので、ドラえもんはもっと深い海を持ってきた。のび太は浮き輪に乗って「やっぱり深いほうがいいや」といっていたが、泳ぎのけいこをする素振りはみえなかった。
浮き輪から「プクン」と落ち、「ブク ブク ゴボ」と沈んでしまい、ドラえもんに救助されたあとは砂遊びばかりして泳ごうとしなかった。
「ぼくに向かないんだよ。ぼくが好きなのは…。そうだスキーがいいや。早く冬にならないかな」といいだしたので、ドラえもんは雪山をもってきた。しずちゃんといっしょに滑り出すと、しずちゃんはスイスイと滑り、のび太は「ゴロ ゴロ」となり雪だるまになってしまった。自分で雪だるまを作りながら、ドラえもんに「スキーはきらいなの」と訴えるのび太であった。
[S1653・A4419・018510]