晴れやかな門出を祝う季節には、ふさわしくない内容かもしれません。


暖かくなり桜のつぼみがふくらんできて、
いつ咲くかいつ咲くかと思っていたら
あっという間に満開🌸🌸
おかあさん、今年も一緒にお花見ができたね。


一年前の2017年3月15日。
私たち家族の生活は一変した。
いや、じわりじわりと少しずつ変わった。
という方が正しいかな。

57才母。数年前に勉強して介護福祉士の資格を取ってデイサービスで働いていた。

友人が多く、ランチや旅行を楽しんでいた。

愚痴を言いながらも夫婦仲は悪くなく?
父とドイツ旅行をしたり富士山にも登った。

「痩せられないわ~」と言いながら
菓子パンやまんじゅうをつまむ、
普通の元気な中年女性。

年明けから咳が止まらず受診したら
まさかの

肺がんステージⅣ。
すでに各臓器や骨、脳にも転移していた。

まさか。
こんなに元気なのに?

告げられた余命は
「ゼロ」

数ヶ月どころか明日どうなるかわからない。
今歩けているのが不思議なくらいの症状だ、と。


それからの母の生き方は、
娘の私から見てもアッパレだった。

動けるうちにと、テキパキと身辺整理を
始めた。

友人たちには自分からは一切知らせず、
「笑顔で」「周りに感謝しながら」
過ごしていた。

ウソでも笑うことが、免疫力を上げる。
治療法がなかったので、私たち家族も
とにかく明るく過ごすことだけを考えた。

主治医の反対を押しきり長崎へ旅行したり
カラオケに行ったりした。


少しずつ痩せて、
そのうち在宅酸素が必須となり
外出も難しくなったけれど、
それでも
なんとか楽しく過ごそうとしていた。

明るく笑うために、娘たち(母にとっては孫)の
存在は大きかったと思う。


奇跡は7月、昨年の夏に起きた。
6月に承認されたばかりの新薬が、
母の遺伝子型に適合することがわかり、
すぐに服薬を始めた。

全身にはびこっていたガンは少しずつ消えた。
味覚異常、視覚障害、しびれ。
様々な副作用はあるけれど、
在宅酸素なしでも外出できるようになった。

せっかく救われた命だから、
何かしたいと考えているようです。

いつ、どうなるかわからない。
わたしも命ある限り全力で楽しみたいし、
娘たちにもそうであってほしいと願う。

味覚異常が酷い母にどうしたら食事を楽しんでもらえるかが、今の私の課題です。


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今回公表に踏み切ったのは、
もしかしたら、どこかにいる必要な誰かに届くかもしれないと思ったから。

もしも身近に「がん」だと診断された方がいればぜひ『遺伝子検査』を受けることをおすすめします。


がんは、種類によるとは思いますが、共存できる病気です。


命あるかぎり私も、精一杯できることをやりたいと思います。
たとえ明日どうなっても後悔しないように。

あなたはどんな生き方をしたいですか?


長文、最後までお読みいただきありがとうございました。