映しっぱなしミラー[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『映しっぱなしミラー』のボタンを押しながら、生き物を写すと、「あとずっとうつしっぱなしになる。それがどこへいっても。いつでもすきなときにみられる」ようになる。

 

  生き物が土の中にいる場合、赤外線ライトを付け、拡大ダイヤルで拡大してみることができる。どんなに拡大しても、ダイヤルを戻して、ファンタ・フィルターをかければ、だいじょうぶである。アリの国をみんなで見るため、ドラえもんは26インチミラーを取り出した。

 

  『スモールライト』で小さくなり、ファンタメガネを掛けてアリの世界へ入っていくと、アリの言葉がわかり、会話することも可能になる。

 

【使用目的】 のび太は部屋の中でうつぶせに寝ていたので、ドラえもんは「宿題があるんだろ!」と注意しながら、アリとキリギリスの話をし出した。「少しは、アリを見習ってせっせと…」と話すと、のび太から「羽アリを踏みつぶさないでほしいといわれてしまった。のび太は羽アリが一時間もウロウロしていたので、庭の土の上に戻し、これからなにするか、おしまいまで見ると言いだした。

 

  ドラえもんはひみつ道具『うつしっぱなしミラー』を取り出し、このミラーで羽アリの動向を映し、いつでも好きなときに見られるようにした。

 

【使用結果】 ドラえもんが「うつしっぱなしミラー」に、ファンタ・フィルターをかけてくれたので、のぞき込むと、羽のなくなった女王アリが二十個ほどの卵を産んでいた。この巣がどこにあるかを調べるため、ミラーのダイヤルを戻すと、野比家の庭のヤツデの下に、新しい国を作り始めていた。

 

  三日たつと、卵からかえって、かわいい赤ちゃんになった。その後、さなぎになり、さらに成長して、やがてマユを破って、一人前のアリが誕生した。おやつのケーキをもらうと、庭に「パラ パラ」とまいたので、たくさんのアリが見つけて、大喜びで運んでいく姿をミラーで確認することができた。

 

 ママが心配になって、毎日鏡ばかり見ているのび太を注意してほしいとパパに頼んだ。パパが叱るために部屋に入ると、のび太がミラーでアリの巣を見ていたので、そのミラーを見ると、小さいころガラスビンで飼っていたことを思いだして、のび太以上に熱心にミラーを見続けた。

 

  パパはママに「いやあ、自然を観察することは、悪いことじゃない。なあに、すぐあきるさ」と語りかけている。ドラえもんは「はたらき者のアリを見習わせようと思ったのに、かえってなまけ者になっちゃった」ので、なんとかしようと考え、出木杉としずちゃんに「ようくいいきかせてもないだろうか」と頼んでいる。

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