いないいないシャワーとクリーニングシャワー[★★]
【道具解説】 ひみつ道具である『いないいないシャワー』の原理は蜃気楼の原理と同じである。つまり、リアルな映像ではなく、バーチャルな映像が目にはいるために、触ったり、殴ったりすることが直接できなくなる。『クリーニングシャワー』で落とすと元に戻ることができる。
【使用目的】 のび太はパパから天気がいから外で遊びなさい、ママからお使いを頼まれても、さらに、火事でも地震でも雷が落ちても、絶対に外に出ないと、宣言していた。
理由はジャイアンの提案した交通事故対策にあった。交通事故で入院した友だちを見舞った帰り、ジャイアンは「車にぶつかりそうになっても、ひらりと身をかわせるように、いつでもどこでも、とつぜんなぐりかかる」という案を出し、「かわせなかったら、ゆだんしていたそいつが悪いんだ」とみんなに言い張っている。
ドラえもんは「おもしろい! すきをみてジャイアンをなぐれ」とけしかけているが、のび太は「とんでもない! みんなぼくをねらってくるにきまっている」と、最初から結果のわかっているような口ぶりであった。弱気なのび太に対して、ドラえもんはひみつ道具『いないいないシャワー』を出している。
【使用結果】 のび太が「いないいないシャワー」を浴びて、外に出ると、すでにみんなはジャイアンになぐられて、顔にあざを作っていた。のび太を見て、みんながなぐりかかろうとすると、ジャイアンが制止して、のび太はおれのえものだと言い出した。ジャイアンがのび太を「ブウン」と殴ると、「スウ」と空ぶりし、「ガツン」と塀をなぐることになった。ジャイアンが「ガウ」と後ろから襲いかかると、「ザバン」とドブに落ちることになった。
目の前ののび太がジャイアンのしりを「ポン」と蹴るので、ジャイアンはみんなに蹴られたと思い、「やりやがったなっ」といいながら、みんなをなぐりだした。最後に、こうしたくだらない事故対策はやめようと言うことになった。
夜になると、パパやママには、のび太が廊下で寝る、寝ぞうの悪い子に見えた。のび太はシャワーを落としていなかったので、実際は寝床にいたけれども、ふたりには廊下で寝ているように見えた。
[S04441・A10093・057512:073]