こんばんは。
今回は、過去にあった猫の話をしようと思います。
 今から十数年前の話になります。
その頃、幼い息子とアパートで二人暮らしでした。そのアパートの周りには、野良猫が多く近くの公園にいたり、茂みの中を歩いていたりしていました。
私と息子は、無理に近寄ろうとはせず、遠くから眺めて楽しんでいました。そのうち、野良猫との距離が段々近くになっていき、しゃがむと足元まで来るようになりました。
私達が住んでいるのは、アパートの一階でベランダがついていました。ベランダに何匹かの野良猫が遊びに来るようになり、触らせてくれました。その頃には、私達には凄くなついていました。
 ある日のことです。
私が会社から帰って来ると、私の駐車場に野良猫が一匹倒れていました。
車を道に止め息子と様子を見に行くと、その野良猫は亡くなっていました。毒か何かを食べたような感じでした。実際、住宅地ということもあり、野良猫を嫌がる方もいたようです。
アパートの裏に山があったので、息子と一緒にそこに埋めてあげました。
 その日のことです。ベランダにはまた野良猫が何匹か遊びに来て、息子と遊んでいました。
私は、その様子を見てびっくりしました。
亡くなったはずの野良猫が、仲間に混ざって遊んでいたのです。一匹一匹に勝手に名前をつけていたぐらいなので、見間違えるはずはありませんでした。
いつも一緒に遊んでいたので、つられて遊びに来たのかもしれません。その子を見たのは、それが最後でした。
もしかして、ありがとうと言いたかったのでしょうか?

瑞葉の独り言でした。