主人の職場の人が3人来た。
いつ来ろう?時間の順序の感覚が無い。記憶があいまいで。
ただ、義兄夫婦、義弟夫婦、義母とそろってるところに来たように思う。
事故の説明をうける。
私と義弟は職場で聞いたが、再度皆に。
義兄が言う
「いい奴だったんです。すごく良い奴で。なのになんで…」
…
冷めて聞いてる自分が居てる。
そりゃー、良い奴だったわな。年老いた父も母も、めんどくさい田舎の田畑も、古ぼけた家も全部押し付けて、ついでに財布代わりに使って。「油田」と言って、灯油を盗りに来て、畑も手伝わずに義母の作った野菜だけ取りに来て話相手もそこそこにさっさと帰る。
そりゃー便利だっただろうね。
義姉が言う
「どうゆう安全管理されてたんですか??私も工場で働いてますけど、こんな事故を起こして」
キャンキャン煩い。何も知らないくせに。お前が口を出すな。
とうとう切れて怒る。
「いい加減にして!!!うるさい!!」
義兄が反論する。
「黒い猫さんは納得してるかもしれないけど、俺らは納得できない」
その言葉にブチ切れる。
納得??してるわけ無いだろうがゲスが!!
キャンキャン表面だけ煩いゲスにわかるように説明してやる。
「主人はね。責任者だったの。誰よりも安全を考えて、毎月危ないところを見つけては報告して安全を保ってたの。30年以上かけて、主人が守って、作り上げてきた職場なの。主人が守って作り上げてきた職場は安全じゃないと駄目なの。安全なはずだったの。」
何も知らない奴がキャンキャン騒ぐな。お前らは無くなった主人を責めてることに気が付かないのか!!すごく腹立たしい。お前らが死ねば良かったんだ。
夜、帰宅してから机に向かって報告書を書いていた主人。
「何してるの?」と聞くと「これ書くとお金もらえる」と笑いながら業務改提案書を書いていた主人。
一生懸命、職場の安全を考えていた主人がなんで…?悔しくて涙しかでない。
会社の人達が何を言ったのか・・・ほぼ記憶に無い。ただ、うつむいて土下座してはったように思う。
謝られても…主人は帰ってこないんです。
主人を返してください。生きたままで返してください。