ひみつ道具とは(その2)
欧米では、成長期であり、自立や独立が重要な人生の課題になっている小学四年生ののび太に対して、特に、アメリカの主婦たちがのび太のドラえもんやひみつ道具の依存に対して大きな危惧を抱いている。日本のお母さんたちが比較的抵抗もなく、嬉々としてドラえもんマンガやテレビを子どもたちに見せている姿を想像できないといった、論評すらインターネットで目にすることができる。
日本の母親は多くのドラえもん作品やテレビを読んだり、見たりしているので、ひみつ道具の根底に流れている上記の発想を十二分に理解しているものと想像できる。さらに、名作『さようならドラえもん』におけるのび太の姿をしっかりと胸に刻んでいるので、マンガ一般に比較的厳しい態度をとっている母親たちも、ことドラえもんマンガに対しては比較的寛大に対応しているものと結論付けることができる。