虫よせボード[★]
[初出誌] 『虫よせボード』、「小学一年生」1983年7月号、7頁、43コマ
[単行本] 『虫よせボード』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第44巻」1993年5月25日 初版第1刷発行、7頁、43コマ
[大全集] 『虫よせボード』、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 15」2011年9月27日 初版第1刷発行、7頁、43コマ
【初出誌vs.大全集】
「虫をあつめたいんだよう」が「虫をあつめたいんだよお」に変更[466(6)]
「くぬぎの木にきずをつけると…」が「カシの木にきずをつけると…」に変更[468(5)]
「おっ、でっかいちょうちょう」が「おっ、でっかいアゲハチョウ」に変更[469(6)]
「ちょうがたまごをうんだんだ。よう虫になってはっぱをたべて、さなぎになったんだ」が「アゲハがたまごをうんだんだ
それがかえって葉っぱを食べて、さなぎになったんだ」に変更[471(2)]
[梗概] スネ夫はでっかいカブトムシを自分の広い庭でつかまえたと自慢していた。スネ夫から「きみたち庭がせまくてかわいそうだな」といわれたので、のび太はくやしくなり、ドラえもんに虫を集めるため、広い庭を出して欲しいと頼んだ。すると、ドラえもんはひみつ道具『虫よせボード』を出してくれた。
ボードにはいろんな草花の絵があったので、菜の花の絵を部屋に貼ると、チョウが「ヒラ ヒラヒラ」とやってきて蜜を吸い出した。木の幹には「ジジ」とセミが鳴き、木のしるをすいにきた。ドラえもんがナラの木にきずを付けると、甘い汁が出て、カブトムシやクワガタがなめにやってきた。
しずちゃんにも見せようと思って会いに行くと、ジャイアンがいておれにも少し貸せといって何枚もの絵をもっていった。とげとげの木を部屋に貼っておくと、でっかいハゲハチョウがこの木にやってきた。
ジャイアンは虫取りのアミで捕まえようとしたが、逃げられ、別の絵を貼ったら、「ブウン」とミツバチの群れがやってきた。ドラえもんとのび太が「使ったら返してよ」とジャイアンの家に行くと、「すてちゃったぞもんくあるか」と怒鳴られてしまった。
二ヶ月ほどたって、ドカンのある広場でボール遊びをしていたら、のび太が「こないだジャイアンにとられたボード」をみつけた。葉っぱがあなだらけになって、へんな物がくっついていた。ドラえもんは、「あげはがたまごをうんだんだ。それがかえって葉っぱを食べ、さなぎになったんだ」とくわしく説明してくれた。
もうすぐチョウになると待っていると、アゲハチョウが広場に飛び出したので、のび太は「ぶじに育ってよかったね」と、心の底からそう思うことができた。
[S1557・A4414・018307]