皆さんはライカンが実在するということを知っていますか?
自分を犬やイヌ科動物であると認識してしまい、ついつい行動などがそれっぽくなってしまいます。
厳密に言うと私はライカンではなく、元ライカンですが・・・。
憑かれているというのではなく、自分が犬(或いはイヌ科動物)になってしまった。
自分を犬であると思い、人間であると心で理解できなくなってしまった。
それがライカンです。
医者じゃないので詳しいことはいえませんが、
自身が極度に欠乏していたり、
自分が人間でないと思ってしまったり・・・
そんなときに自身と似た性質の生き物を重ね合わせた瞬間、ライカンや獣人が誕生すると言われています。
意外と沢山いるみたいですよ。
私がライカンになってしまったのは、小5の時のこと。
集団いじめを受けて孤立しているとき、学芸会の配役で悪役の親分を勝ち取ったことが直接のきっかけです。
劇は「ガンバの冒険」で、私の配役は黒犬ボスという、野良犬の群れのリーダーでした。
ご存知の方もいるかもしれませんが、この黒犬ボスは人間に棄てられたカワウソ猟犬で、仲間に見捨てられて放浪している境遇が自分と重なってしまったわけです。
これで毎日劇の練習を重ねるうち、黒犬ボスに感情移入して、
「私も彼のような犬なのかもしれない・・・」と思い込んでしまうようになって、
いつの間にか自分の動作や言動などが犬のようになってしまいました。
学芸会終了後も勉強はろくにせず、近所の野良犬とあそんでばかり、更には卒業文集に病んだ言葉を平気で使ってしまったりと、字が書けて話せる以外はすっかり犬になっていきました。
これといじめの首謀者であるリーダー格の女子に会うと恐怖で過呼吸になってしまうという性質が合わさって大変なことになっていたのですが、中学にあがってからはカウンセリングと先輩への恋で人の心を取り戻し、
ようやく自分が人間であると、心で理解できるようになりました。
現在も若干犬のような動作が癖として残っていますが、日常生活には全く支障をきたさないほど回復することができました。
病気から個性に変化させられた元ライカンとして、今ライカンや獣人症で苦しんでいる人を助けてあげられないものか、と思っています。
あ、犬好きなのはライカンになるずっと前からのことで、昔から犬についてかなり調べていました。
社会的には問題ばかりですが、唯一長所になったのは、犬の気持ちが痛いほど理解できる、という点です。