温泉ロープ[★]
【道具解説】 ひみつ道具である『温泉ロープ』を、畳の上に広げて置くだけで温泉になる。片付ける場合は、「ロープ」を「パッ」とめくればおしまいという便利さであった。
【使用目的】 パパは会社の慰安旅行で温泉から帰ってきて、のんびりと生き返ったような気持ちだとの感想を漏らした。のび太も温泉に行きたくなったので、ドラえもんにお願いすると、「温泉ロープ」を出してくれた。
【使用結果】 温泉につかると、のび太は「なんだか頭がよくなったような気がする」というので、ドラえもんが「1+1は?」の問題を出すと、十一と答えるので、ガックリきている。しかし、温泉につかりながらいっぱいやったり、「いい湯だな。いい湯だな」と歌ったりすると、とてもいい気分になった。
お風呂屋が休みで、しずちゃんが元気なく帰ってくるとき、のび太にでくわした。「一日でもおふろに入らないと気もち悪い」というので、「うちの温泉に入らないか」と誘った。すると、しずちゃんが「やめとくわ。のび太さんとこでおふろに入るなんて」と断るので、のび太も「いいでしょ。あかと汗で体がかゆくなるだけのことだから」とからかうと、しずちゃんは温泉に入ると言い出した。
しずちゃんが「勉強べやじゃ、どうしてもおふろに入る気になれないの」と言って帰ろうとするので、ドラえもんは「立体映画」でジャングルぶろにして、ムードを出している。しずちゃんはあったかくて、いいにおいのふろにがまんできず、喜々として温泉を楽しんでいた。
のび太がテレビを見ていると、ママから「宿題もしないでブラブラして!!」と叱られると、「いま、ちょっとへやに入れないから、あとで」といっても通用せず、「すぐやりなさい!!」と命令されてしまった。のび太は「弱ったなあ」と頭をかきながら、ドラえもんには「うれしそうに弱っている」と言われながら、しずちゃんがおふろに入っているへやへ、「ママがどうしてもっていうから。おじゃましました」と出入りしている。
のび太が消しゴムを忘れたというと、ドラえもんが進んで「取ってきてやる」と言って、へやに入り、「ほんとにのび太ってやつは、しょうがないやつで…」と言うので、しずちゃんからお湯をかけられている。
しずちゃんの帰ったあと、それを聞いたジャイアンとスネ夫も温泉に入れろとやってきた。ふたりが入ると、「バシャ バシャ」とあばれ、「わあい、温泉プールだ。泳げ、さわげ」と振る舞ったので、「お湯をちらさないでしずかに入ってよ」と注意すると、「うるせえ!!」と怒鳴られてしまった。
ジャイアンとスネ夫が「プクン プクン」と、どっちが長くもぐりっこできるか競争しているとき、ママが騒いでいる二階へ上がってきて、ぐっしょり濡れたタタミを見て、「温泉ロープ」を窓から外へ、投げ捨ててしまった。「バサ」と投げられた「ロープ」の中に、ジャイアンとスネ夫が「プハー」と浮かび上がると、道路で温泉にはいり、サラリーマンと女子学生に見られていたので、顔を真っ赤にして、仰天していた。