家が広すぎる。
今の家もそうだけど…生家もそうだった。

道路に面する外門と外庭があって、家門があって、庭があって家がある。

どこのお嬢や??と思うところもあるのだが…まあ…母方で言えば血筋がそれこそ12代天皇までさかのぼれる旧家のお嬢…とはいっても家系がわかってるだけで、色々混じってるし、傍系だし、没落だけどね。数代前に土地騙しとられてから落ちぶれたそうだ。

…父方で言えばヤクザ者のお嬢だわな…汗

いっとくけど、ヤクザではない。四国の水飲み百姓が飢えて山賊になって、荒らしまわって、お坊さんに諭され帰依して一応真っ当な生き方をして…の子孫なので。ただ、血筋なのか、親父殿は荒くて単純。祖父殿は商才は盆用でも転がすのは上手だったようで…土地転がしで財を成した。

自分的にはお嬢とゆう意識はなかったけれど、自分の家は実はヤクザではないか…???とは思ってはいた。
実際は違ったので、ホットした…。が、まあ…ざっくりと言えば似たようなものだとは思った…(ーー;

 

何を言いたいかとゆうと、とにかくデカいのだ。

家が。

入れ物が。

生家に居た時は庭掃除が子供の仕事。姉と二人で1時間ぐらいかかって落ち葉を掃除してた。

秋なんて…焼き芋何回できるよ??ってぐらい落ち葉あつめたものだ…。

あの頃は人がいた。祖父が居て、祖母が居て、父母がいて、姉が居て。
親戚も来ていたし。
だからあの大きな家は回ってたと思う。

家を出て、一時、小さな家に住んでいた。

とても楽だった。

庭掃除もしなくていい。木の選定も、草抜きも不要。ただ、家の中の事だけしてたらいい。

すっごく楽だった。

 

でもやっぱり、木が恋しい。

夜庭に出ると、ザワザワと風に揺れる木々の黒い影が好きだった。

木の影が大きすぎて丸く大きな妖怪…黒いモリゾウ(キッコロとモリゾウ)みたいなのがデン!!と居座ってた時はびっくりしたが、不思議と怖くなかった。 

 

昼寝してたら頭の周りを小さな妖怪(FFのグレムリンみたいなやつ?)が数匹ダンスしてたのも覚えてる。

妖の良く出る家だった。

 

 

でもまあ…小さな家で分相応にこじんまりと生きるのが似合ってると思ってた。

 

そう思ってたら、なんだかんだとあって、まだデカイ家に住むことになった…。

主人が居てた時は良い。

なんだかんだ大変だったけど、まあそれなりに。

 

主人が居なくなって…娘も通学のために駅前に住まわせるようになって…

 

…家が広すぎる…。

 

義母が居るからまだいい。

彼女はほぼ一人でこの敷地を維持してきていた。

 

義母が亡くなったらどうしよう…??

私にできるのかな…???

 

できることならもう少し小さな家が良い。

森の中の魔女の小さな家…お気に入りに囲まれて、手の届く範囲にこじんまりと。

それが理想なのだけど…。

 

木が沢山生えてて、カエルや虫の声しか聞こえなくて、環境的には理想なのだけど…

 

… これ…どうやって維持するよ…???と、非常に…大変なのだが…汗

 

自分の部屋すら汚部屋と化してる現状に。

家の外まで…庭とゆうか敷地まで…管理できるのか…????

ジャングルにしてて良い??

畑もあるからジャングルとゆうより草原か…??荒野か…??

 

ヤギやポニーでも買おうかしら??でもそうしたら、世話が大変。馬なんぞ買ったら蹄鉄のこともあるし…ヤギは木に登るから隣に侵入したらヤヤコシイ…。

 

 

小さな範囲なら自分でできる。仕事して家も維持してってのはできるけど…

それがデカくなると…自信無い…

 

 

独りで、大きな土地、家を維持してる人って…お手入れ…どうしてるのかしら…???

売り払うか??それも嫌ね。

とても…嫌だわ。主人と過ごした最後の場所だから…。

 

離れた方が楽になるとは思うけど。

執着が苦しいんよね。

 

手放せるものから 手放して…少しでも楽になりたい。

いろんなもの。

 

 

 

…しんどいなぁ…私の方が先に死にたかった。

 

はぁ… 脳みその中めちゃくちゃ。

 

全部手放して楽になりたい。
守られてた昔に返りたい。

旦那さんの横で丸くなって眠っていたい。

生きてるのがしんどい。

贅沢過ぎる

わがまますぎる。

受けた恩はかえさんとあかん。

自分の役割ってのはたさんとあかん。

逃げたいなぁ…

逃げても良いような気はする。
ああ…しんどいなぁ…

何も考えず、ただただ、小さな自分の寝床を守るためだけに働いて、死んでいきたい。

大きな箱なんて負担なだけ。

しんどいなぁ…

でも人が入ってこない、人の声が聞こえない広さがあるのは気が休まる。

ああ…めんどくさい。

 

究極それだ。

 

めんどくさい。

広すぎるのはめんどくさい。

 

交友関係も、家も、土地も、広すぎるのはめんどくさい。

 

ただただ、閉じた世界で眠ってたい。

ああいやだ。

しんどいなぁ…

だれやねん。

人には背負えるだけの負荷しかかからんて…そのはずやのになあ…

できるんかぁ???

うちにできるんかなぁ…???

にげたらあかんか???

だめかなぁ…??

 

使用人やとうのも他人が家に入ることになるから嫌や。

めんどくさい。

しんどいなぁ…

何も考えたくない。

 

ああ、わがままやなぁ…

わがままお嬢って言われても仕方ないなぁ…まあ、もう老婆やけどな。

 

昔はむちゃくちゃ我儘っていわれてたけど、自覚無かったもんなぁ…。 

我儘なまま、歳とって、老婆になって、早く死にたい。

まだあかんか??

 

めんどくさい。

 

嫌やなぁ…。 

 

 

とりあえず、今の家には妖はでないので、びっくりしなくて良い。

 

今日も頭が痛い。薬飲んでから仕事に行こう。