地下鉄を作っちゃえ[★★]

[初出誌] 『ちかてつ』、「小学一年生」197312月号、10頁、63コマ

[単行本]  『地下鉄を作っちゃえ』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第2巻」197491日 初版第1刷発行、10頁、63コマ

[大全集] 『地下鉄を作っちゃえ』、「藤子・F・不二雄大全集 62010330日 初版第1刷発行、10頁、63コマ

 

【初出誌vs.大全集】

 タイトル『ちかてつ』が『地下鉄を作っちゃえ』に変更

 「まい日あんなこんでいるでん車でかよってるの」が「毎日、あんな電車でかよってるの」に変更[66(1)]

「じめんにあなほって」が「地面に穴を掘って」に変更[67(2)]

「まだじめんをほってる音が…」が「まだ土の中を掘ってる音が……」に変更[69(5)]

 

 [梗概] ママと買い物に行った帰り、パパの会社へ行き、家族そろって新宿の地下鉄に乗って帰ることになった。電車に乗るとあまりにもすごい人混みで、「ギャア 苦しい ひい」と悲鳴を上げることになった。毎日あのような満員電車で通勤しているパパは大変だと、のび太もドラえもんもほんとに思った。


 家に帰ると、のび太がパパのクリスマスプレゼントにいいこと考えたとはしゃいでいた。ドラえもんが尋ねると、地下鉄を贈るというとんでもない計画であった。強引に頼まれたので、ドラえもんは渋々、ひみつ道具「穴ほり機」を出している。


 この機械を使って、会社まで掘りぬくプロジェクトに着手した。途中、川にぶつかって、コースを変えて掘り直し、硬い岩盤に当たって、機械を冷やさなければいけないこともあった。なんとか、二人でクリスマスまでに掘り終えることができた。


 クリスマスイブの日に、ドラえもんとのび太はサンタクロースになって、真夜中、パパにクリスマスプレゼントとして地下鉄の定期券を贈っている。翌日パパの専用地下鉄に乗って、会社に通勤することになった。途中、本物の地下鉄工事現場とぶつかってしまったので、「穴ほり機」に乗り換えて、会社まで掘り進むことになった。


 「穴ほり機」が壊れて進むことができなかったので、三人でツルハシを使って掘り進んだが、途中で全員ダウンしてしまった。ドラえもんとのび太が「ぼくらがよけいなことしたからだ。ごめんなさい。ワアーン」と泣いていると、パパは「泣くなよ。パパのためにやってくれたんだもの、うれしいよ」と大いに感謝された。


 ドラえもんが明かりの洩れているところからのぞくと、マンホールの下であることが判明した。そのマンホールのはしごを登ると、目の前にパパの会社が立っていた。
[S0609A0213017312]