かべ紙の中で新年会[★]
[初出誌] 『しん年かい』、「小学一年生」1971年1月号、8頁、46コマ
[単行本] 『かべ紙の中で新年会』、「てんとう虫コミックス ドラえもん短編第9巻」1975年11月25日 初版第1刷発行、8頁、46コマ
[大全集] 『かべ紙の中で新年会』、「藤子・F・不二雄大全集 3」2009年8月28日 初版第1刷発行、8頁、46コマ
【初出誌vs.大全集】
タイトル『しん年かい』が『かべ紙の中で新年会』に変更
「できないっ」が「できない」に変更[89(4)]
「マンホール」が「どこでもホール」に変更[91(4)]
[梗概] のび太が友だちを集めて新年会をやるといっても、どうしてもママから許可がでませんでした。そうこうしているうちに、みんながどやどやとやってきて、玄関から部屋に上がりだしたので、ドラえもんはそっと上がれと言いながら、みんなを二階にあげてしまった。のび太はママにきっと叱られると思った。
すると、ドラえもんはひみつ道具である『壁紙ハウス』を取り出し、みんなにドアからそのハウスに入るように指示している。中はとても広くて、ママにも絶対見つからないので、のび太は涙を流して、ドラえもんに感謝している。
しばらくすると、ジャイアンが「おちゃとおかしぐらいだせよ」とか、スネ夫が「こんな新年会つまんない」と言い出した。のび太がママにお茶やお菓子を頼もうとしたが、うまく説明ができず、「いらない」といって戻ってくると、ドラえもんがケーキやジュースなんでもある「壁紙ハウス」の喫茶店を出してくれた。さらに、レストランやおもちゃ屋さんも出してくれたので、みんなは「ワハハ アハハ ゲラゲラ キャア オホホ エヘラ エヘラ」とにぎやかに、しかも楽しく過ごすことができた。
スネ夫がトイレに行きたくなると、ドラえもんはトイレも出してくれた。二階が騒々しいので、ママがなかなかあかないドアを、「ガタ ガタ」させながら開けると、ドアにかかっていたトイレが「ふわり」と落ちてしまった。トイレ中のスネ夫はグラッと揺れ、とてもひどい目にあった。しかし、ママが二階の部屋を探したが、誰もいなかった。
そろそろ帰る時間になったので、みんなが帰ろうとすると、ママが玄関のところにある電話で話をしていたので、外へ出ることができなかった。ママの電話は長いので、ドラえもんはマンホールを作って、野比家の玄関前からみんなを帰している。会社から帰ったパパが家の前のマンホールから、ドラえもんとのび太がみんなにさようならしている姿を見て、唖然としていた。
[S0310・A0903・017101]