オールシーズンバッジ[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『オールシーズンバッジ』の季節ダイヤルを調整すれば、「半径三メートル以内を、すきな季節にできる」
【使用目的】 のび太は今年を振り返り、「今年の夏は一度だけ!! 今年の春も、二度と戻ってこないんだ!」と強調し、仰向けになり足を「バタ バタ」しながら、「とりかえしのつかないことをしちゃった。ワ~」とわめきだした。それを見て、ドラえもんは「オールシーズンバッジ」を出している。
【使用結果】 ドラえもんとのび太は中山湖へスキーと水泳とお花見に出かけている。紅葉がきれいで山全体が、まるで火につつまれようであった。そこには、スネ夫一家もきのこ狩りにやってきていた。
バッジを付けると暑くなり、湖で「バシャ バシャ」と泳ぎを楽しんだ。それを見てスネ夫も泳ぎたくなり、水に入ると冷たくて、「ハクション」を連発することになってしまった。スネ夫のママから「あんなおかしな子のまねしちゃ、いけません」と注意されている。
次に、桜の木一本に一個ずつバッジを付けて、お花見の準備をし、満開になると、「ハア~、おどり、お~どるな~あら」と歌いながら、お弁当を食べ始めた。スネ夫一家は「ヒラ ヒラ」と落ちる桜の花びらも見ながら、「こ、こんなことってあるもんか」と怪訝な表情をしていた。
冬にセットすると、雪が降り出し、ゲレンデをスキーで「ヤッホー」と歓声をあげ、時には、「すべるスキーの風きるはやさ」と歌いながら、十二分にスキーを楽しむことができた。この光景を見たスネ夫一家はあ然とした表情で、口をあんぐり開けて、ただただ見送るばかりであった。
帰りは「どこでもドア」を利用するつもりであったが、故障していたので、「タケコプター」で帰ることになった。空中を飛行しているとき、ドラえもんは気づかないで、バッジを「パラパラ」と落としながら家路に向かった。
家に帰ると、テレビの天気予報の番組で、「一部の地域で、気温が34度にのぼったり、桜がさいたり雪がふったりしています」と報道していた。のび太のパパは「ウーム、異常気象だなあ」と不思議そうにつぶやいていた。
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