中国ドラマの備忘録

中国ドラマの備忘録

中国・台湾ドラマの備忘録。注目する俳優さんの紹介。

  恋心が芽吹く頃~Blooming Days~(原題:岁岁清莲)観ました。ネタバレ注意!

①はこちら↓

 

 

 

 

 やっと本宅に戻ることができた青莲は懐妊したが、今回は何の薬を飲んでいるのか外にバレないようにする。许寄柔は寵愛されているから手は出せないというが、南如珍は手を出せなくても、彼女の背後にいる人はどうかと慎重になっていた。青莲は许寄柔と静容に南如珍は⑷の手先だと思うが証拠がないと話していた。

 南如珍は青莲は勘付いていると思っていた。そこで自分の弱みを消すことが最善で、连信の心を掴めばいいと、それは子を宿すことだと考える。

 青莲は動かぬ証拠を掴むまで连信に言わず、一撃で倒すのがいいと南如珍が動くのを待った。

 三月になっても青莲は懐妊を隠していた。连信にもだ。贺云朔は麒麟の子が元気に遊ぶ夢を見たと言う。将来の世継ぎが生まれるお告げで瑞兆だと聞き、贺云朔は喜び、懐妊した妻妾はいるかと聞く。东篱はもう懐妊を隠さなくてもいいと喜ぶが、青莲は南如珍に手を出されないように沈黙を守ることにする。南如珍が懐妊二月であると報告され、立場が回復する。怪しんだ青莲たちは南如珍の最後の夜伽がいつか彤冊(とうさつ)を確認する。ところが许寄柔から怪しい点があると言われ…

 ⑷は自分の手先が敵の子を懐妊するし、元雪の婚礼も连信が取り仕切るとはと憤っていたが、阮之湄に諭される。

 元雪は齐良甫/斉良甫(せいりょうほ)との縁談が決まったと知らされ落胆する。元雪は吕北逸を想っていた。外に出るとある匂いの女子を捜している、その人が想い人なんだという書生を見かける。その書生は南如珍と関係があるようで…始末したと思っていたのに生きていると知った南如珍は…

 元雪は吕北逸に会いに行き、明日が婚礼だと伝える。そして自分の気持ちを話す。「あなたに嫁ぎたがった」と。

 元雪が帰った後、吕北逸は酒瓶が入った箱が無くなっていることに気づき、⑷に報告しに行った。⑷は取り返そうとするが、元雪は拒んだため、毒薬を渡し吕北逸の言葉を伝える。だが元雪は吕北逸がそんなことを言う人ではないと思っていた。だが…

 悠長に構えている⑷が何をしたのかを聞いた吕北逸は、嫁ぎ先に向かう一行を追いかける。しかし既に元雪は毒薬を飲んでいた。手の施しようがないと言われた连信は、吕北逸に元雪を託した。 

 连信は⑷になぜ妹を手にかけたと責めるが、⑷はしらを切る。贺云朔は于德常から元雪が昏睡状態から持ち直したと聞き、元雪を見舞う。贺云朔は、元雪が吕北逸を想っていることを知る。

 连信は此度の件については賞罰なしとなる。贺云朔は吕北逸の犯した罪は、①娘は自分よりお前を選んだこと。②輿入れに乱入し、贺家の面目を潰し、元雪の名節も汚したこと。よって贺云朔は齐家に事情を説明し謝罪しなければならない。しかし娘の命を救ってくれたから弔い酒だと酒を渡す。

が、元雪が命だけはとお願いしにやってきた。元雪は吕北逸が死のうと生きようと、他の人には嫁がないという。その言葉に怒った贺云朔は、やはり吕北逸に死を与えようとするが、それを止めたのは青莲だった。青莲の言葉を聞いた贺云朔は、悩んだが娘の望みをかなえてやることにした。しかしこれからは父子ではないとした。

 青莲は吕北逸の家が元雪の居場所だと言うが、愛される資格がないと彼女を拒む。しかし青莲の言葉を聞き、元雪を受け入れた。元雪は青莲に街で見かけた書生の話をし、一途なのは自分だけではないが、自分は彼のそばにいられるだけで幸運だと。大切にしていた物を持ち主に返した。この様子を⑷が見ていた。

 ⑷と阮之湄は青莲にあれが渡ったことで自分たちの命が危なかった。南如珍だけが頼りだが、瑞兆の子を宿した彼女が言うことを聞くかどうかと考える⑷。阮之湄は南如珍を訪ねた。

 青莲は李塘から阮之湄自ら南如珍に会いに行ったことを知る。青莲は许寄柔から彤冊を詳しく調べたら、夜伽の記録の改ざんをした跡があったと聞いていた。青莲は元雪が街で見かけた書生が捜している女子から“幽蘭の香り”が漂っていたという言葉を思い出し、南如珍は1人の書生を虜にしたようだと推測した。李塘から南如珍の対応を聞き、なぜ彼女は阮之湄に対して強気なのか分からなかった。

 書生が始末されると気づいた青莲は、彼を助け、南如珍になりすまし、何のために自分を捜しているのかと問う。するといきなり書生は青莲の腹を刺した。一部始終を見ていた徐良川(じょりょうせん)から報告を受けた南如珍は、刺されたのが青莲かどうか確かめに乗り込む。青莲はここで自分が懐妊していることをばらすことにした。青莲は本当に刺されたのだが、腹に巻いていた長命鎖のおかげで母子ともに助かったのだ。

 

 青莲が懐妊したと聞いた水兰がやってきて以前のことを許してと言う。(同じ家で育ったのに、どうしてこんなにも考えが違って育ってしまうの?)

 李塘はかわいがっていた犬の小黑(シャオヘイ)が死んでしまい、ぼんやりしていて、相変わらず奴婢を人として見ない水兰に気づかず怒らせてしまう。事情を聞いた青莲は、普段は使用人に優しいのに今回は水兰の味方をし、李塘に跪いて反省させることにした。雨が降ってきてもだ。李塘は結局青莲も使用人を犬以下と見ていることに失望していた。その様子を見回りをしていた南如珍の配下・宋大齐/宋大斉(そうたいせい)が南如珍に李塘のことを伝える。酒に酔った李塘が主人を見る目がなかったと嘆いたことや青莲や南如珍の悪口を言っていたと。そこで折を見て李塘を連れてくるように言う。南如珍はなぜ李塘が自分の悪口を言うのか解せなかった。

 南如珍は李塘に頼み事をやってくれたら半年のうちに官職に就けてあげると持ちかける。頼み事とは吕北逸が持っていたあの箱を持って来させることだった。南如珍が立った拍子にバランスを崩して倒れそうになるのを李塘は助けた。南如珍は、なぜ助けたのか?と、もしかして疑いすぎた?となる。织月に南如珍と会っていることが見つかり、李塘は青莲にやり直す機会が欲しいと願うが、青莲は怒り、悲しみ、足を折ろうとすると南如珍がやってきて李塘を連れて行ってしまった。

 青莲が早産になり、贺云朔もやってきて皆で見守る。(麒麟の子だからか?)青莲は無事男児を産んだ。喜んだ贺云朔は“贺南昭/賀南昭(がなんしょう)”【以下;南昭】と名付けた。更に3歳になったら王府に入れ、自ら勉学や騎馬、借りを教えるという。異例のことであった。贺云朔は側室に空きがあったから青莲を側室の地位にという。

 イラ立つ南如珍は偶然箱の中からあるものを見つけ、阮之湄の目的はこれかもと思い、阮之湄への返事を引き延ばすことに。

 二月後、南如珍の出産が始まった。青莲はこの日をずっと待っていた。南如珍は難産で、産婆も倒れてしまう。そこに青莲がやってきて出産の手伝いに入る。南如珍も男児を産んだ。赤子を取り上げた青莲が倒れてしまい、连信は南如珍にも男児にも目もくれず、抱き上げて帰っていった。青莲は静容に十中八九、自分たちの推測通りだと伝えた。

 青莲のことを天下一優しくて心の広い女子だと连信に言われ、複雑な気持ちなり話そうとするが、タイミング悪く言えなかった。 

 方怀蕊は青莲は何か狙いがあるのだと推測していた。

 连信が南如珍との子をあやしていると、织月から刺客が現れたと報告を受ける。青莲は無事で、刺客の赵清云/趙清雲(ちょうせいうん)は尋問を受ける。赵清云は青莲の腹を刺した書生であった。兄の赵清则/趙清則(ちょうせいそく)が腹を刺されて帰ってきて、連れ去られ、淫らな女子に誘惑されてしまった。その後殺されそうになり、死んだふりをして逃げ帰ってきたのだと話し、息絶えたと話した。誘惑した女が青莲だというのだ。青莲は香りが下手人の唯一の手がかりだが、屋敷の香は特別な調合で外にはないものだから潔白を証明する術がないと言う。確かにいつもと違う香がするな…という连信に、百悦香であることを気づかせた。そこで连信は皆を集めることに。

 あの夜、赵清云は女を殺せなくても、あなたに協力することはできると言ったため、青莲は刺客として忍び込むように指示していたのだ。

 全員を呼び出したと聞いた南如珍は、刺客の話だと思う。刺客の名が赵清云だと李塘から聞いた南如珍は赵清则と関係があるのかと不安になる。方怀蕊は皆にこの屋敷の男児が连信の実の子ではないという噂があると話を切り出した。滴血法を使って証明することになるが、南如珍の子は喘息の気が出て逝ってしまった。南如珍は青莲のせいにする。そこへ李塘がやってきて真実を話すと言い出した。侍女から聞いた話だと。これは赵清云が供述したことと同じだった。

 南如珍は连信のそばにいたいだけ、思う心に偽りはない、改心する機会をと言うが、青莲たちから反省していない、生き残るための芝居だ、悔い改めたとしても“三つ子の魂百まで”だと言われる。侍女は白状した。

 怒った连信は打ち殺せと命ずるが、青莲が命乞いをする。撲殺したと贺云朔が知れば、非情だと思われる。ならば屋敷から追い出そうと提案した。连信は南如珍を庶民に落とし、直ちに追放することにした。许寄柔たちはなぜ情けをかけたのか、敵討ちの好機を逃して割に合わないと言うが…

 阮之湄は南如珍が青莲に勝つには、自分たちの力が必要だから、そのうち従うと話していると、南如珍が追放されたと知らされる。そこで阮之湄は南如珍に会いに行く。南如珍は箱は持っていないが、青莲のことは良く知っているという。そして地図を見たから書けると言うと、阮之湄は…

 李塘が青莲の所へ帰ってくる。东篱たちは裏切り者を追い出そうとするが、青莲が止める。李塘が南如珍の所へ行ったのは、青莲にお願いされてのことだった。青莲は温かく迎えた。李塘は元々青莲の物だった箱を持って帰り、中に入っていた地図を見せる。これが⑷にとって重要なものであると。しかしこの地図が何を意味するのか分からなかった。

 静容たちから南如珍が亡くなったことを青莲は知る。当然の報いだと言うが、青莲は想像していた喜びはなかった。

 青莲は连信に自分を善良だと言うが、もし腹黒い女だと知ったら嫌うか?と聞く。そしてこの話を伝えるのが怖いと言い、跪いて処罰を求める。他者の手を借りて敵を討ったと。全てを知った连信は傷つき、涙を流す。许寄柔から连信も女の戦いを知っているのに、なぜ己を悪者にしたのか聞かれた青莲は、连信が愛したのは本当の青莲ではない。理想の青莲で幻想だという。

 连信は吕北逸を訪ねた。診察という名の相談だった。最愛の人がウソをついていた。その人の心を再び信じるのは難しいと。そこで吕北逸は昔話をし、青莲がウソをつかないのは1人で責任を負うため。だがなぜウソをついたか?それはあなたを失うのを恐れたからだと。なぜ自分からウソを打ち明けたのか?本当の自分を愛してほしいからだと。真心とはそういうものなのでは?と伝え、连信を追い返した。そんな吕北逸に连信は戻って来ないかと声をかけた。

 食欲がない青莲に连信のお呼びがかかる。连信は蓮灯を流していた。连信は過去を捨ててやり直そうと言われた青莲は涙を流し、2人の関係は以前よりも深くなった。

 青莲は李塘が事情を知らない者からの白い目で見られていることから、よそに移した方がいいと思うと打ち明けると、连信は曲陰県に欠員が出たから、贺云朔に願い出て、李塘と発つと言う。問題になっている身代わり死罪の件について、仲介する黒幕を暴くため、自分が桓州へ調査に遣わされることになったのだ。

 地図を取り返しに来る者が青莲の住まいを探るが、箱の中には入っていなかった。

 青莲は连信と李塘を見送った。その帰りに青莲と东篱が何者かに襲われ、青莲が連れ去られてしまう。手下が地図がなかったから拉致して吐かせようと思ったと⑷に報告し、大失策だと怒った。⑷と吕北逸は桓州で何かしていたようで、地図はそれに関するもののようだ。阮之湄は災いの女だから殺して片を付けようとした。しかし、吕北逸は、手を汚さずに相打ちにと進言する。⑷は反対するが、阮之湄は賛成する。知らせを受けた连信は方々を捜させたが青莲は見つからなかった。

 目を覚ました青莲に男は、连信は鉄くずも見つけ出せない、地図があってもこの小屋は捜し出せないと余裕の発言をする。それを聞いた青莲は犯されないよう身を守る。

 2日経っても青莲は見つからず、飲まず食わずの东篱は責任を感じ、捜しに行こうとする。それを見ていた⑺が东篱の傷の手当てをし、休ませようとする。东篱は虫に食われた痕は虫の種類によって形は違うか⑺に問う。違うと聞いた东篱は、青莲を襲った男の痕の特徴を伝えると⑺は曲涼の郊外にある荒れ野に生息する虫だと答え、それだ!となる。そして连信たちと荒れ野に急いだ。

 元雪は吕北逸と一緒に暮らせるだけで幸せだった。だが一つだけ心配事があると吕北逸に言う。それは⑷と阮之湄は策略家で、连信夫妻は災いの種になる。だから吕北逸が利用されないか心配だと話していると、吕北逸は阮之湄が言っていた“あの女”とは青莲で、彼女を殺す気だと気づく。(誰の話か分かっていなかったのか?)元雪は吕北逸に剣を渡した。

 连信は睡魔と戦いながらも自分の身を守ろうとしていた青莲と拉致した男たちを見つけ出した。吕北逸が小屋に着いた時にはもぬけの殻だった。

 ⑷の手下はなかなか口を割らなかった。そこで连信はさらった理由を調べていた。⑷と桓州と関係していると見ていた。目を覚ました青莲は⑷の桓州での企みが分かったと言う。武器庫だと。例の地図は桓州における鉄鉱石の分布図だった。謀反を企てた証拠になると。2人とも吕北逸が関与していると思うと残念でならなかった。

 おびただしい数の武器と多額の銀子が見つかった。それと王印と檄文までも。⑷の奴…と思っていたら檄文を書いたのは⑵になっていた。これが阮之湄の言う相打ちだった。なぜなら世子の罪を報告した者も罰せられるからだ。

 东篱は宿で隠されていた王印を見つけてしまう。东篱は⑺の妻が懐妊したことを祝うが、王印は⑺が隠していたのだった。こんなやり方はダメだと言うが、⑺に説得され従った。

 曲涼に戻った连信は⑺の異変に気付き、屋敷の外に出すなと苏南春に命じた。だが、帰宅せずに王府に向かったという。东篱がようやく⑺のことを连信たちに打ち明けた。青莲は⑺の計画に乗るしかないと…

 贺云朔に⑺は连信はこのことを知らないと言うが、信じることができない贺云朔は连信を呼んで問い詰める。(连信の受け答えを聞いて、お互いがお互いを庇おうとしているのが分かったのでは?)贺云朔は⑵への愛情は変わらなかったが、期待を消し去った。⑵は世子を廃され、懲理院に永久に幽閉された。(⑵は今回何もしてないのに廃された?普段の行いが悪いからそう思われてしまうのは自業自得とも言えるけど)⑺は希望通りに辺境の警備にあたることになり、连信は⑷の悪行を暴くと心に誓った。东篱は⑺について行きたいと申し出た。 

 东篱は⑺を慕っていること、⑺がどこへ行こうと生涯奴婢として仕えようと決意したことを打ち明けた。青莲はこれを許し、连信が取り計らってくれた。

 ⑷は大量の武器を失ってまで得たものは、愚か者の⑵と小者の⑺を排除しただけで、连信は無傷だと酒を浴びるほど飲んでいた。そんな⑷に阮之湄は呆れていた。

 数か月後、青莲は息子の南昭を恋しがっていた。そこへ于德常が、贺云朔の命で南昭を帰らせるから迎えに来いと伝えにやってきた。2人が迎えに行くと、⑵が自殺を図ったが、第8子・贺连化/賀連化(がれんか)【以下;⑻】のおかげで事なきを得たと報告が入り、贺云朔は嘆いた。

 阮之湄は⑷に、⑵が自殺を図ったが、自分が⑻に伝えて救ってもらったと打ち明けた。⑷が王位を継ぐ可能性がゼロに等しくなったから、阮之湄は代わりの者として操りやすい⑻に白羽の矢を立てたのだ。⑷は阮之湄に見限られたことが分かった。

 

 

 

 

 11年後。贺云朔は病を患ったと、供養を连信に代行させる命を出した。⑻は外敵の侵入を阻み戦功をあげていたため、供養は⑻に任せるべきだと贺云朔は言う。だが、右長史の顾斯年/顧斯年(こしねん)が贺云朔の気持ちを察して连信にさせたのだ。

 南昭は人の心を読める子供に育っていた。阮之湄はまだ諦めていなかった。

 供養の代行をすることは、连信が皆を敵に回し、最も危険なのは南昭だということだ。そこで连信は青莲と南昭を王府に避難させることにする。南昭が盗み聞きしていた者がいたと両親に伝えた。连信は翌朝王府へ行かせることに。

 ⑻が軍令もなく外出し曲涼に向かったことを慕天殊は聞く。连信の知らせ通りだった。慕天殊は帰京を阻止するために動いた。

 王府に着いた青莲たちを案内した徳夫人の侍女・秋实/秋実(しゅうじつ)の様子がおかしかった。青莲は南昭に王府の食べ物は一切口にしてはダメだと忠告する。南昭に匕首を持たせ、王府は以前と違うと警告した。

 徳夫人は、「连信が重用されるのは彼の能力ではなく、優秀な孫のおかげだと、今日知った。⑻は戦に明け暮れているのに子どもに負けるなんて」と青莲に愚痴った。徳夫人は顾斯年の言う通り、⑻にえこひいきしていた。2人とも徳夫人の子どもだったが、自分で育てた⑻が特にかわいいのだろう。青莲が徳夫人が今日このことを知ったというのは偶然なのか?と考えていると、阮之湄が現れた。

青莲の受け答えに阮之湄は思ったよりも手ごわい相手だと感じた。青莲も阮之湄は勘が鋭く、耳も早い。本当にやり手だ、曲涼を渡してはいけないと思った。

 连信は慕天殊の密書を受け取る。「海瑶を赦免してくれるなら连信の王位継承に全力を尽くす」とあった。

 青莲は不吉な夢を見て、南昭を捜しに行くと、于德常が連れて行ったと聞く。 贺云朔が会いたいから南昭を呼んだと聞いた青莲はひとまず安心するが、贺云朔が弱気になっていることを知る。贺云朔は自分の死期が近いと感じ、青莲に願いはないかと尋ねる。连信を安王にと願うが、それよりも贺云朔の長寿を願うと答えた。贺云朔は曲涼のために明主を見つけるのも親孝行だと諭した。

 南昭が祈りを捧げていると、宦官が徳夫人から青莲への褒美を取りに来てくれと言われた染云/染雲(ぜんうん)は仕方なくその場を離れる。すると刺客が現れたと言い、侍衛が南昭から離れてしまった。倒れた使用人が…

 青莲が駆けつけた時には誰もおらず、南昭がいたとも思われる場所には血が。阮之湄が南昭を襲ったのだ。⑻は曲涼に今夜着くと伝えられた。⑻が⑷につけば、われらの勝ちだと。しかし、贺云朔の命により顾斯年が阮之湄を捕らえにきた。襲って連れ去った男は南昭ではなかった。贺云朔が先手を打っていたのだ。

 南昭は于德常に部屋にいるように言われるが、誰かが南昭を…

 贺云朔は⑷夫婦に失望していた。彼らのここ数年の動きも把握しており、何度も警告したのに諦めなかったと。贺云朔は⑷を懲理院に収監し、証拠が揃ったら…と苦渋の決断をしようとしていたのを、青莲が処断は早すぎると止めに入った。2人の命乞いは南昭のためだと。阮之湄は罪は認めたが、贺云朔に無礼な言葉を投げつけた。青莲にも。そして自分に死をと。贺云朔は阮之湄を収監した。

南昭が失踪したと聞いた贺云朔は倒れてしまう。先祖の供養をしていた连信にも南昭のことが報告される。

 ⑷は阮之湄が罪をかぶったのは、王位のためだと知り落胆する。南昭を拉致したのは阮之湄ではなかった。2人はある人物だと推測した。

 その人物とは、吕北逸だった。両親とは旧友だが、善人ではない。お前を殺すと言う吕北逸に、南昭はウソだと見抜いた。2人の会話を元雪が聞いてしまっていた。南昭が立ち上がると櫛を落とす。青莲がある文字を戒めにしろとくれたと言う。“義”だと。(11年前桓州で青莲の言葉を最後まで聞かなかったから、裏切り者だと思われているとずっと思ってたんだろね)元雪はよもぎ餅を使って吕北逸に忠告した。

 贺云朔は青莲を呼び、阮之湄の言う通り自分が間違っていたという。今回は⑷夫婦ではないと。帰京する连信に立ちはだかったのは⑸だった。

 南昭は逃げようとしたが、物音を聞いた吕北逸に阻まれる。ところが、彼が吕北逸だと知ると、南昭は最初から頼ったというのだ。青莲が自分には味方が6人いると。その中に吕北逸が入っていたのだ。吕北逸は無邪気だと言い…

 南昭が亡くなったと知らせを受けた贺云朔は顾斯年らを呼ぶ。⑸に道を阻まれていた连信は、南昭が死んだことと贺云朔が危篤だと聞き、親の死に目に会いたくないのかと⑸を説得し、王府へ急いだ。

 南昭が死んでも贺云朔は连信を呼んだ。贺云朔は掛け軸を渡し、今日自分が話した言葉を忘れるなと。情義に厚く能力もあり、政の手腕や気迫も十分な连信に王位を継がすことにしたと伝えた。

 贺云朔は誰にも漏らさないと青莲に懸けて誓わせ、陛下と交わした約束を连信に話し、大望を果たせと伝えた。

そして、⑷、⑸、⑹に连信に王位を継がすから、彼を支えろ、二心は持つなと伝えた。于德常がある報告をすると贺云朔は大笑いし逝ってしまった。

 连信が王府から屋敷に戻ってくると、南昭が生きて迎えてくれた。あの時刺客が現れ、吕北逸に助けられたのだ。青莲は连信が敗れたら南昭を守ってほしいと吕北逸に頼んでいた。

 青莲が南昭が死んだと贺云朔に伝えたのは、南昭の安全のため、贺云朔が南昭の親だから後継ぎを连信にしたわけではないと连信に分からせたかったためだった。そして贺云朔が最後に大笑いしたのは、南昭が生きていると報告を受けたからだった。

 连信は阮之湄の処分に頭を悩ませていた。3年間喪に服す間、青莲ら妻妾たちは屋敷から一歩も出られないため、青莲は帰りを待っていると伝えた。连信は海瑶を赦免することも伝えた。とうとう海瑶が戻ってくるのだ。 

 方怀蕊は连信から王妃の吉服を贈られる。嬉しく思う方怀蕊だったが、いきなり吉服が燃えだし、蓮の花のような燃え痕になる。方怀蕊たちは青莲を見つめる。海瑶は青莲がどれだけ野心があり、有能でも王妃の座は方怀蕊のものだという。

 青莲たちは自分たちでもない、海瑶でもないのなら、一体誰がこんなことをしたのだろうと考える。许寄柔はかなり地位のある人だと推測した。なぜなら燃え方を見て絹雲母というのを使えば火を防げると。だがとても珍しい物で、王府の蔵にしかないからだ。青莲は攻撃の的になったと、これから波乱が起きるという。

 これを画策したのは阮之湄だった。彼女は負けたのが连信ではなく、青莲だと気づいた。青莲を消せば、连信の頭脳、心の支えがなくし孤立無援になると。

 献上品に対しずさんな扱いをしたと怒ったジカル国の使者は、ハーンの宣戦布告書を待ってろと言い帰ってしまった。献上品を焼き、紛争を誘発したのは⑷の仕業だった。喪が明ければ式典が行われる。これが最後の機会なのだと。(嫁が死刑にならなかっただけでもありがたいと思えよ)

 徳夫人は相変わらず⑻にえこひいきしていた。献上品が焼かれ、使者が怒って帰国したことを知らされた青莲は王府に今朝の件を報告しに行く。醉柳が青莲の所から絹雲母を持って帰り、確実な証拠だと言うが、証拠は無意味だという。そこへ侍従が蔵に火をつけた者が⑷の屋敷に入っていったと方怀蕊に報告した。そこで阮之湄を訪れ、勝負は決まったから執着は捨てろ、己のためにと忠告した。

 青莲が今朝の話をしようとすると、⑺が献上品が焼かれ、現場に砕けた黄燐の瓶があったこと、それと青莲の手巾を渡される。皆の前で⑹から問われた青莲は、ジカルに紛争をふっかけて自分に何の得があるというのだと話していると、醉柳が方怀蕊の立場を守ってほしいと訴えにやってきた。そして今朝の出来事を話した。方怀蕊がやってきて青莲が持っていたと、絹雲母を连信に見せた。そして青莲にそんなに王妃の位が欲しいのか、絹雲母と黄燐を盗み、黄燐によって曲涼に災いを招いたと責めた。

⑷と⑹は青莲をジカルに行かし紛争を避けるべきと言い、⑺は憶測での断罪は軽率だと進言した。困った连信は青莲を懲理院に拘禁した。阮之湄は⑷が自分に相談せず、しかも⑷自ら蔵に火をつけに行ったことを怒っていた。

 许寄柔は方怀蕊が、証拠を渡りに船で罪を着せたのだと、海瑶よりも強敵だと言う。青莲は別院に移された時と同じ、今日も愛する人は自分を信じてくれなかったと失望していた。そんな青莲に连信から「信じている。助けるから」と文が届いた。返信は「曲涼の平和のためにも行く」と。

 连信は吕北逸を訪ね、暇だったら仕事を手伝えと言う。ジカルとの戦をするから巧みに勝ってくれと言うのだ。内憂外患に際し、连信は己のため、曲涼のため、穆国のため戦わざるを得なかった。

 

 静容の娘・灵薇/霊薇(れいび)はまた南昭の所へ行っていた。もうすぐ青莲に会えると静容たちが伝えている様子を、遠くから海瑶が見ていた。海瑶はかつての友・许寄柔に昔のことを謝ったが、许寄柔は真の友情に出会えたと感謝した。そして一度裏切った者はまた裏切ると言い去っていった。海瑶は心ある者は離れていくと、後悔しても遅いのか?と思う。

 吕北逸の活躍で曲涼軍は優勢だった。士気が上がるが、兵糧にもみ殻が混ざっており、敗北した。劣勢を覆すことは困難なため和平を結ぶ意見が上がる。⑸はもみ殻の混入は⑷がやったと知る。⑹は青莲を差し出せばいいと。そこへジカルの使者が来たと報告が。それを聞いた青莲は処刑されるかもと、形見を残そうとしていた。连信がやってきて、青莲にも曲涼にも手を出させないと言う。

使者を迎える席に夫人たちを同席させた。连信は⑷たち兄弟や方怀蕊、海瑶そして青莲を使者に紹介する。そして献上品の件で無実だと分かったから釈放したと説明する。そして戦に負けても征服はされない、自分は負けても曲涼は負けない。连信自ら出陣すると宣言する。2度目の勝利はないと覚えておけと使者に言い放った。すると使者は戦の状況を話し、ハーンが自分を遣わしたのは和平のためだという。和平のためにハーンの王妃になる女子をと。

 静容は连信が縁談に応じるか心配だった。使者はハーンが连信の実の子を望んでいると伝えてきたと知り、静容は焦り青莲に助けを求めた。连信も嫁がせたくなかったが、青莲がお願いしても無理だった。苏南春は青莲に使者に花嫁を選ばせたら状況が変わるかもと進言する。しかし使者はこの手には乗らなかった。青莲は使者との会話を思い出し、彼がハーンだと気づいた。

 青莲にも助けてもらえないならと静容は灵薇を逃がすことを決めた。それを南昭が聞いていた。

 

 南昭から灵薇からもし逃げたらどうなるかと聞かれた青莲は、静容が死罪になるだけではすまず、再び戦火が燃え上がると話すと南昭の様子がおかしいことに気づいた。状況を把握した青莲は急病になったと告げに行く。⑹は戦を仕掛けるために灵薇を捕らえようとしていた。⑷や⑹は姪よりも自分たちの前途の方が大事だった。

 逃げる灵薇に刺客が襲ってくるが、青莲に灵薇を連れ戻すよう言われた南昭が灵薇を助けた。南昭は灵薇を逃がそうとするが、逃げても母親に会えないし、王府に類が及ぶと灵薇は戻ることを決めた。ところが刺客はまだ潜んでおり、南昭たちは危ない所を何者かに助けてもらい、無事にその場を離れることができた。彼らを助けたのは、⑸だった。今までの過ちを償うためであった。

 青莲はハーンに「二度と曲涼と戦火を交えず、灵薇を愛し、一生大切にする」と約束してと言い、ハーンは応えた。

 

 三ヶ月後。徳夫人が危篤に陥った。连信が見舞うも何も言わずに徳夫人は逝ってしまった。

 静容も体が弱っている所に風邪を引き、長くはないかもと医官は診断した。静容に会いに行った青莲は、连信を説得できず、灵薇を逃がすこともできなかったと謝った。静容は最期にそばにいてくれて幸せだと言い。囲碁を打ちながら昔話をする。囲碁に勝った静容は、曲涼と穆国が栄えるよう、连信のそばで支えてほしいとお願いする。それでこそジカルにいる灵薇が大切にされるからと。青莲は約束した。静容は「忘れないで」と繰り返し亡くなった。

 连信は吕北逸を呼んで、何年かかろうが自分は明主になると宣言する。そんな连信の言葉に吕北逸は秘密の役目があると見抜いた。そしてその役目とは何かも。

 ⑷は毒薬を持っていたのを阮之湄に気づかれる。明日は封爵の式典が行われる。连信に殺されるぐらいなら自ら命を絶つという⑷に、阮之湄はもみ殻を混入したのが⑷だと分かり、なぜ黙って行動したのか聞き、長年夫婦だったけど、まるで他人みたいだと言う。そんな阮之湄に⑷は不満をぶつけ、責めた。自分が屋敷の主なんだ、お前はしょせんオレの女に過ぎないと。

 方怀蕊は王妃に封じられても惨めだと言う。连信の心を奪った青莲にかなわないと。そんな話をしていると阮之湄が訪れてきた。

 连信は正式に安王の爵位を継承した。方怀蕊は王妃に、海瑶は側妃に封じられた。

 连信はもみ殻混入の剣で誰が罪深い奸臣なのか、調査結果を皆と一緒に見る。⑷はいつでも毒薬を飲めるよう準備していた。すると青莲の父親・骆容与だと書いてあって…

 阮之湄から目障りな女は排除すればいい。もみ殻混入の調査をしているのは、方怀蕊の弟・方尔格だと言われた方怀蕊が仕掛けたのだ。

 青莲は牢に行き父親に会う。こんな時でも骆容与は娘に類が及ぶと心配していた。骆容与はたぶん事実だと言う。兵糧を木箱に納めるのを見届けて自ら封印の紙を貼ったし、今も貼られているんだからと。だが、青莲は濡れ衣を着せられたと考えた。しかし骆容与はそんなことできない、関わった者全員が口裏を合わせられるか?と。だが、青莲は方怀蕊と阮之湄が手を組んだことが分かっていた。

 父親の無実を訴えに行った青莲に、连信は何も言わず特赦令を書き、青莲に見せた。

 兵糧の木箱が物証だと⑺は木箱に細工しているのを连信に見せ、逃亡した木箱職人は見つけたという。醉柳は下手人が自供したと慌てるが、方怀蕊は⑷の配下だと落ち着いていた。しかし醉柳から下手人が方尔格の名を吐いたと聞かされる。そして阮之湄からある話を聞いた方怀蕊は悩んだ挙句、方尔格に罪を背負わすことに。连信は方尔格を斬首にした。方怀蕊は弟を見捨てることで、自分の王妃の座を、方家を守った。

 密かに民から重税を搾り取る輩を見つけ出したから追求しようとした连信だったが、召喚した官吏が皆自害したと報告が入った。连信は青莲に新政を推進することを話す。青莲が贺云朔の意志を見抜いていたことが分かった连信は、贺云朔が陛下とのやり取りしていた文を見せた。当時から新政の構想があったのだ。

 青莲は海瑶と手を組もうとする。连信のため、⑷と方怀蕊が敵となり曲涼の災いとなると。しかし、海瑶は関心を持たなかった。连信への恨みつらみを言う海瑶に青莲は、彼にとって一番大事なのは曲涼だと教えた。

 相談もなしに新政の布告とは、と官吏たちが謁見を求めたが、连信は病と偽り会わなかった。慕天殊に調べさせており、真相が明るみに出れば連中も黙ると。慕天殊が逃亡していた官吏を捕らえて来た。

 これを知った阮之湄は沈静妍(しんせいけん)に文を送った。阮之湄は⑷を巻き込みたくなかったため、ひとりで動いていた。捕らえた官吏・郑/鄭(てい)氏は拷問しても吐かないため、连信自ら尋問に行くことにする。连信は郑氏は命を狙われているため警護を増やすことに。方怀蕊が郑氏の飲食を準備すると言うが、连信は青莲に任せた。

 海瑶は肺の病を患っていて、青莲だけが身を案じていた。薬も飲まない、食欲もないという海瑶だったが、青莲の優しい言葉に生きる気力が出てくる。

 海瑶の所から青莲が出てきたのを見計らって、静容の妹・沈静妍はある薬を飲み青莲に挨拶してから倒れた。医官は不可解な症状で脈が速く乱れているという。青莲は染云に郑氏の食事を届けさせるが、途中方怀蕊につかまり岡持ちを取られそうになるが、咄嗟にウソをつき戻ってきた。そこで海瑶が届けに行き、连信に会って事情を話した。连信は郑氏を直接尋問し始める。

 郑氏は黒幕は“大旦那”と言い、自分たちは脅され汚職を迫られたのだという。弱みは家族に累を及ぼす大罪の前科の証拠を握られて認罪書を書かされたと。だから大旦那を売ることができないと言い、死んでしまった。青莲と海瑶が呼ばれ方怀蕊が詰問していると、郑氏の夫人がやってくる。夫人は海瑶が主人を殺した大旦那だと責めた。更に夫人の言う認罪書が海瑶の部屋から出てきた。海瑶は陥れられたと言い、慕天殊や青莲も無実だと訴える。连信は海瑶に禁足を命じ、事件を厳しく吟味することにした。それを聞いた海瑶は血を吐き倒れてしまった。

 青莲は方怀蕊が黒幕だと考えたが、连信は違うと言う。连信も方怀蕊を疑ったが、方家の資産は僅かしかなかった。方家が黒幕なら資産が多くあるはずだと。

 青莲は海瑶に謝りに行くが、悪いのは仕組んだ人間だと言われる。连信も見舞いに来たが、海瑶は会わなかった。晖儿を不注意で殺してしまったことや、自分が会いたい连信は、愛してくれていた20年前の连信だと青莲に打ち明けた。そして…

 

 阮之湄は沈静妍が役に立ったと言う。今回の件で慕天殊は怒り、新政に反対するだろうから方怀蕊への借りは返したと。

 吕北逸は元雪が「18年もの間そばにいてくれたことにより心を取り戻した。新政で賎民から解放されれば堂々と君を娶れる」と元雪に伝えた。

 主がいなくなった住まいで连信と青莲は海瑶を想った。青莲は大旦那はなぜ自分ではなく海瑶を標的にしたのか疑問に思う。そして慕天殊だと気づいた。慕天殊は新政の文書を燃やそうとし、元雪は慕天殊と吕北逸が衝突するかもと知らせを受ける。予想通り慕天殊と吕北逸は衝突し、慕天殊は刀を抜いてしまう。そして駆けつけた元雪は吕北逸を助けようとして慕天殊に刺されてしまった。吕北逸は今ここで妻にするというが、元雪は…

 ⑹は阮之湄に⑷の一派と慕天殊の一派の名簿を見せた。元雪を殺したと慕天殊が処刑されれば自分たちの勝ちだと。それを聞いていた⑸が新政は悪くない、连信もどこが悪いと言い出し、今回は共に戦えないという。⑸は生涯で最も尊敬する人は⑷だ。⑷が心から望むものは何だ?ジカル戦を図った時に尊敬の念は消えたという。そこに⑷が現れた。そこで⑸は⑷に连信は⑷が理想としていた曲涼にしたと、これからは決別すると伝えた。

 ⑷は阮之湄が大旦那なのか?と聞くと、全ては⑷のためにしたと言う。元雪が殺されたことを責めると、自分がかつて元雪を死に追いやろうとしたことを言われ、阮之湄を責められないが、政から手を引くことにすると言う。阮之湄は慕天殊が処刑されればこちらに千載一遇の機会が生まれると、決起すれば王になれると説得する。 

 

 慕天殊は元雪を殺した罪で処刑された。⑷と⑹は新政を反対する官吏たちと共に连信に譲位を迫る。⑹は策が成功することに自信満々で连信に王の資格はないと言い、⑷は苦渋の決断をしたと詫びた。そこに⑺と慕天殊の配下がやってきて、连信の号令で逆賊を捕らえる準備はできたと報告する。⑹は慕天殊の配下たちに、连信は慕天殊を殺したのに何言うこと聞いてんだよと言うが、慕天殊将軍の遺命を受けたのだと配下は言った。

 慕天殊は海瑶の遺言に、「连信を恨んでいないし、自分を哀れに思うのなら连信を守り、支えてほしい」とあった。徐良川は薄情な连信を恨んで、わざと慕天殊に渡さなかったためにこんなことになってしまい、と謝罪していた。そのため慕天殊は大旦那をおびき寄せるための策を講じるが、连信は簡単に賛成しなかった。だが慕天殊の説得により、连信は自分が孤立無援になったと思わせるという策を受け入れたのだった。(回想シーンに疑問。なんで元雪を殺してるのに慕天殊は捕らえられていないの?)

 阮之湄は连信と慕天殊による計略で、⑷らは拘束され生死不明だと知らされた。そして…

 全てを知った⑷は負けだと認め処罰を求めた。だが、処罰はするが、お前じゃない。万死に値するのもお前じゃない。と连信に言われたため、⑷は大旦那は自分のことだと阮之湄を庇った。それなりの理由を述べたが、青莲に最近⑷は酒に溺れて政に関わらなかったから嘘だという。人を欺くためだと言う⑷に質問するが、忘れた、覚えてないとの一点張り。そんな⑷に青莲は無実の罪で死んだ人たちに申し訳が立つのか?と言われて一瞬ためらうが、それでも自分が大旦那だと言い張った。屋敷に戻った⑷は阮之湄が王府に行ったことを知らされた。(なんで解放されてるの?)

 阮之湄は罪を犯した証拠を持参したこと、⑷は無関係だと、自分に死罪を、とその場にいない连信に申し出て、認められた。毒酒を前にした阮之湄に方怀蕊が訪れ、明日连信に真相を話し、王妃の座から降りて悔い改めると話した。阮之湄は酒を飲み、そして⑷も…

 吕北逸は元雪を妻として墓を作った。吕北逸は賎民から解放され、官職を与えられたが辞退した。方怀蕊が连信を訪れ、阮之湄に利用されたと言うが、连信の態度はそっけなかった。方怀蕊は廃妃にしてほしいと、認めてくれるなら昔よく作っていた糖水を飲んでほしいと願った。连信は糖水を飲んだ。

 青莲が王妃となる日が来た。しかし青莲は王妃冊封を撤回してほしいと言う。20年も待ったと言う连信に、最愛の女になる方が幸せだと言い、その願いはとうに叶ったと言う。そして今まであった人は執念があった。海瑶は“情”、阮之湄は“名”、方怀蕊は“氏族”、吕北逸は“尊厳”だった。これらの執念は首枷のように人を縛り付けて、一生抜け出せないのだと。自分の執念は分からないし、それが幸せなのかも。でも王妃の身分は別格で、人は高みに立つと思い通りにならないもの。時が経てば、初心を取り戻せなくなると言った。それを聞いた连信は多くの人の言葉を思い出す。そこに丞相が曲涼討伐の兵を挙げたと知らせが入った。

 连信と青莲が高みに上がると、连信は自分の執念は曲涼だと話す。投降し丞相に帰順すれば信義に背き、戦えば贺云朔が心血を注いで築き上げた曲涼は壊滅する。民の声を聞いて彼らに選ばせたいのだという。青莲は贺云朔が見たいのは、万民が心を一つにした曲涼だと言った。

 皇帝は曲涼の危機を聞くが、贺云朔の子孫なら持ちこたえる。何年経っても贺家を疑ったことはない。贺家の者は忠義が厚いから国と民を守り抜くと信じていた。

 曲涼の民たちが立ち上がった。2代にわたり民を思う安王の心が民に伝わったのだ。连信はジカル軍と手を組み、丞相の10万の大軍を撃破し、大きな痛手を与えた。そして穆国皇帝の威厳と曲涼の安寧を取り戻した。

 

 

 

 青莲は连信のどこに惹かれていったのだろう?连信って最初は遊び人を装っていたが、それでもそんなに賢くないよね?贺云朔が賢すぎるから、あまり賢く見えなかったのな?⑷もなんだよ。最初は回転の速いやつだったのに、どんどん嫁の言いなりになって腑抜けになってるし、動いたと思ったら戦争仕向けてるし。王位の座を奪おうとしてるやつは殺されるよりは毒を…って毒薬握りしめてねーよ。オレが屋敷の主だ!って言うならもっとしっかり嫁管理しとけ。

 静容の妹は阮之湄になんて言われたから協力する気になったんだろう?分からずじまいだよね?

 あとさ、皇帝との約束を何年経っても果たすんだ!って贺云朔は言っていたけども、中年になっても丞相から権力取り上げられないって大丈夫?贺云朔以外に皇帝の味方はいないの?丞相っていくつよ、くたばられるのを待つ方が早いとも思えるお歳だよね?こじつけだなぁと思ってしまった。

 

【主要登場人物紹介】

贺连信/賀連信(がれんしん)役

何润东/何潤東(ピーター・ホー)  1975.9.13生まれ  186㎝

代表作:但愿人长久(テレサ・テン 歌姫を愛した人々)、浮图缘(浮図縁~乱世に咲く真実の愛~)、三国(三国志 Three Kingdoms)

 

骆青莲/駱青蓮(らくせいれん)役

何泓姗/何泓姍(ハー・ホンシャン)  1987.4.10生まれ  163㎝

代表作:婚姻攻略(原題)、25小时恋爱(25時間恋愛)、天龙八部(天龍八部 レジェンド・オブ・ディスティニー)

 

慕海瑶(ぼかいよう)役

黄圣依/黄聖依(ホアン・シェンイー)  1983.2.11生まれ  165㎝代表作:鬓边不是海棠红(君、花海棠の紅にならず)、

〈影〉冰封:重生之门(〈映〉アイスマン)、〈影〉冰封侠:时光行者(〈映〉アイスマン 宇宙最速の戦士)

 

吕北逸/呂北逸(りょほくいつ)役

黄宥明(ホアン・ヨウミン)  1986.4.15生まれ  180㎝

代表作:莲花楼(蓮花楼)、东八区的先生们(原題)、玉楼春(玉楼春~君に詠むロマンス~)

 

方怀蕊/方懐蕊(ほうかいずい)役

周励淇(ニキ・チョウ)  1979.8.30生まれ  171㎝

代表作:太阳星辰(原題)、流氓皇帝(原題)、〈影〉飞龙过江(〈映〉燃えよデブゴン TOKYO MISSION)

 

贺云朔/賀雲朔(がうんさく)役

张晨光/張晨光(チャン・チェングアン)  1956.10.3生まれ  178㎝

代表作:永夜星河(永夜星河~シークレット・ラブミッション~)但愿人长久(テレサ・テン 歌姫を愛した人々)、都挺好(それでも、家族~All is Well~)

 

贺连修/賀連修(がれんしゅう)役

沈泰(シェン・タイ)  1981.10.30生まれ  180㎝

代表作:四海重明(四海重明~恋が光となる、その時まで~)、长相思第一季・第二季(長相思シーズン1・2)、莲花楼(蓮花楼)

 

阮之湄(げんしび)役

曾一萱(ゾン・イーシュエン)  1992.4.20生まれ  168㎝

代表作:风起西州(風起西州~烈風に舞う花衣~)、玉面桃花总相逢(玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~)、风起洛阳(風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~)

 

南如珍(なんじょちん)役

夏楠(シア・ナン) 現:夏凡茵(シア・ファンイン) 1996.4.29生まれ  168㎝

代表作:永安梦(永安夢~君の涙には逆らえない~)、安乐传(安楽伝)、我就是这般女子(夢織姫~秘密の貴公子に恋して~)

 

【オープニング曲】周深  〈似夏〉

 

 

【エンディング曲】常思思  〈岁岁年年〉

 

 

 

 恋心が芽吹く頃~Blooming Days~(原題:岁岁清莲)観ました。

2023年10月23日。  全36話×約45分。  ネタバレ注意!

監督:高寒

脚本:(総脚本)张永探、凌九九、易文学

 

 王の亡き王妃に瓜二つな骆青莲/駱青蓮(らくせいれん)【以下;青莲】は妃候補として巻き込まれ、三男の贺连信/賀連信(がれんしん)【以下;连信】に妾として嫁ぐことになる。最初は逃げようとする青莲だったが…

 

 

 

 穆国、祁和元年。先帝が崩御し、幼君が即位。大将軍・贺云朔/賀雲朔(がうんさく)は安王に封じられ、辺境の地・曲涼(きょくりょう)に。曲涼はまだ未開の地だった。贺云朔は徳を持って統治に務めて30年。曲涼を繁栄に導いた。

 

 

 青莲は兄・骆展轩/駱展軒(らくれんけん)に追いかけられていた。上手く逃げようとしたが、そこには母の骆恭/駱恭(らくきょう)がいて逃げられず。安王が新たな妃候補を選ぶことになり、骆恭は青莲を妃候補に参加させようとしていた。连信の側室・慕海瑶(ぼかいよう)夫人【以下;海瑶】が安王の妃候補を育てたいと言っていると。青莲は海瑶が骆恭に、青莲が選ばれたら骆展轩を登用すると約束したことを知っていた。青莲は自分の気持ちを考えてくれないと落胆する。

 贺云朔は30年前に王妃を亡くしてから独り身だったため、陛下が継室をと詔勅が出たのだ。贺云朔は今でも王妃のことを想っていた。

 青莲は妃候補に参加すると言い出す。骆恭は海瑶の所へ行かそうとするが、青莲は自力でないと出世は望めないし、一生海瑶の言いなりにはなりたくないという。

 予選の日。海瑶と四男の贺连修/賀連修(がれんしゅう)【以下;⑷】の正室・阮之湄(げんしび)が、肖像画によく似た娘を捜しに来る。青莲は海瑶に見つかってしまい、慌てて顔に薬をつけてアザを作った。海瑶は疑ったが、結局追い返した。

妃候補を逃れた青莲を追いかけていったのは王妃の侍女・锦芳/錦芳(きんほう)だった。青莲のアザはすぐに戻った。その顔を見た锦芳は海瑶に、あの娘は王妃に生き写しだと。容姿だけでなく気高い雰囲気も大変似ていると伝えた。そして连信に「恩は返した」と伝えてもらう。

 この落選は恋人で医者の吕北逸/呂北逸(りょほくいつ)が協力していた。アザが消えているのを確認した海瑶は、侍女の如画(じょが)に役所に訴えさせた。青莲は勝手に婚姻を決めたことを謝るが、父親の骆容与/駱容与(らくようよ)は、吕北逸ならと婚姻を許した。

 青莲が嫁ぐ日。骆家に官兵がやってきて捜索され、収賄の容疑が骆容与にかけられる。骆恭は海瑶に嵌められたのだ。そのため青莲は王府に行くことを承諾する。二度と家族を苦しめないでと海瑶に約束させて。

 连信は青莲を锦芳のところへ連れて行く。王妃の生き写しの様な青莲を見て、锦芳は青莲の手ほどきをするという。青莲は连信が遊び人を装っていることに気づき、他の王子と違うと見抜いた。そして自分をどう使うつもりか問う。青莲はかなり頭が切れるようだ。 连信はとぼける。⑷は连信が青莲を馬車に押し込むところを目撃し、阮之湄に話す。阮之湄は海瑶に先を越されたと思い、连信の屋敷へ向かった。早速锦芳は青莲の指導を始めた。

 阮之湄が屋敷に押しかけてきた。连信は青莲がいることを隠して彼女と会う。そして自分を後継者の見込みなしと捨てて⑷に嫁いだうえに疑うのか?と話していた。吕北逸は青莲を助けに屋敷に忍び込んでいるのを海瑶に見られていたため、捕らえられてしまう。青莲は吕北逸を守るため、海瑶の下僕となり妃候補選びに全力を尽くすと誓う。吕北逸は屋敷を追い出された。この様子を阮之湄は見ていて、青莲は只者ではないと感じた。

 青莲は誰も遊んでくれないという连信の長子・晖儿/暉児(きじ)と壁越しに話をする。そこに连信がやってきて吕北逸の登用試験の答案用紙を見せる。彼は密かに試験を受けていた。连信は彼が地位や名誉への渇望を持っていると、かなりの野心を持っていると話す。そして彼を諦めろと、それが2人にとって最善かもよと話した。

 青莲は锦芳が努力が報われると思うほど佇まい、気品が王妃によく似たと感じられるほどになり、锦芳は王府に帰っていった。

 贺云朔立ち合いの妃候補の選抜が行われる。贺云朔に会う前に洗顔をと言われるが、青莲の水以外の水が汚れたため、他の候補たちに一緒に使おうと声をかける。すると顔に傷が。青莲が傷をつけたとされてしまう。それを聞いた阮之湄は青莲の方が助かったのねという。吕北逸は官吏たちがこのことを話しているのを聞き、ある所へ向かう。

 青莲は毒を盛った者として贺云朔の前へ。その顔を見た贺云朔は王妃を思い出す。しかし傷を負わされた娘の親が下手人の死罪を求めてやってきた。青莲は自分は下手人ではないし、水が汚れた原因である風を自由に操れるのかと反論する。 

 下手人は自分を殺害しようとしたという青莲に、下手人は誰だと問うが分からないとしか答えられなかった。贺云朔は下手人を挙げられないなら青莲を処分するという。(なんでやねん!)そこに吕北逸が出てきて青莲を連れ出そうとする。しかし逃げられるわけもなく。刺客は斬首と聞き、青莲は自分が毒を盛ったと認めた。死ぬなら有意義な死を、と訴え吕北逸を許してほしいと懇願した。贺云朔は死を与えようとするが、锦芳が出てきて証拠はないが、青莲は陰険な人間ではない。納得できないなら自分が死を賜ると言い自害してしまった。贺云朔は真の下手人を調べることを約束し、吕北逸は末代まで賤民に落とし、青莲は下手人が見つかるまで奴婢として第5子・贺连佐/賀連佐(がれんさ)【以下;⑸】の所で下働きすることになった。

 青莲は侍女の东篱/東籬(とうり)に吕北逸への言葉を伝えてもらうが、賤民に落ちて悲嘆に打ちひしがれる吕北逸からは返事はなかった。连信は⑸の屋敷へ行き、青莲が薪を持っているのを見て、上手く⑸夫妻から青莲を譲り受ける。

 连信は贺云朔に青莲を連れ帰ったことを認め、彼女を娶りたいと願い出た。贺云朔は妾としてならと許す。しかし、妾として迎えても、妾として扱うなと忠告した。

 连信は吕北逸の所へ行き、青莲が自分の妾になったと話す。吕北逸は名誉挽回したいが、贺云朔の決定を誰が覆せるのかと嘆くが、连信は自分ならできるという。

 青莲が妾として连信の屋敷へやってきた。不本意な態度を見た海瑶は棒叩き20回にしようとするが、正室の方怀蕊/方懐蕊(ほうかいずい)がやってきて処罰は连信に決めてもらうことにする。

 连信は青莲に骆恭が書かされた契約書を目の前で燃やし、吕北逸が连信の屋敷で賤民として惨めな姿で働いているのを見せた。全ては青莲を従わせるためだ。

 第2子で世子の贺连储/賀連儲(がれんちょ)【以下;⑵】は、昭徳将軍になるのは连信だと知り驚く。

连信の屋敷では早速青莲への嫌がらせが始まるが、側仕えで呼ばれた东篱に助けられる。方怀蕊に挨拶に行き、心を入れ替えたように振舞う青莲は見張りを外してもらい、东篱にあることを手伝ってもらう。海瑶の侍女・如画や岚儿/嵐児(らんじ)は、东篱の動きを聞き、脱走を考えていると気づく。

 青莲の所に晖儿が来て猫を殺したことについて连信に審議してもらうと連れて行こうとする。そこであの日壁越しに話した言葉を言い、思い出してもらう。晖儿は青莲を信じた。晖儿は海瑶が殺したと乗り込み、もみ合いになり死んでしまう。動揺し连信に自首しようとする海瑶を岚儿は止める。なぜなら⑵の侍従・宋安(そうあん)から大金を渡され青莲を殺せと言われていたからだ。青莲が殺したことにしようと。如画は青莲を逃がし弁明の機会を逃そうと提案する。岚儿が何かを運ぶところを妾の沈静容(しんせいよう)【以下;静容】が見ていた。

 方怀蕊は晖儿を亡くし、嘆き悲しむ。そこに连信、海瑶、青莲や吕北逸もやってくる。

 侍従たちの証言から连信は青莲が晖儿を殺したと断定し、青莲と吕北逸を処罰しようとする。しかし连信の侍従・苏南春/蘇南春(そなんしゅん)が止めに入り、贺云朔に言われた言葉を思い出し思いとどまる。青莲が下手人を見つけ出すと聞いた连信は下手人を見つけるまで吕北逸を捕らえ、水も食事も与えなかった。

 青莲は方怀蕊を説得し、調査する特権を得た。青莲は岚儿たちにはほとんど質問せず、最後に如画に質問する。もう少しで本当のことを言いそうだった所に海瑶が連れ戻しに来てしまった。しかしこの流れで青莲は確信する。海瑶が殺したと。

 青莲は静容に証言を頼むが、何も見ていないと断られる。あれから3日経ち出棺の日だった。そこで青莲は、方怀蕊に「海瑶を見て」と耳打ちする。すると、棺の中から晖儿の声が。声の主は东篱だったが、海瑶が怯えている所を見せる。岚儿はまだ青莲が生きていることで宋安から脅され、青莲の部屋のお茶に薬を入れた。

 方怀蕊に部屋には血痕がほとんどなかったこと、人の表情は心の表れだと青莲は話す。青莲は静容に方怀蕊の前で証言してもらおうと説得する。そして証言してくれたが証拠としては弱かった。青莲が倒れ、手の施しようがないと言われてしまう。静容は吕北逸に青莲が飲んだ毒を見せ、解毒薬を聞き出す。

その様子を岚儿が見て逃げ出そうとするところを如画が見ていた。

 方怀蕊から青莲が毒を飲まされたことを知った海瑶は岚儿の仕業だと気づく。貯蔵品の倉庫に逃げ込んだ岚儿は隠し部屋を見つけた。

 静容が奔走してくれたおかげで青莲は一命を取り留める。そして今まで保身に走って中途半端だった静容は覚醒し、真実を証言すると言う。岚儿だと。

 その岚儿は且歌苑から出てきて宋安にある物を預け、命を助けてほしいと⑵への言づてを頼んでいるのを如画は見る。岚儿は海瑶に捕まり裏切り者と罵られる。海瑶は何を渡していたのかと聞く。

 証拠を手に入れた方怀蕊と青莲がやってきた時には、岚儿は息絶えていた。海瑶は岚儿が密通していたのを見つけたが、自害してしまったという。

 岚儿は⑵が横領した下賜品の翡翠の白菜を渡していた。そして连信が⑵の罪証を隠し持っていること、証拠は100点以上あると文にしたためていた。

 青莲は吕北逸を逃がし捕らえられ、连信の前へ。怒りで刀を振り上げた所に贺云朔からの命が届く。明日は王妃の命日だから、⑵と连信は青莲を伴って墓参りしろという内容だった。

 墓参りに向かう道中、⑵の刺客が连信を狙っていた。刺客は岩を爆破し山崩れを起こした。多くの民も犠牲になり、连信もケガをする。事故に遭ったことは方怀蕊にも伝わり、连信は行方不明だという。⑵は连信が自分を狙ったものだというが、方怀蕊たちは信じなかった。そこへ第7子・贺连倚/賀連倚(がれんい)【以下;⑺】が连信側に立って潔白を証明させると言いに来た。

 青莲は洞窟で连信の塗り薬を作り、担架を作っていた。青莲は⑵の仕業だと知っていたが、ウソをつく。が、その様子に连信は事の状況が分かった。

 海瑶は兄の慕天殊(ぼてんしゅ)を呼び、⑵が连信を狙っていると打ち明け、连信が罪に問われると自分の命はないから助けてほしいと懇願する。しかし慕天殊は连信を信じた。そんな愚かなことはしないと。方怀蕊は弟の方尔格/方爾格(ほうじかく)から⑵が父親に罪を着せたと聞く。

 それぞれの思惑から连信の捜索が行われる。医者に診せるが连信は重傷だった。いまだに晖儿を殺したのは青莲だと思っている连信と青莲は口論になるが、连信は倒れて熱を出す。頼れる人は父親しかいないという连信に、青莲は方怀蕊や海瑶はダメなのか聞く。

 吕北逸の話になり、连信は彼にとって己の命は優先順位3位で、1位は功名だと言う。

 吕北逸と东篱が呂家村に戻ると吕北逸の家族は自害していた。青莲は吕北逸と落ち合うために呂家村に行く。连信は死んだことにするから2人でどこへでも行けと言い去ろうとすると、东篱が来て事情を話す。青莲は自分を責め、一生かけて償うと言うが、连信は自分と一緒に帰り、出世した暁には吕北逸を赦免すると話すのを吕北逸は聞いていた。そこへ⑵の刺客に襲われるが、危ない所を⑺が助けに来てくれる。慕天殊や方尔格も来ていた。青莲は暇をもらおうとするが、潔白の証言が必要だと⑺たちから頭を下げられてしまう。青莲は吕北逸が戻ってくるのを待っていたが、ひとしきり涙を流し決断する。王府に帰ると。そして必ず吕北逸を助けると約束してもらう。陰からずっと見ていたが吕北逸は出て行かなかった。

 安王府では勅命により贺云朔の諸子に爵位が授かる。贺云朔はこの度の山崩れは天意ではなく人災だと言い、连信を跪かせる。贺云朔は青莲から山崩れに遭った時のことを聞いていた。连信が狙われたと。そして調査の密書が届き、真実が分かる。罰を与えられるのかと思いきや、连信は昭徳将軍に封じられた。更に青莲には主に対しての忠誠心を称え、亡き王妃の玉笛を下賜し、終生、死を免ずると褒美を与えられた。⑵は贺云朔の問いかけに謝った返答をしてしまい、失望させる。

 青莲は连信に晖儿を殺したのは誰かと聞かれ、証拠はないが命を懸けてもいいと「下手人は慕海瑶だ」と答えた。青莲は连信の妾として生きていく覚悟を決めた。

 方怀蕊は方尔格が大事な時に出兵しなかったのは自分が命じたからだと言う。连信に正室の地位よりも方一族の繁栄の方が大事なのだと見抜かされる。方怀蕊は正室を廃してほしいと願い出るが、连信は責めなかった。そして青莲の住まいを移されることに。(方怀蕊たちはこれから青莲が寵愛を受けるのか、という表情)方怀蕊は海瑶が事前に⑵より何かをつかみながら、最後は握り潰されたようだと伝えた。

 海瑶は夫となる人と青莲を見誤ったと嘆いた。そして体調が悪いと医者を呼ぶ。結果は懐妊していると聞き、方怀蕊は驚く。(自分の子を殺したくせに懐妊するなんて。といった所か)

 

 连信は新居に引っ越した青莲に、外には敵が潜んでいるから大人しく自分のそばにいろと無断外出を禁止される。青莲は民想いの连信は曲涼の明主になるだろうが、海瑶は腹黒く、慕家も大きな力を持つため、いずれ连信に害が及ぶと考えていた。

 青莲は侍従の李塘(りとう)、侍女の织月/織月(しょくげつ)、染云/染雲(ぜんうん)から连信邸の人間について詳しく教えてもらう。连信が禁足させるのは守るためと待つことを覚えさせるためで、青莲は意図を理解し1年経つのを待っていた。

 夜中に连信が王府から呼ばれたと青莲は知る。贺云朔は曲涼の税収は年間100万両以上なのに、銀庫が空になっていると怒っていた。なぜなら堤防が決壊したのに治水工事する銭がないからだ。贺云朔は貸付金の回収を引き受けてくれる者はいないかと聞くが誰も名乗り出なかった。右長史の袁百里(えんひゃくり)が连信が最適だと言い、连信は承諾せざるを得なかった。袁百里は⑵側の人間だ。

 连信はまだ禁足5か月の青莲を王府に連れて行く。道中青莲は髪飾りを落とし、それを側室・李浅陌(りせんばく)の侍女・半秋(はんしゅう)が拾っていた。

 辞退しようと青莲を連れて行ったが、青莲の言葉で连信の気持ちに変化が起きた。

 青莲が外出したことを李浅陌は海瑶に知らせる。怒りに任せて出かけようとした海瑶は、だれかが仕掛けた罠に転んでしまう。そこには青莲が落とした髪飾りが。(視聴者は李浅陌がやったって分かるやつ)

 屋敷に戻った青莲は海瑶に呼び出され、子が死んだと告げられる。やはり海瑶は髪飾りで青莲がやったと決めつけた。そこに方怀蕊と李浅陌がやってきたため、海瑶は問題がなかったかのように装った。

 方怀蕊はお茶を飲ませてもらうと部屋に入ろうとすると、青莲が出てきて、医官が診察しているのを見、大事ないと言ったと伝え、李浅陌に髪飾りを返してと言う。李浅陌は焦りを見せ、海瑶も誰の仕業か分かった。海瑶は庶室の许寄柔/許寄柔(きょきじゅう)に青莲に助けられたと話す。

 海瑶は青莲が苦肉の策で自分の味方をしたか確かめようとする。そして芝居を続け、如画が薬に堕胎薬を入れているのを方怀蕊の侍女・醉柳/酔柳(すいりゅう)に見せ報告させた。その様子を许寄柔が見張っていた。青莲はためらったが、方怀蕊が海瑶の所へ行くのを止めなかった。ちょうど连信もいて堕胎薬が入ってるという薬を調べさせると、堕胎薬は入っていなかった。连信は屋敷のことを海瑶に任せることにした。このことで海瑶は青莲が味方についたと信じたようだ。

 ⑸が典宝署の前で物売りをしていると聞き、连信は青莲を連れて見に行くと、⑵と⑷が连信の邪魔をしていることが分かる。慕天殊は手がかりを見つけたと銀庫に連れて行く。銀庫で働く者が盗まないよう毎日検査をしているが、それでも盗まれると言う。そこで连信は労いたいと生姜汁を振舞う。すると全員お腹を壊し…銀子を見つけ出した。⑸の正室の実の弟が配下の者を買収して銀子を盗んでいたのだ。正室は弟を助けてと泣き叫ぶ。これで貸付金の半分が回収された。

 许寄柔は青莲を観察し続けているが、信用できなかった。

 青莲を連れ出した连信は百珍巷で買い物するふりをしながら貸付金を回収するため調べていた。青莲は连信が方怀蕊が無実なことを分かっているなら、自分と同じ考えをしているのでは?と聞くが、ただの遊び人だととぼける。

 ある店で李氏が売りさばいてほしいと金の工面をしているのを连信は知り、それを買い取り李宅へ向かった。李氏とは李浅陌の父親であった。贺云朔は连信の状況を聞き、あまりに順調すぎて、きっと驚くことが待っていると思う。

 连信は男装をして歩いている妹・贺元雪/賀元雪(がげんせつ)【以下;元雪】を見かけ追っていくが、見失ってしまう。元雪は隠れた家で⑷の手先が誰がを⑷の邪魔だと殺し、その者が自害したように見せかけているのを見てしまい逃げる。助けを求めた相手は吕北逸だった。追いかけられ殺されそうになったところを吕北逸は助けた。というより、青莲からもらった酒瓶を取り戻すために来ただけだった。

 夜に许寄柔を訪れた青莲は真心には真心で応えてくれるとは限らない。用心しないと襲われちゃいますよと忠告した。青莲は许寄柔の手が赤らんでいて冷たかったことに気づき、氷室に行く必要が?と話しているのを庶室の叶秀/葉秀(ようしゅう)が見ていた。氷室に行き目的が分かる。それは赤子の交換だった。

 元雪は吕北逸に空心庵に連れて行ってほしいと言う。自分の家は墓場と同じ。抜け出すには顔も知らない高官に嫁ぎ、違う墓場に移るだけだと、普通の人の暮らしを羨む元雪に吕北逸は、実体験をもとにどれだけ厳しいか話す。

 连信は治水工事のための公金が集まり運ぶ日に、李氏が自害し民が騒いでいると呼び出される。元雪が見たのはこれだ。督促を帳消しにしたのにと连信は妙だと思う。海瑶を叶秀が訪ねてきて、海瑶の赤子が氷室にいることを知っていると脅す。

 朝になってもまだ刺客はいたため、吕北逸が歩けなくしていた。そこへ⑵の馬車がやってきて…

 如画はわざと李浅陌に聞こえるように、父親が自害したことを話す。それを聞いた李浅陌は出血し、出産が始まる。

 连信を見た吕北逸は、元雪に言われた「あなたの苦しみは尊厳を失ったことが原因で、今のままでは更に尊厳を手放してしまう」と言われたことを思い出す。

 方怀蕊の所へ来た叶秀は様子がおかしかった。そして海瑶の子は死んでいること、李浅陌の赤子を奪おうとしていることを伝え、血を吐き倒れてしまう。そこへ助産師を買収した海瑶が出産すると知らせを受けた方怀蕊が海瑶に会おうとするが、侍従たちに阻止される。 

 元雪は袁百里に襲ってきた男には見覚えがないと話し、出されたお茶を飲む…

 公金を輸送中の连信に李氏の敵だと民が行く手を阻んだ。この暴動は⑵と袁百里が仕掛けたものだった。元雪の母親で贺云朔の妾・敬(けい)夫人が、元雪がいないと訴えていた。元雪は眠らされ、目覚めると馬車に乗せられていた。

 方怀蕊は次に李浅陌に会おうとするが、许寄柔がそれを阻止する。连信の知らせを聞いた青莲はある荷が连信を救うと運ぼうとするが、苏南春に止められる。更に方怀蕊にも阻止される。青莲に海瑶の計画を阻止してほしいと、方怀蕊は頭を下げた。そこまで言われても青莲は连信の命を、曲涼の未来を優先した。(旦那様の命があぶないって言えばいいのに)

 元雪は连信の命だと嘘をついた⑵の配下たちに殺されそうになるが、またもや吕北逸に助けられる。吕北逸は民たちを戦い、连信を助けた。

 方怀蕊には青莲が時勢をみて動く人間だと思われた。そうこうしているうちに静容が海瑶が男の子を産み、李浅陌の子は死んだと言いに来た。青莲は连信を助けに向かう。

 吕北逸は连信に仕えたいとお願いし、承諾される。そしてこの暴徒たちは普通の民ではないと教えた。更に元雪に礼を言い、失ったものは取り返せばいいと話した。

 连信は袁百里から⑷の手下で李氏を殺した下手人を引き渡し、⑵ではないと、更に今の自分には勢力がないと言われ、⑷に対抗するには⑵と組むしかないのかと悩み決断する。その時現れたのは青莲で、決断されたかと聞いてくる。そして荷を見せた。それは⑵の横領した下賜品だった。そして连信はこれを⑵に返し、⑵の右腕となり大業を為すと誓う。

 青莲は贺云朔の方策の意図を見抜いていて、连信に説明する。だから⑵を討ってはダメだと。これで贺云朔の思惑通りになった。连信は涙を流し、今日のことを悔い、民のことを想っていることを青莲に話した。青莲は连信を慰める。そこに吕北逸がやってきて、连信に仕えることを話す。吕北逸の思いを聞いた青莲は、吕北逸の立場回復のために助けると月に誓った。

 海瑶側についた妻妾たちが挨拶に来たので、青莲もこちら側だと話す。海瑶は出産の日に方怀蕊の頼みを断ったと知り、こちら側に着いたと信じ、恩を売り利用すると言う。だが、许寄柔と意見が合わず、许寄柔は海瑶と距離を置くことにする。 

 

 贺云朔は方怀蕊、海瑶と青莲の3人に褒美として団扇を用意する。海瑶は正妻が受け取るべき団扇を欲しいと言い出す。海瑶は今の身分が不満だったため、贺云朔の心を探ったのだ。だがちょうどその時⑸がやってきて连信の非情な取り立てで官吏から不満が出ていると上奏する。しかし、贺云朔は不満が出ることは分かっていたことだと一蹴する。すると⑸は自死した李氏、嘆願に来た民を皆殺しにしたことについて問うてきた。そこへ⑵もやってきて连信の秘密を知ったという。秘密を暴露し、公平さを欠いた罪で告発すると。海瑶は明らかに助け船を出しているとおかしく思う。贺云朔に李氏の自死が真実か聞かれた连信は、病からの突然死だと嘘をついた。

 ⑷は⑵と连信が手を組んだことが分かっていたため、手を打っていた。それは暴動を扇動した王五(おうご)を⑸が捕まえていて証言させたのだ。そこで慕天殊が王五の素性を明かし、连信は罰せられることはなかった。贺云朔は方怀蕊と同じものを作ることにした。だが、海瑶が団扇を方怀蕊に渡そうとした時、持ち手が折れてしまった。処分を任せられた连信は海瑶を庶人に降格させ、南郊の別院に移すことにした。

 青莲は贺云朔が连信を第三の虎にしたいが、今回の手柄だけでは遠く及ばない。ではどうするかと推測した。海瑶の手先になり、慕天殊の弱みである海瑶を排除するように持っていったというのだ。青莲は贺云朔の心を読んでいた。连信は本当に青莲を必要だと望んだ。だが、青莲は吕北逸を幕僚にしてほしいと望んだ。青莲が戻ると誤解していたことが分かった方怀蕊と静容が迎えてくれていた。

 连信は吕北逸の所へ行き、品定めをすると言う。そして、⑷に会いに行き帳簿を見せ、手伝いたいって言うなら立て替えてと言う。冗談はさておき、という感じでもう一つの品を見せる。そして李氏を殺めた下手人を捕まえたが、⑷の指示だと言うのだと。だから昨日⑸に責められた時に言わなかったと話す。连信は徐々に⑷を追い詰める。 これは吕北逸の策だった。これで貸付金の回収も終わった。

 连信と敵対する元手がなくなったと⑷が荒れているのを見た阮之湄は、ある者を捜し出し教育することに。

 海瑶が別院に移ることになり、许寄柔だけが見送りに来ていた。そこへやってきた连信に海瑶は時々我が子を見に来てもいいか聞くが、连信は新しい母親を与えるから心配するなと言う。新しい母親は李浅陌にするとした。これで本当の母親の元に子は戻った。

海瑶は別院への道中が寂しいからと青莲を馬車に乗せた。道中、海瑶は吕北逸が幕僚になったが、王になったら真っ先に殺されるのは彼だと言い、自分は兄がいる限り何をしても許されると青莲を馬車から突き落とした。気を失っていても青莲は吕北逸の名を呼び、连信は複雑な心境だった。目覚めた青莲は海瑶の言葉が頭をよぎり、连信と口論になる。そして连信に今日の夜伽の相手にすると言われる。それを知った方怀蕊は、これから屋敷の主は青莲だと悟った。

 方怀蕊は连信に別院の調度品は屋敷と同じものにとお願いする。いつか必ず晖儿の敵は討つが、正室の地位を守るために连信が自分への負い目が強くなるように仕向けたのだ。

 青莲の所に⑺がやってくる。⑺は贈られた羽織が真心の証拠だと。育ての母親・懿(い)夫人が縫ったもので连信の宝物だと言う。连信がずっと仮面をかぶって生きていることを話し、救ってほしい、连信は青莲にはウソをつかないと。

连信に呼び出された青莲は、连信からも青莲だけは騙せないと言われる。青莲に死ぬほど憎いと言われた连信は黙って刀を握らせた。

 吕北逸は追いかけてきた元雪と夜が更けるまで飲んでいた。飲みすぎた吕北逸は元雪を青莲と見間違う。結局青莲は酔いつぶれて连信を刺さず、ウザ絡みしただけだった。目覚めた青莲に、连信から自由にしてやるとの文が残されていた。

 ⑷から現状を聞いた阮之湄は、策ならあるじゃないと言う…

 海瑶が去ったあとに、新しい妾・南如珍(なんじょちん)が入ってくる。青莲は彼女は賢くて話もウソと真実を上手に使い分けていると警戒する。すると且歌苑で火事が起き、青莲は连信の宝物である羽織を自ら且歌苑に入り持ち出していた。それを南如珍が見ていた。

李塘は火をつけた者の主が南如珍であると報告する。その南如珍は且歌苑で连信に近づいていた。青莲は火事について話そうとしたが、南如珍が连信の相手をしていると知り伝えずに帰った。连信は南如珍を庶室に昇格させた。

 静容は青莲の気持ちを読み取り、彼女の手巾を使い连信に会いに来たと分からせた。手巾に気づいた连信が青莲に会いに行くが病だと言って会わない。そこで连信が待っていると青莲が倒れてしまう。吕北逸が診察すると懐妊していることが分かる。驚いたと当時に喜んだ连信。吕北逸は足場固めに子が必要だからと安胎薬を飲むように勧めた。しかし子が晖儿のようになることを恐れた青莲は屋敷を出ると言う。それを聞いてしまった连信は怒りを露わにする。

 青莲が屋敷を出ていくのを恐れた连信は、贺云朔に孫ができたと報告し、青莲を引き留めようとした。

 青莲は子どもに穏やかな生活を与えたいと思い、曲涼を離れたいと考えていたと贺云朔に話すと好きにしろと去っていく。青莲は時間がほしいと贺云朔に伝えた。

连信は青莲に本音をぶつけ、本気だと伝えた。青莲は连信の口づけを受け入れた。

 连信から寵愛を受ける青莲に嫉妬する李浅陌に、许寄柔が怖がっているのを見た南如珍は不思議に思う。许寄柔は1人になりある所へ向かう。そこには鎖でつながれた何かが…青莲と静容が自分のことを言っているのを许寄柔は聞き、青莲を愚かだと思う。李浅陌と许寄柔は利害関係があり、许寄柔は李浅陌に従っていた。方怀蕊は连信が青莲を正室にしてもいいかもと話しているのを聞いてしまい焦る。

 许寄柔は妊婦用の服を作って青莲に贈り、散歩しようと誘う。六月で流産したこと、子が産めない体になったことなどを许寄柔は話す。李浅陌は侍従に指示し、鎖に繋がれている何かを連れ出す。许寄柔は計画に躊躇したが、合図を送られ足早に去ってしまう。青莲の前に大型犬が現れ襲われそうになるが、吕北逸がケリをお見舞いし、方怀蕊や连信が駆けつけた。

 连信の妻妾たちが集められる。李浅陌は犬を放った者は自分の侍従だが、自分は何も知らないと言う。醉柳が目撃したことを報告する。それでも知らないと言い張る李浅陌だったが、侍従は李浅陌の指示だと白状した。李浅陌は側室だったが、身分を剥奪し、幽閉すると连信は決断した。李浅陌の子・时儿/時児(じじ)は方怀蕊に育てられることに。吕北逸は许寄柔の匂いを嗅ぎ、犬がなぜ青莲を襲ったのかが分かる。紛薬を使い攻撃を指示したのだと結論を出した。许寄柔は追い詰められてしまうが、青莲は许寄柔は関係ないと庇うと、连信から初めて見る手縫いの服は誰が作ったと聞かれてしまう。そこで许寄柔が服を贈っていたことを見ていた静容が自分が縫ったものだと助け舟を出した。青莲と静容は最近ぎくしゃくしていた関係を修復することができた。

 许寄柔は青莲に謝罪とお礼と、助力が必要なら全力を尽くして借りを返すと言い去ろうとするが、青莲は助けた理由を聞こうとする。そこに吕北逸がやってきていつから噬心(せいしん)毒を?と聞く。服毒すれば一年以内に死ぬ毒だ。许寄柔はとぼけるが、忠節を尽くしたのに海瑶に命を握られてしまったと白状した。しかも毒消しがなく、効果を抑えるくらいしかできないのだ。许寄柔は死は怖くないが、心残りは借りを作ってしまったことだと言う。

 真心に初めて触れたという许寄柔に、吕北逸が試してみるから3日に一度治療に来いと。青莲は7割なら見込みがあるなら諦めないでと。そんな青莲に许寄柔は李浅陌は予想もできない手を使うから、出産まで気を付けるようにと話す。青莲は子を想う決意を話しているのを连信に聞かれてしまう。自分は家族の一員ではないと言われ、连信は会いに来るのを止めると言って去った。

 方怀蕊と南如珍は手を組んでいた。方怀蕊は南如珍に、醉柳が阮之湄と会っていたのを見たと言うが、自分ではないという。しかし、连信が知ったら疑われるだろうと忠告した。

 ⑵たち兄弟と飲みに行った连信はくじを引くと、「骆青莲のお腹の子を殺せ」と書いてあった。悪い冗談だと言うが、⑵は…

 南如珍と侍女の剪雨(せんう)は吕北逸が全くなびく気配がないと話し、青莲の所の客人の話をする。客人は骆水兰/駱水蘭(らくすいらん)【以下;水兰】と言い、青莲は东篱たちから甘やかしすぎだと言われる。だが、唯一の妹だからと好きにさせていた。

 偶然水兰に会った连信は理由をつけて青莲に会おうとしたが、青莲に会っても何も言えず、以前百珍港で青莲が気に入った指輪を置いて行ってしまった。东篱に连信に対し冷たすぎると言われ、お腹の子に父親に会いたいか聞いてみる。その結果、指輪をはめ会いに行った。

 水兰はご機嫌がよろしくなかった。わがままが通らず、ムカついた水兰は织月を叩いた。そこに帰ってきた青莲に织月に謝り、道理を弁えなさいと言われる。奴婢は動物同然だと言う水兰に思わず青莲は手が出た。水兰は飛び出していき、南如珍と会う。南如珍は策を施す時が来たと。连信、青莲と吕北逸はその策にはまっていく。连信は青莲と口論し、母親になる資格はないと言い放つ。そして青莲は足を滑らせてしまう。(海瑶と同じだな)吕北逸は諦めないと青莲の命の方が危ないと言うが、産むことを優先したいという。そして子を取り上げないと危ないと许寄柔が取り上げたが… 

 目が覚めた连信は苏南春から全てを聞き、子を亡くし悲嘆に暮れている青莲に謝る。しかし、青莲は自分への想いは本物だと言う言葉を信じたことが悔やまれると。その言葉に吕北逸をまだ想っているのだなと连信は言ってしまい、青莲を怒り、指輪を投げつけ倒れてしまう。目覚めた青莲は自分を庶民に落とし、別院に移してほしいと连信に頼み、承諾される。

 別院に移る日、许寄柔は真相を暴かないとという。不運ではなく、何か裏があると思わないか、南如珍が仕掛けたことだと思うと青莲に伝える。许寄柔は静容と真相を突き止めるから、自分で敵を討つために諦めるなと言い聞かせた。

 贺云朔は孫が亡くなった時に连信が泥酔していたことを叱り、関係者を集める。

剪雨は主から褒美をもらい、兄に官職を用意してもらっていた。この時既に命と引き換えに家門の栄誉を得ると覚悟していた。剪雨はウソの指示を出したと認め、死ぬ直前に⑵の指示だと嘘をつき、以前くじ引きで「骆青莲のお腹の子を殺せ」と書いた紙を落とした。⑵は自分が書いたものであると認めたが、この状況に袁百里が独断でやったことだと名乗り出た。⑵は幽閉、袁百里の処分は後日になる。

 贺云朔は袁百里にこれまで支えてくれたことを感謝し、⑵の罪をかぶってくれたことも感謝する。だが、認めなかった。名声を傷つけるわけにはいかないと。それでも袁百里は⑵が平穏無事でいてくれることを願った。贺云朔は袁百里にはもう何も言わなかった。

 

 別院は荒れ果てたボロ屋だった。青莲は东篱と李塘に命に貴賤はないからと、着物を返し絆を深めた。海瑶は毛大(もうだい)と毛二(もうじ)に銀子を渡し、青莲を苦しめるよう頼んだ。

 ⑵は袁百里が自害したことで自棄になり、⑷は突破口として吕北逸に声をかける。成功した暁には褒美として賎民からの解放と青莲を妻として与えるという。しかし自力で奪い返すと手を組むのを拒んだ。

 早速毛大たちは痛んだご飯を持ってきた。青莲は我慢して食べて、自分を苦しめた人に仕返しするという。吕北逸が青莲を連れ出しに来たが、青莲は子どもを殺した人を突き止めたいからと拒んだ。そして自分を忘れてと。青莲は毛大たちに銭と小刀を使い、彼らの主人となった。そして海瑶に仲良くしましょと声をかける。青莲はいつか必ず再起を図ると決意した。

 吕北逸は⑷を頼り、⑷が王位を継げば连信を排除できると考え…

 

 

  

 2年後。南如珍は側室に。⑵は冷遇され、⑷が力をつけていたため焦っていた。吕北逸の策で⑵はビビりながらも贺云朔に狩りを止めるよう進言する。贺云朔は⑵を狩りに誘い策は成功した。なんとこれは吕北逸ではなく青莲の策で、この2年吕北逸に策を授けていたのだ。吕北逸に何を待っていると聞かれるが…

 狩りでは⑷が贺云朔の宝物の銃を授かったため、⑵が愚痴るのを连信がなだめていると、吕北逸が他民族の貴人からの献上品だと銃を持ってきた。確認をしてもらうだけだったのに⑵が取ってしまう。连信は命が危ないからと銃をしまうように促すが、⑵は興を削ぐなと聞く耳を持たない。そこへ于德常(うとくじょう)が贺云朔が呼んでいるから銃も持ってくるようにと言われる。狩りの中止を進言した時は嬉しかったが、此度の愚行により失望したと嘆いた贺云朔は、第9子の贺连俭/賀連倹(がれんけん)【以下;⑼】と銃を競わせる。辱めを受けたと思った⑵は、怒りのあまり⑼を撃ってしまう。

 ⑷はまだまだ火種は小さいと言うが、吕北逸は薪を用意したと言う。⑵の侍衛の言葉を聞いた贺云朔は1人馬に乗っていると、青莲と出くわす。彼女が思ったより元気そうで安心した贺云朔は、薪を手配し、そのうちに別院を出る日が来ると去っていった。その言葉に青莲は连信が危ないと馬を走らせた。

 ⑵は自分が世子でいられなくなることばかり心配し、⑼の心配をしないことに连信は腹を立てる。だが怒りを飲み込み、⑵に贺云朔に素直に自分の過ちを認めに行こうと促す。连信に会った青莲は、自分が止めなかったら今頃袋の鼠だったと話し、贺云朔は连信の逆心を疑っていると。捕らえられた⑵の羽織に吕北逸が匕首を忍ばせていたため、自分のではないと言っても誰も信じてくれなかった。

 その様子を見ていた连信は青莲に礼を言い、なぜ自分を助けるのか、自分を想ったことはあるのか聞こうとするが、本音を話すことなく青莲は去っていった。⑵は世子の身分を廃され、世子邸に拘禁された。

 连信は静容の言葉と青莲が出産する前に縫っていた手巾を見て、青莲を想った。

 青莲は毛大と毛二に膝当てを手作りし、毛大たちは汁物を作ってくる。それには毒が盛ってあったのだが、2人の異変に気付いた青莲は食べていなかった。誰の指示か聞こうとした時、刺客が現れ毛大と毛二はやられてしまう。毛二が最後の力を振り絞り、南如珍だと伝えた。青莲は帰る時が来たと…

 別院に賊と護衛の双方が全滅したと聞いた连信は別院へと急ぐ。呆けたフリをしている青莲は、连信を見て苏南春だと言う。そこで连信は苏南春のふりをして本音を語った。青莲の首回りに傷があるのを見つけた连信は、その首飾りが以前青莲に贈り壊れた指輪だと分かると「すまない」と青莲を抱きしめた。连信が来ると待ち望んでいた海瑶は、自分に会いに来なかったことを受け入れがたかった。

 青莲は公務を休ませてまで连信に自分の世話を焼かせていた。これも計画のうちであったが、吕北逸にはその目的が分からなかった。

 芝居を続けることは连信にウソをつくということ。このことは青莲の胸が痛んだ。しかし真相を暴くための辛抱だと自分に言い聞かせた。青莲は海瑶に協力を仰ぎに行く。慕天殊に協力させて死んだ赤子を抱き兵営に入って、贺云朔と连信に姿を見せる。その姿に贺云朔は出産後に亡くなった王妃を思い出し、屋敷に戻ることにした。连信は王妃の命日に墓参りに行った自分たちと別院との距離があったことから、海瑶の指示なのではと疑った。海瑶は连信に会いたいがために協力したのだ。だが、相変わらず腹黒だと思われていて傷ついた。

 

 新たな世子を立てるべきだと議論が持ち上がる。そこで贺云朔はある事件についての解決案を問い、连信はそれに答えるとともに贺云朔を世子邸に連れて行く。⑵の妻が現在の⑵の状況を説明し、⑵の復位を願う。青莲の狙い通りに⑵は世子に復位し、连信は郡王に封じられ、称号“睿”を下賜された。

 ⑵は连信に利用されているだけだと分かっていたが、今は耐えるしかなかった。酔っ払った连信は吕北逸に、「お前になりたい」「青莲に愛されたい」という。吕北逸は酔っ払って青莲に会いに行く。吕北逸は青莲が吕氏の墓に埋めた櫛を見せ、あの時見ていたこと、その他にも青莲が知らないことを白状し、自分の嘘は青莲を騙せても自分自身は騙せないと心の内を打ち明けた。

 全てを打ち明けた吕北逸は连信のもとへ帰るといいと、海瑶に連れられて別院に向かった時の話をする。青莲が正気に戻ったと聞いた连信が駆けつけると、青莲は「目覚めて分かったことがある。それはあなたを想ってる」と伝えた。

 ようやく本宅に戻る日が来た。许寄柔はあまりにも順調すぎて心配していた。屋敷に戻ってきた時、连信の生みの親・徳夫人から病を患った青莲は不吉なため本宅に入るなと命を受ける。徳夫人に呼び出された青莲は、災いを招く女だと顔を傷つけようとし、それを止めた连信も叱る。

仕方なく青莲を本宅に戻すのを延期し、別の場所に住むことに。青莲は贺云朔に呼ばれ、酒を飲みながら楽しく談笑しているのを遠くから徳夫人は見ていた。贺云朔から王府の出入りの自由を許された青莲は、暗に徳夫人に会ってほしいと伝えた。その意図が分かった贺云朔は徳夫人に会いに行く。徳夫人は心から喜んだ。そして、本宅に戻ることを許し、庶室にするとした。

 吕北逸の家に行った青莲は吕北逸が⑷についたと分かったと話すが、吕北逸は反論しなかった。未練が断ち切れたという吕北逸は、自分を殺せと刀を渡す。刀を捨て去ろうとする青莲に吕北逸は、本宅に⑷の手先がいること、自分はもうそばにいられないから用心するようにと伝えた。

 

②恋心が芽吹く頃~Blooming Days~/岁岁清莲に続く。

 

 

 長風渡~あなたと綴る、運命の縁~(原題:长风渡)観ました。

2023年6月18日。全40話×45分。

原作:黑书白  小説〈长风渡〉改編。  ネタバレ注意!

監督:尹涛

脚本:白锦锦、席如远、沈念青、孙霁雯

【あらすじ】

 嫡女であるにも関わらず、肩身の狭い生活を送っている柳玉茹(リウ・ユールー)に富豪の顾/顧家の一人息子・顾九思(グー・ジウスー)が嫌がらせで発した言葉をきっかけに婚姻することになる。仮面夫婦を演じていた2人だったが、次第に…

 

 

 

 徉州(ようしゅう)の布商人・柳宣(リウ・シュエン)の嫡女・柳玉茹の母親・苏婉/蘇婉(スー・ワン)は病弱で薬を必要としていた。しかし、柳宣の側室・张月儿/張月児(チャン・ユエアル)が幅を利かせており、薬代の捻出もままならなかった。そこで自分の皮衣を質に入れようと思いつくが、皮衣は张月儿が顾九思に売ってしまったことを知る。柳玉茹は皮衣を取り戻そうと顾九思に接触を試みる。杨文昌/楊文昌(ヤン・ウェンチャン)と陈寻/陳尋(チェン・シュン)と遊んでいた顾九思を見つけ、返してほしいとお願いするが、からかわれ、人にあげたからとお金で解決しようとする顾九思に対し、柳玉茹は疫病神と言い返した。実は皮衣は子どもに恵んでいたのだ。

 その頃朝廷の統制力は弱まっていき、国庫は底をつく。そこで財政難を解決するため、皇帝は江南一の富豪である顾家の一人息子である顾九思を公主に嫁がせ、巨万の富を手に入れようと画策していた。顾夫婦は乗り気ではなかった。

 

 叶/葉(イエ)家の大奥様・梁青玉(リャン・チンユー)が開いた茶会に参加した柳玉茹。叶家の叶世安/葉世安(イエ・シーアン)は柳玉茹が6年も想い待ち続けてきた人であった。そして、叶世安の妹・叶韵/葉韻(イエ・ユン)とはとても仲が良かった。その叶韵に顾九思との縁談話が持ち上がる。婚姻を断る方法を2人で話している所を顾九思に聞かれてしまう。

 腹の虫がおさまらない顾九思は、大奥様から叶世安との婚姻の許しを得て喜ぶ柳玉茹を白粉店で見つけ仕返ししようとする。柳玉茹が「顾九思と一緒になるぐらいなら身投げする」と言ったことに対して、「好きになったから絶対に娶る」と言い放ったのだ。それを顾九思の師匠でもある王寿(ワン・ショウ)が聞き、顾夫婦に報告してしまう。その話を本気にした2人は、公主と婚姻させようと徉州に向かっている使者が来る前に柳玉茹と婚姻させようと早速動き出す。

 何とか無事婚姻の儀式が終わり、祝いの席で側室の张月儿は、結納品のほとんどが柳玉茹名義であることを知り、不満をあらわにする。これは顾九思の柳家の状況を鑑みての意向だった。父親の柳宣は本当に頼りない男で、苏婉、柳玉茹が失望するのも仕方がない。

 柳玉茹は覚悟を決めて顾九思に嫁いだが、顾九思はお互い好きな人ができたら離縁しようと提案し、お金で解決しようとする。そんな顾九思に傷つく柳玉茹。

そんな彼女を顾九思の母親・江柔(ジャン・ロウ)は励まし、気分転換に顾家の店を案内する。父親の顾朗华/顧朗華(グー・ランホワ)も甘やかしすぎたと謝る。そしてなぜ婚姻を急いだのかを話す。江柔の弟が吏部尚書で、義妹が梁王の嫡妃で彼らが自分たちの後ろ盾であることも。顾朗华は柳玉茹に顾九思の躾を頼み、そのためには使用人や護衛を自由に使っていいと言う。そこで柳玉茹は顾九思のことを聞き出し、護衛を引き連れて兰笑坊/蘭笑坊(妓楼)へ乗り込む。

 多くの人たちの前で刀を振りかざし、科挙に合格するよう勉学に励むことを迫り、約束させ顾九思を連れて帰った。顾九思は両親に助けを求めるが、2人は柳玉茹の味方だった。そして、2人が不在の間、顾家は柳玉茹が取り仕切ることになり、顾九思に勉強させる環境を作っていく。

 

 洛子商(ルオ・ズーシャン)は徉州の節度使の息子・王荣(ワン・ロン)と接触していた。父親の王善泉(ワン・シャンチュエン)に近づくために。

 

 2人で里帰りをする前日、张月儿は妓楼での騒ぎを知り、柳宣に告げ口していた。柳宣は顾家を怒らせたくないがために苏婉に罰を与える。苏婉は娘に心配させたくないため黙っていたが、仏堂に跪き、夜通し手写させられていたことを侍女が訴えた。柳宣は穏便にその場を済ませたかったが、我慢の限界に達した柳玉茹は张月儿の息子・柳玉茂(リウ・ユーマオ)を苏婉の養子にするよう提案し、柳玉茂も承諾する。父親にも我慢の限界だった。そんな会話を聞いていた顾九思はたまらず正論で柳宣と张月儿を黙らせ、柳玉茹を助けた。

柳玉茹と母親の苏婉が冷遇されていたことを知り、顾九思はこれから自分が守ると約束する。そんな顾九思に柳玉茹は勉学に励み、叶世安よりも出世して誥命夫人にしてと言う。だが、まだまだ遊びたい顾九思は柳玉茹に「自分の志はないのか」と言われる。その言葉で柳玉茹は顾家の帳簿を見に行く。すると長年取引をしている万(ワン)店主が資金繰りに困って助けを求めていた。事情を知った柳玉茹は自分の嫁荷を担保に後払いしてくれるよう贺(ハー)番頭にお願いする。

その様子を見ていた江柔と顾九思。江柔は柳玉茹に期待する。万店主から"柳店主"と呼ばれたことに喜んだ柳玉茹は商いをしたいと思うように。以前顾九思が提案した離縁の話も悪くない、店を持ったら離縁すると言う。その言葉に動揺する顾九思。

 一緒に学堂に向かうと、叶世安が来ていた。叶世安と柳玉茹が話している内容が気になる顾九思。(このころから顾九思は柳玉茹のことが好きになっていったんだろうか?)そして本当に科挙に合格するため、勉学に励むようになる。

 

 江柔から悠州の周(ジョウ)店主と大口取引するよう任される柳玉茹。しかし、嫁いだばかりの若夫人ということで古株の番頭たちは協力してくれない。解決する糸口を顾九思からもらう。しかし、あと一歩というところで契約を反故される。洛子商が横入りしてきたのだった。洛子商は柳玉茹を招き、顾家を裏切る取引の提案をする。柳玉茹は顾九思のいい所を挙げ、決して裏切ることはしないと言う。(柳玉茹も少しずつ顾九思に惹かれ始めていたのかな?)

 周店主が何を求めているかを理解し応じたいと最後の商談をした柳玉茹。ついに大口取引は契約することができた。その直後、王荣と出くわす。王荣は自分が気に入った女は誰であろうと、既婚者であろうとお構いなしに自分のモノにし、節度使の息子だと権力を笠にやりたい放題だった。柳玉茹は侮辱され5人目の側室にされそうになった時、顾九思が現れ王荣の脚を折ってしまう。

 家に戻った2人に江柔は都の状況を伝える。吏部尚書の叔父・江河(ジャン・ハー)の朝廷での立場が危なく、縁談を拒んだ顾家を陛下と梁王は恨んでるはず。付け狙う者が多くいるはずだから慎重にならなければならないと。そこですぐに王家へ向かう。

 道中、顾家と王家が出会い舌戦を行うが、最終的に法に乗っ取り顾九思は鞭打ち20回の刑を受け場を収めた。(ここまでは男気があふれる青年、って感じだったのに。傷は治っても柳玉茹に甘えたい顾九思。甘えたさんだったのか!そりゃあ柳玉茹も心配していたのに仮病だったと知った時は怒るわな)

 江柔は柳玉茹に公主との縁談があったことを伝える。もし権勢を失えば節度使・王善泉のなすがままだと。此度の因縁は顾家が失速すると聞いたからだと考える。王善泉が財産を狙いに動き出すと考えた顾夫婦は徉州を離れることを決意し、顾九思と離縁して徉州に残ってもかまわない、荘園を残しておいたからと、柳玉茹に最終判断を委ねる。業を煮やした皇帝は、梁王と江河を左遷した。

 どこに移るか相談するが決めかねていた時、顾九思が周店主によばれ兰笑坊に行き、賭け事をしていると知らせが来る。柳玉茹が駆けつけると兰笑坊の西凤/西鳳(シーフォン)と賭け事の真っ最中だった。負ければさすがの顾家でも返せないほどの額になる賭け事だ。顾九思は心理戦で西凤に棄権をさせ負けを認めさせる。顾九思は悠州の節度使・范轩/范軒(ファン・シュエン)の息子・范玉(ファン・ユー)の借金の肩代わりをしたのだ。周店主こと周烨/周燁(ジョウ・イエ)が徉州で唯一の知人である柳玉茹の夫を頼ったのだという。西凤の主は洛子商だった。

 周烨、顾九思と柳玉茹は義兄弟となり、柳玉茹は悠州に移る考えを固め、顾九思は勉学に励み地方試験に臨んだ。試験を終えた顾九思は一息つこうとするが、柳玉茹や両親は転居のための準備に追われていた。柳玉茹は母親の苏婉に転居すると伝え、一緒に行こうと説得する。

 一方、王善泉は顾家が転居するために動いている情報を受け、一月以内に行動を起こす準備を始める。洛子商は柳玉茹が幼い頃に優しく接してくれた隣家の孫だと気づいた。

 洛子商の元に梁王が謀反を起こす知らせが来る。そして王善泉に徉州の豪商たちの財産を強奪する機会だとそそのかした。

 翌日は柳玉茹の誕辰でもあり、顾九思の合格発表の日だった。顾九思が先導して柳玉茹を祝う。2人は楽しく過ごし、合否を見に行こうとしていた。しかし、この日に王善泉が行動を起こした。柳家も攻められ柳宣は命を落とす。苏婉は张月儿や子供たちと一緒に逃げる。

 杨文昌と陈寻から家の状況を知った顾九思は助けに向かう。柳玉茹は洛子商に呼ばれ、自分と一緒に来れば死ななくて済むと誘われるが断り、船に乗り込む。张月儿たちが船にたどり着くが苏婉だけがいなかった。崖下に落ちたという。そして顾九思からの離縁状を読み、柳玉茹は船から降りて顾九思を助けに向かう。この戦いで王善泉はあっさり息子である王荣を切り捨てた。(いくらたくさん息子がいるからって非情な父親だね)

 柳玉茹は顾九思を助けだすが、師匠の王寿が亡くなってしまう。逃げたはずの顾朗华は亡骸があったと万店主から聞かされ、悲嘆に暮れる顾九思だったが、洛子商が彼らをおびき出すために杨文昌を捕らえ処刑すると聞かされる。顾九思は見送ることしかできなかった。

万店主が命がけで助けてくれ、2人は逃げることができた。陈寻と合流し、叶家が全滅したことを聞かされる。陈寻は旅の準備をしてくれていた。そしてその中には合格掲示が。顾九思は解元として合格していた。しかし、一番喜んでくれるはずだった父親がもうこの世にいないと悲しむ。流民の衣を着て、山を越えて青州に逃げようと計画するが、そこでも2人の手配書が。食料も残りわずかになり、柳玉茹の体力も残っていなかった。

柳玉茹を背負い砂漠を越える顾九思。途中自分の血を柳玉茹に飲まし、彼女を守る。悠州にたどり着いた時、さすがの顾九思も気を失ってしまった。そんな彼らを周烨が見つけ保護する。

 一方、叶世安が王善泉に捕らえられてしまった。そして叶韵が生きていて王善泉の女になっているという。兄妹はお互いのため自害できない状況に陥ってしまった。

 顾九思と柳玉茹はお互い無事であることを喜び、絆を強めていく。体力が回復し、悠州の望都へ。ようやく先に着いていた顾家の人たちと再会する。しかし、柳玉茹は実の母親が死んでしまったという事実を引きずり、江柔に“義母上”と呼べなくなって2人は気まずくなっていた。柳玉茹は辛い気持ちを紛らわすかのように、商売の再開を準備をしようとするが、営業許可証がなかなかもらえずにいた。一方、顾九思は貧乏な人たちから情報集めをしていた。

 徉州を掌握した王善泉はそれまで頼りにしていた洛子商と仲違いしていた。しかし、これも洛子商の策の一部に過ぎなかった。

 顾九思と柳玉茹は徉州での出来事は洛子商が首謀者だと知る。そんな2人は、現在の悠州の状況から顾家の全財産を寄付しようと考える。番頭たちは反対するが、顾九思と柳玉茹の説得により、理解し顾家を去る決意をしてくれた。そんな彼らを江柔と柳玉茹は涙ながらに見送った。そして財産を周烨の父・周高朗(ジョウ・ガオラン)に寄付しようとし、その代わりに官職を得ようとする。顾九思がもらった職位とは、衙役(がえき)だった。色々考えた結果、衙役の職に就くことで相手に貸しを作ることになると。それに実力で地位を得ないと認めてもらえないと考えたからだという。

 

 柳玉茹は白粉店を開くことに。最近気になるのは、柳玉茂の様子がおかしいことだ。しかし、忙しい柳玉茹はあまり深く考えていなかった。

 顾九思の初出勤。誰も顾家が全財産を寄付したことを知らないので、裕福な家庭のよそから来たどら息子で後ろ盾があると聞き、同僚たちは気に入らない。上官の黄龙飞/黄龍飛(ホアン・ロンフェイ)からも冷たい態度を取られる。顾九思は失敗を重ね、自分がいかに世間知らずだったとことを痛感する。

 柳玉茹は白粉の原料の仕入れ価格が高騰していたが、知恵と機転を利かせて解決していき、ついに開店する。しかし、なかなか客足が伸びなかった。が、周高朗の妻・周夫人がお友だちを連れてお店に来てくれる。良い白粉や珍しい箱というのもあって、たくさん購入してくれ、それからお店は繁盛する。

 それまで悠州で幅を利かせていた赵/趙(チャオ)の旦那の店は売り上げが下がり、柳玉茹の商品の偽物を安値で売りだし、商売を邪魔しようとする。

 范玉は顾九思のためにと思い、衙役の者を罰する。告げ口したと考えた黄龙飞は、待ち伏せし顾九思を袋たたきにし、城門での通行検めに行かせる。

 顾九思が袋たたきにあったことを知った柳玉茹は顾九思の侍従・木南(ムーナン)と一緒に、黄龙飞を袋たたきにして仕返しする。が、顾九思に見られてしまう。黄龙飞のことを理解している顾九思は彼なりに考えがあった。

 赵の旦那の物は城門での通行検めをしなくていいと言われ、顾九思は赵の旦那のことを虎子(フーズ)から聞く。そして、倉庫の中を調べに忍び込むと薬材を運んでいるはずが、中身は米だった。代わりに腐った古米を補充して、倉庫が空になったら混乱に乗じて逃げるという計画と、他の州へ横流ししていたことを聞いた顾九思。赵の旦那は柳玉茹と印红/印紅(インホン)を人質にして、顾九思に横流しを黙認するよう迫る。見張られてることを知った顾九思は虎子経由で周烨に事の事態を伝える。

 柳玉茹たちは山賊の“黑锋寨/黒峰寨(こくほうさい)”に送られていた。柳玉茹たちを見張っていたのは副寨主の沈明(シェン・ミン)で、自分の人妻になれと言い出す。話をしていると沈明は柳玉茹を姉御として崇めていると言う。柳玉茹はそれは自分だと打ち明けた。

 一人で助けに行った顾九思は寨主の鹰/鷹(イン)の旦那と対峙する。そして柳玉茹も鹰の旦那と対面し、2人で追い詰める。その間に周烨が向かっていた。鹰の旦那は2人を殺そうとするが、姉御に寝返った沈明に殺された。

 この功績により、顾九思は知県に抜擢される。新しい上官が顾九思だと知り驚く黄龙飞たち。黄龙飞はクビになると思っていたのに昇進する。お互い行った悪さを白状し、信頼関係を築いた。

 東都で最高級の菓子店、白玉京が白粉店の向かいに支店を出したことを聞き驚く江柔。白玉京は江家が営む店で、江河が築いた情報を運ぶ連絡網だと聞かされる。梁王妃である叔母からの連絡だった。叔母は親を亡くし、江家に養子として育てられたのだ。叔母は信じているが、梁王は信用できない人で自分たちを駒としか見ていないからと距離を置く。

 2人は顾家と梁王との縁戚関係が明るみになると不利になるため、周烨に相談しに行く。周烨曰く、周高朗は疑い深い性格で情け容赦ない人だから明かさない方がいいと助言される。

 

 梁王は自ら天子と名乗り、30万もの賊軍を集め東都を囲んでいた。皇帝を救うため范轩と周高朗は梁王征伐を決意する。しかし問題は、約30万石の兵糧が足りなかった。そこで顾九思が調達すると買って出る。周高朗は顾九思たちを人質にして柳玉茹に調達させる。柳玉茹は印红と沈明、そして元番頭たちと食料調達をしに行く。ようやく25万石集めることができたが、あと5万石足りない。そこで、先に番頭たちに25万石を悠州に運んでもらい、徉州に調達しに行くことに。

 男装して徉州に入るが、叶世安や西凤にバレてしまう。洛子商に徉州に来ていることを知られたが、彼は敵同士ではないとして柳玉茹に知られないように手を貸す。

 叶世安は王善泉の部下になっていた。柳玉茹は彼と協力して食料の価格を操作し、5万石の食糧を買い付け、更に民にも食料が買える価格にまで下げる。柳玉茹は叶世安に一緒に逃げようと声をかけるが、王善泉の元に叶韵がいるため拒まれる。叶世安はある人を柳玉茹に会わせた。その人とは、柳玉茹の母親・苏婉だった。叶世安に助けられていたのだ。

 命を絶とうとした時に、柳玉茹が助けに行くという文を読んだ叶韵は王善泉を招き、隙をついて殺した。逃げきれずに危ない所を沈明に助けられ、叶兄妹は無事柳玉茹と一緒に徉州から逃げ出すことができた。それを洛子商は黙って見送っていた。洛子商は王善泉を殺したのは自分だとして利益を得る。柳玉茹は食糧を期日までに用意することができた。

 张月儿は苏婉が生きて戻ってきたことに驚く。そしてついに観念し府衙に連れていかれた。まだ幼い柳玉茂と柳玉照(リウ・ユージャオ)は助けようとしていたし、悔いているから許す。しかし柳玉映(リウ・ユーイン)は张月儿に一番性格が似ていて、冷酷で計算高く腹黒いと言われてしまう。心根が違うとも。柳玉茹は、ここで商いを学び自立する力を養ってもいいし、嫁ぎ先を探してもいいと言う。選択するのは本人だと。道は自分で選ぶものだと。柳玉映は遠くへ嫁ぐことにした。

 東都ではにらみ合いが続くなか、皇帝が崩御した。皇太子は度量が狭く無能で、皇帝が崩御すると一目散で逃げたという。顾九思は周烨に叶世安の職位を求める。しかし叶世安は1人去ろうとする。名節ばかり気にする叶世安に顾九思は国や民を守ることが大事だと、洛子商のような人間に国や民を黙って渡すのかと言われ留まることに。そして、弓矢の練習に没頭する。

 叶韵はまだ立ち直れず部屋に引きこもっていた。沈明が外で見守っていたが、彼の行動が彼女を外に出すことができた。

 梁王が撤退したと知らせが入る。范玉は素直に喜ぶが、周烨と顾九思は梁王が悠州に攻めてくると考えていた。そこへ梁王が10万の群を率いてやって来たと報告が入る。それに対し1万の兵しかいない悠州軍。そこで顾九思は救援を周烨自ら行くように進言し、范玉を避難させる。

 周烨は出発前に兵権を顾九思に渡すと宣言するが、余所者だと反対される。そこで食糧を確保し、医館や学堂を新たに建てる財力が悠州にあるのは、顾九思たち顾家が全財産を寄付したからだと教える。それを知った兵たちは顾九思に従う。

 顾九思と叶世安は守りを固める準備をする。顾九思は心理戦や夜襲をかけて梁王軍を翻弄する。脱獄した赵の旦那は梁王の元へ行き、悠州には1万の軍しかいないことを話して助けてもらおうとしたが、結局赵の旦那は始末されてしまう。

 援軍を出さないという周高朗に反し、周烨は2万の兵を率いて望都に戻る。一方、望都から援軍を求められた併州の秦(チン)統軍は、娘の秦婉之(チン・ワンジー)からなぜ援軍を出さないのかと詰め寄られていた。そんな父親に反し、彼女は助けに向かう。いくら翻弄させても戦況が不利なのは変わりなく、黄龙飞が戦死してしまう。

 落城も時間の問題だったその時、周烨と秦婉之が戦いに加わった。顾九思は梁王を殺し、ようやく戦いが終わった。皇太后は朝臣を率いて范轩を天子に迎え、国名を大夏と定めた。

 柳玉茹、叶韵と秦婉之の3人は金蘭の契りを交わす。秦婉之は叶韵の祖母の梁青玉に刺激されて武将を志したという。

 顾九思が戸部侍郎に昇進し東都に移る。叶世安と沈明も昇進した。一方、叔父の江河は牢に入っていたが、牢の中だとは思えぬ生活を送っていた。

 叶韵は秦婉之から医術を教わり、軍医を目指す。

 黄河の堤防建設に着手したい朝廷だったが、国庫は底をついており、資金が調達できなかった。顾九思は財源不足に陥った前王朝を暴くため、帳簿調べを願い出る。しかし、このことが前王朝からの朝臣たちの反発を招いてしまう。閲覧申請の書き方に難儀していた所に陈前忠/陳前忠(チェン・チエンジョン)が現れて色々教えてくれる。察しのいい顾九思は叔父の差し金だと気づいた。結果、1500万の使途不明金が見つかり、更なる調査を命じられる。

 洛子商が太子になった范玉の太傅として現れる。范玉は父親が自分よりも顾九思を気に入っていることに気に入らなかった。そんな范玉の心を見抜いた洛子商は范玉を利用していく。皇太后を訪れた洛子商は李云裳/李雲裳(リー・ユンシャン)公主と顾九思を婚姻させ、顾九思を味方につけるよう勧める。顾九思に想いを寄せていた李云裳公主は相手にされなかったため柳玉茹に嫌みを言う。しかし秦婉之と柳玉茹の言葉を聞いていた皇帝が褒めたことにより、腹立たしく思う李云裳公主。

 皇太后も李云裳公主を顾九思と一緒になるように皇帝に迫る。一見正論に聞こえるから厄介だ。しかし、皇帝の機転と顾九思の弁舌により切り抜ける。顾九思たちは、この婚姻は洛子商の仕業だと見抜く。そこで顾九思は江河に会いに行く。

 顾九思は帳簿を作成した孙壑/孫壑(スン・ハー)を探す。そして、刘春/劉春(リウ・チュン)を呼び出して真実を話せば命は助けると言うと、刘春は朝議で戸部尚書の陆永/陸永(ルー・ヨン)を弾劾すると約束する。

しかし、刘春1人になった時、洛子商と范玉が現れ、洛子商に薬を盛られて豹変した范玉によって、刘春は殺されてしまう。洛子商はこれを顾九思に擦りつけ、顾九思は牢に入れられてしまう。牢から出す代わりに婚姻を迫る李云裳公主に、顾九思は婚期を逃して、和親のために北梁に嫁がされるのが怖いからではと言い放つ。自分に嫁げば体裁を保ちつつ主導権を握れるからだと。

 柳玉茹も顾九思に会いに来る。2人の話を聞いていた江河は柳玉茹に好感を持つ。

 朝議では、顾九思が殺した証拠や証人が出てきて早々に結審する。范玉も忌々しい顾九思に自分の罪を擦り付けるため、処刑を求める。利用できないなら殺してしまおうとの考えの皇太后もやってきて皇帝を追い詰める。

 柳玉茹たちが見つけてきた証拠は、范玉が犯人だと示していた。皇帝に直訴するため監察院に訴えた柳玉茹。そこへ李云裳公主もやってきて同席する。そして、民が直訴するには女子は指折りの刑を受けなくてはならないと言われ、柳玉茹は刑を受けた。

 顾九思は皇帝に呼び出され、考えを述べる。しかし范玉が犯人である証拠はさすがの皇帝も父親の顔が前面に出てしまった。范玉は悠州へ戻され、顾九思は無罪放免とされた。

 皇帝に証拠を渡した後、皇太后に呼び出された柳玉茹を助けに後宮に入った顾九思を、皇太后は捕まえさせて処刑するよう求める。皇太后と忠臣の間で板挟みになった皇帝は、柳玉茹の願いを叶え、柳玉茹の命と引き換えに顾九思の罪を不問とした。

そして、顾九思は永州の都水監に任命される。これは黄河の堤防建設を完成させることで、皇太后派から顾九思を守るための皇帝の考えた苦肉の策だった。更に皇帝は、北梁の和親として李云裳公主に嫁いでもらう。

 皇太后に策を進言した洛子商は柳玉茹が死んで悲しみ嘆いていた。更に太傅の職も解かれた。

 叶韵は沈明と一緒に并州に赴いて、軍医として活動する。

 江河は顾九思の進言で戸部尚書になった。皇帝はあることを江河に命じる。そこで江河は洛子商に近づき、盟友になろうとする。

 茳凌(こうりょう)という所で柳玉茹は目覚めると、そこには江河が。柳玉茹は本当に死んだことにし、新たな名前とこれからすべきことが皇帝から用意されていた。

 

 

 3年後、堤防建設完成間近に迫っていた。柳玉茹の母・苏婉は、娘がいなくなったことを受け止められずに現実逃避してしまっていたが、ある日ふと、自分がおかしくなっていたことに気づき、娘がいないことを受け止める。

 范轩は自分の死期が近いことを悟り、息子の范玉を呼び戻そうとする。しかし、周高朗はこの3年間、范玉は酒と女に溺れていたと事実を突きつけ、范玉は皇帝の器ではないから別の人間を太子にするように進言するが、范轩は一人息子が可愛いあまりに進言を聞き入れることができなかった。周高朗は自分を信用してもらえないなら北の国境を守りに行くと。范轩は信用できる人間が離れていき、孤独を感じる。

 反省をすることがない范玉は西凤と一緒になろうとしていた。

 

 顾九思は資金面で実際に会ったことはないが、试玉/試玉(シーユー)という富豪の女性を頼っていた。実は试玉とは、柳玉茹の新しい名前であったのだ。

 顾九思の仲間たちも功績を挙げ、出世していた。范轩は顾九思の堤防完成という功績を報うために、顾九思を左丞相に任命する。そして、洛子商を皇太后の義子として尽くすよう官職を外させる。

 江河は洛子商に手を引くように進言し、監視もやめる。しかし、悪事を働けば江河が自ら始末する覚悟をしていた。

 ようやく堤防が完成する。喜ぶ柳玉茹。そしてついに顾九思と柳玉茹は再会する。柳玉茹は范轩の命で洛子商が徉州で犯した罪の証拠を白玉京を使って集めていた。そして2人は范轩に会うために東都へと急ぐ。

 呼び戻した范玉は、范轩に反省し勉学に励んでいたとウソをつく。周高朗の報告で真実を知っていた范轩はそんな息子に失望し、太子を廃し周高朗に国を託すと決めた。

范玉はウソをついたことを洛子商に叱られる。范玉は西凤を范轩に紹介し、一緒になることを認めてもらうが、自分が皇帝になれないことを知り激高する。

 范轩は崩御した。そこに洛子商がやってきて范玉を皇帝にするためにニセの遺詔を作成し、周高朗を北ではなく南の南肇(なんちょう)を攻めさせる。

 今の東都の状況を叶世安から聞いた顾九思と柳玉茹は洛子商の仕業だと確信するが、証拠がなかった。苏婉や江柔をはじめ、顾家のみんなは柳玉茹が生きて帰ってきたことに喜ぶ。知らせを受けた叶韵も。

 皇帝になった范玉はやりたい放題。(暗君になるのは想像に難くないわ)柳玉茹は西凤に会い、己の心に背いた生き方はしないでと説得する。周高朗の軍隊に兵糧が届かないのは洛子商の指示だと考え、柳玉茹は试玉として切り開いたルートで兵糧を運ぼうと考える。顾九思は一緒に行くために、わざと范玉を怒らせ罷免された。

 顾九思たちは道中で刺客に襲われ、顾九思は負傷する。そんな2人を捜しに船団の頭領となっていた陈寻がやってきた。陈寻の助けを借りて兵糧を無事送ることができ、南肇討伐は勝利する。

 呑気に構えている范玉に洛子商は、周高朗たちを自然災害に見せかけて倒そうと提案する。さすがの范玉も暗君になりたくないと拒む。(もう十分暗君だよ)

 周高朗たちの勝利の知らせが届いた周家では、秦婉之に周烨との縁談を進めようと話していた。しかし、洛子商は謀反の罪をかぶせ周家を皆殺しする命を出し、孫の周澹(ジョウ・タン)以外の者が命を落とした。そして秦婉之も。そのことを知った周高朗は東都に乗り込もうとする。

 洛子商は范玉を追い詰める。朝議では叶世安が范玉のあまりにも情けない姿に暴言を吐き牢に入れられる。周高朗たちが全滅したと知らせが入った洛子商は、范玉を幽閉。顾九思を捕らえるよう指示する。西凤は隙を見て顾九思を手引きし、范玉を助け出そうとするが、洛子商に裏切りを見破られていたため阻止された。顾九思は本物の遺詔を持っていた。見つけたのは西凤だった。范轩の目の動きで気づいていたのだ。

 洛子商は自分の実の父親が顾九思の父親・顾朗华であるという。そこで、2人は碁を打つながら話をすることに。

 天下を取ったつもりでいた洛子商だったが、これまでの動きを顾九思に全て見破られていたことを知り、周高朗たちが生きている知らせを受けて焦る。

 洛子商がここまで顾九思を排除しようとするのは、顾朗华が自分の母親を娶らず別の人を娶り、自分を育ててくれなかったことを恨んでいたからだ。隙をつき江河が洛子商を刺し、顾九思たちを逃がした。なぜなら洛子商の父親は顾朗华ではなく、江河だったのだ。江河は「洛子商の母親・洛衣水(ルオ・イーシュイ)を娶りたかった。しかし洛依水は名節を汚され、彼女の父親が江河の従兄を殺さなければ、彼女を娶ることができたのに」と洛子商に話す。そして江河は洛子商と一緒に死ぬことを選んだ。

 洛子商はいなくなったが、家族を皆殺しにされ怒り狂う周高朗たちが東都に向かっていた。顾九思たちは周高朗に遺詔にあるように即位してほしいと、報復を止めるよう説得する。

 洛子商の部下・鸣一/鳴一(ミンイー)からある物を渡された柳玉茹は、洛子商が幼い頃出会った男の子だったのだと気づいた。

 周高朗は太子を周烨にし、監国とする。そして自分は皇帝には向いてないからと、武将として戦場で最期を迎えようとした。

 范玉は西凤と共に生きたかったが、西凤は范玉から離れ、己の生きる道を探すため去っていった。

 

 

 5年後、顾九思と柳玉茹には息子・顾钧/顧鈞(グー・ジュン)がいた。2人の仲は相変わらずで、幸せに暮らしていた。一方、太子となった周烨は秦婉之を皇太子妃として祀り、結婚せず甥の周澹を跡継ぎに決める。沈明と一緒になった叶韵のお腹には新しい命が。叶世安は相変わらず独り身で、気になる人もいないようだ。

 そして周高朗は失地を回復し、全土を統一した。しかし古傷に悩まされ、太子・周烨に帝位を譲った。明君により、大夏は平和で豊かな生活ができる国になった。

 

 

 徉州にいる間は、軽い感じで観てたけど、どんどん重たくなっていく…

 张月儿はどんな制裁を受けてスカッとするのかと思ったら、そこまでスッキリしなかった。

 范玉は最初の登場から人間としてあかん奴やん。決して上に立つ立場になったらダメな奴とでも言うのかな?父親が自分より別の人間をお気に入りだからって、ヤキモチ焼いたり、女に溺れたり…自分が成長して認めてもらおうって気にはならないのか?しかもその相手は恩人だぞ。もうちょっと荒波に揉まれた生き方をさせた方が良かったかも。范玉役の赵奂然。先に現代劇の「我的老板为何那样」を見たせいか、このカツラ似合わないなぁと思ってしまった。すまん。

 秦婉之がやられてしまった時が、一番悲しかった。柳玉茹が死を賜った時よりも。だって女主だから、こんな話数で死んでしまうはずがないと思ってしまったので。

 前朝の皇太后とか公主はさ、いくら自分が皇帝になるのに手を貸してくれたからと言っても、早めに権力摘み取らないから面倒なことが起こるのよ。范轩、行動が遅いわ。

 洛子商も可哀そうよね、実の父親だと思っていた人は人違い。柳玉茹を気にかけても、眼中になかったし。

 

 

【主要人物紹介】

顾九思/顧九思(グー・ジウスー)役

白敬亭(バイ・ジンティン)  1993.10.15生まれ  183㎝

代表作:卿卿日常(卿卿日常~宮廷を彩る幸せレシピ~)、你是我的城池营垒(キミだけのヒーローになりたい)、天盛长歌(鳳凰の飛翔)

 

柳玉茹(リウ・ユールー)役

宋轶/宋軼(ソン・イー)  1989.10.31生まれ  168㎝

代表作:风起洛阳(風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~)、赘婿(贅婿~ムコ殿は天才策士~)、庆余年第一季,第二季(慶余年1,2)

 

洛子商(ルオ・ズーシャン)役

刘学义/劉学義(リウ・シュエイー)  1990.7.6生まれ  183㎝

代表作:少年歌行(少年歌行~Beginning of the Legend~)、千古玦尘(千古の愛、天上の詩)、琉璃 (瑠璃~めぐり逢う2人、封じられた愛~)

 

叶世安/葉世安(イエ・シーアン)役

张昊唯/張昊唯(チャン・ハオウェイ)  1990.6.18生まれ  183㎝

代表作:两不疑(両不疑~入れ替わり夫婦の宮廷生存記~)、庆余年第一季,第二季(慶余年1,2)、且试天下(黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~)

 

周烨/周燁(ジョウ・イエ)役

张睿/張睿(チャン・ルイ)  1987.4.7生まれ  180㎝

代表作:沉香如屑(沈香の夢:前編~蓮の花芳る時~)沉香重华(沈香の夢:後編~燃え尽きぬ愛~)、长安诺(長安 賢后伝)

 

江柔(ジャン・ロウ)役

赵子琪/趙子琪(チャオ・ズーチー)  1976.6.17生まれ  165㎝

代表作:星汉灿烂(星漢燦爛〈せいかんさんらん〉)月升沧海(星漢燦爛〈せいかんさんらん〉)、〈影〉绣春刀(〈映〉ブレイド・マスター)

 

云裳/雲裳(ユンシャン)公主役

程梓(チョン・ズー)  1992.7.23生まれ  173㎝

代表作:浮图缘(浮図縁~乱世に咲く真実の愛~)、少年歌行(少年歌行~Beginning of the Legend~)、苍兰诀(蒼蘭訣~エターナル・ラブ~)

 

西凤/西鳳(シーフォン)役

王瑞子(ワン・ルイズー)  7.15生まれ  168㎝

代表作:尘缘(塵縁~Destiny Lovers~)、尚食(尚食~美味なる恋は紫禁城で~)、玉昭令(玉昭令)

 

叶韵/葉韻(イエ・ユン)役

张维娜/張維娜(チャン・ウェイナー)  1990.6.22生まれ  167㎝

代表作:少年歌行(少年歌行~Beginning of the Legend~)、祝卿好(祝卿好~永遠の幸せを君に~)、剑王朝(剣王朝~乱世に舞う雪~)

 

沈明(シェン・ミン)役

李欣泽/李欣澤(リー・シンゾー)  1990.7.6生まれ  180㎝

代表作:少年歌行(少年歌行~Beginning of the Legend~)、沉香如屑(沈香の夢:前編~蓮の花芳る時~)沉香重华(沈香の夢:後編~燃え尽きぬ愛~)、大秦赋(始皇帝天下統一)

 

秦婉之(チン・ワンジー)役

赵圆瑗/趙圓瑗(チャオ・ユエンユエン)  1991.5.9生まれ  170㎝

代表作:剑王朝(剣王朝~乱世に舞う雪~)、半是蜜糖半是伤(オオカミ君王とひつじ女王)、长月烬明(長月輝伝~愛と救世の輪廻~)

 

范玉(ファン・ユー)役

赵奂然/趙奐然(チャオ・ホアンラン)  1997.6.25生まれ

代表作:灼灼风流(灼灼風流~宮中に咲く愛の華~)、我的老板为何那样(シンデレラ・ロマンス)

 

【主題歌】张靓颖  〈轻轻〉

 

 

 

【挿入歌】阿YueYue   〈不移〉

 

      白敬亭/以冬  〈愿如长风〉

 

      刘宇宁  〈匆匆〉