いたわりロボットとしごきロボット[★★★]
【道具解説】 『いたわりロボット』(403)は「だれがなんといおうと、のびちゃんのしてることにまちがいわないのよ」と終始甘やかすひみつ道具である。ドラえもんは「人間がだめになっちゃう」と反省して、「やはり人間の成長にはjきびしくしかってくれる人も必要なのだ」との結論に達し、もうひとつのひみつ道具である『しごきロボット』(420)を取り出した。
そのロボットは、のび太のママの「晩ごはんを食べさせたいんですけど…」との申し出に、きっぱりと「あと三百題とくまではなりません!」と回答する、極端に厳しいロボットであった。
【使用目的】 のび太が二十一世紀のあやとりと自称する「銀河」が完成したので、大喜びでパパに報告しに行くと、居間で「ドジャン」とパパと激突してしまった。さらに、今週三個目の茶碗を割り、パパにシッチャカメッチャカしかられたので、「自分で自分のこといやになってくるよ。…この世で最低の男さ」としょげかえっていた。
ドラえもんが「最低ってことはないでしょ、下には下がある」といったので、ますますしょげかえってしまった。ドラえもんも心配になって、ひみつ道具である『いたわりロボット』を出して、のび太の悩みを聞いてもらうことにした。
【使用結果】 「いたわりロボット」が茶碗の件に関して、「毎日買いたての新せんな茶わんでお茶を飲めるなんてすばらしいじゃない。大事なパパには、それぐらいのぜいたくをさせてあげましょうよ」と慰めたので、のび太は一瞬「茶わんをわるのがいいことみたいな」心境になった。次から次へとあらゆることで誉められたので、のび太は大いに自信を持ち始めた。
しかし、ママから「あんたはね人の倍以上勉強してやっと半人前なんですからね」と説教されると、アッという間に自信もしぼんでしまった。再度いたわりロボットに、エジソンのように勉強ができなくても偉くなった人はたくさんいるから、のびのびと大いに遊んで、ゆたかな人間になりなさいと言われたので、大いに遊ぼうと決心した。
広場では、あやとりをしていたのび太が男の子たちにいじめられると、ロボットがのびちゃんのしていることは間違っていないと慰めてくれた。ドラえもんはあまやかされっぱなしでは、人間がだめになると思い、『タイムテレビ』にのび太の将来の姿を映して見せた。乞食姿ののび太に対して、ロボットは「こうなっちゃえば、火事やどろぼうの心配もいらないし、自由に気ままに生きていけるわけよ」と慰めていた。
それを見たのび太は「こんなしあわせはいやだよう。きびしいロボットをぜひだして!」とドラえもんに注文した。ドラえもんの取り出したもうひとつのひみつ道具である『しごきロボット』は晩ご飯になっても、のび太にあと三百題解くまで食事を禁止した。のび太は「どうしてこうきょくたんなロボットばかりだすんだよ」と顔を真っ赤にして、ドラえもんに抗議していた。
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