オトコンナ[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『オトコンナ』のガスを「プシュウ」と町中に流すと、「男は女らしく、女は男らしくなる」

 

【使用目的】 のび太は長い間、工夫を重ねて発明した、新しいあやとりに「おどるチョウ」という名前を付けて感激している。しずちゃんに見せようと廊下に出ると、パパと「ドシン」とぶつかり、くずれてしまい、二度と作れないようになってしまった。パパから、もっと男らしい遊びをしなさいと注意され、「このあいだも、せっかくサッカーボールを買ってやったのに友だちにかしっぱなし」と説教される始末であった。

 

  ドラえもんと広場に出掛けると、ジャイアンたちが「ワア ワア」叫びながら、サッカーをしていた。それを見て、のび太は「ああいうやばんな遊びは、ぼくにむかないんだ」と言った後、「男があやとりをやって悪いという、ほうりつでもあるのか」と憤慨し、その後、男があやとりに熱中すれば、あやとりが男らしい遊びになると言い出した。その話を聞いて、ドラえもんはひみつ道具『オトコンナ』という薬を取り出した。

 

【使用結果】 ドラえもんが町中に、このひみつ道具のガスを「プシュウ」と流した。ジャイアンの蹴ったボールがスネ夫のアゴを「バシン」と直撃すると、スネ夫は「ひどい…」と言いながら、サメザメと泣きだした。ジャイアンが「なんだよ、おもえもけりかえせばいいじゃんかよ」と攻撃すると、まわりの男の子たちは「あんたってちょっとらんぼうすぎるのよ。そうよそうよ。あやまりなさいよ」と非難しだした。

 

  ジャイアンも「なによ。あんたたち、みんなであたし一人をいじめるのね。いいわよ、いいわよ」と言った後、「ワ~」と泣きだした。のび太が「サッカーなんてらんぼうな遊びをするから、いけないんだよ」と注意した後、「あやとりでもしないか。ぼくが教えてやるからさ」と誘いかけると、みんなから「ああら、のびちゃんたら、女の子みたいなことば使うのね。いやあだ。オホホホ」と笑われてしまった。

 

 なんか予想とはちがったので、憤慨したのび太は「男はきらい。女の子が好きさ」と言って、近くへ来たしずちゃんに、「新しいあやとり考えたんだ。教えてあげる」と話し掛けた。すると、しずちゃんは「悪いけど、きょうみないんだ、ぼく」と言って、近くにあったボールを使って、女の子たちとサッカーをやり出した。

 

  ドラらえもんから「どう? 男と女、どっちのグループに入る?」と尋ねられているとき、女の子の蹴ったボールが「バズン」とのび太の顔面を直撃した。涙を流していると、女の子から「男の子って、すぐめそめそするからきらいさ」と言われてしまった。

 

 家に帰ると、エプロンを掛け右手に鍋を持っているパパから、「男の子がサッカーとはなにごとです。そんなおてんばだと、おむこさんにいけませんよ」と注意された。かたわらでは、ママがテーブルの前に座って、タバコをふかしていた。この光景を見て、のび太はドラえもんに「もとにもどそうよ」と提案している。

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