我が家の暴れん坊ワンコのジュニアは一歳を過ぎてからは少しは聞き分けも良くなり、シャンプーもカットも爪切りも私がしてやれる様になりました。


歯ブラシでの歯磨きも毎日してやり、「あーんして」と言うと素直に口を開けているところが可愛いです。




『燕が巣をかける家は病人が出ない』と前の記事に書きましたが、実はジュニアには持病があり、ずっと投薬を続けています。


人ではなく犬ですが。


食欲旺盛で、いつも元気いっぱいで家族の中で一番元気そうに見えるのに肝臓の数値(ALP)が高かったのです。




事の始まりは昨年の5月、狂犬病の予防注射に動物病院を訪れた時にフィラリアの検査と同時に血液検査を受けたのですが、その血液検査の結果が良くありませんでした。


肝臓の数値が異常に高く、「もしかしたらオヤツなどに入っている添加物のせいかもしれない」という獣医師のコメントに従って、ドッグフード以外のものは一切与えない様にして2ヶ月間様子を見ました。


そして再検査をしてみたら、数値が下がるどころか上がっていたのです。



そこで投薬を1ヶ月続け、この薬が効いて数値は正常値になりました。


なので一旦投薬は止め、2ヶ月後に再検査をしたら元の木阿弥、また数値が上がっていました。


仕方がないので、しばらく投薬を続けることになりました。



困るのは何が原因で数値が高いのか、さっぱりわからないこと。


犬種によっては先天性の病気である場合もあるそうです。


人の手で品種改良された犬の宿命なのかもしれないと思うと、なんともやりきれない気持ちになります。


ある時「人間に飼われている時点で、犬はもう自然の状態で生きているわけでは無い」と獣医師に言われた時、「ああ、そうだなぁ」とこの言葉にものすごく納得しました。




救いはジュニア自身は元気いっぱいで表だった症状もなく、オヤツをあげないことと投薬以外は、いつも通りの生活を続けていられることです。


オヤツをもらえなくでも、ご褒美はドッグフードの粒を少しもらうか、大好きなぬいぐるみを与えてもらうだけで満足しています。




ぬいぐるみと言えば、娘が断捨離モードに入った時にポケモンのビリリダマとワニノコの小さなぬいぐるみをジュニアにあげました。


ビリリダマはボールの様にコロコロ転がるので、それが面白くて仕方がない様です。


欲張りにもビリリダマとワニノコの両方をくわえようとして、なかなかできずにいる様子が可愛くて仕方ありません。


そして両方くわえる事ができた時の嬉しそうな顔。




一歳の誕生日に買ってやったライオンのぬいぐるみ(振り回すとカチャカチャ音がする犬用のオモチャ)が一番好きで、遊びの時間になると自分で箱の中から取り出して振り回しています。



治療を諦めるのには若すぎるので、しばらく投薬を続けるつもりでいましたが、その薬代の高いこと高いこと!


血液検査の料金と薬代を合わせると毎回、数万のお金が飛んでいきます。





肝臓ばかりではなく、後に膀胱にも問題が発生して血尿を出し、フードを治療食に変えて薬を飲ませた結果、血尿は出なくなったけれど、尿のPHも下がらず石の発生を止めることもなかなかできず、いろんな薬を試してみてもなかなか良くならないため、肝臓にシャントがあるのかもしれないと検査することになりました。


シャントがある場合、手術代は50万円ほどかかると言われました。


その金額にびっくりしてしまいましたが、例え50万円かかっても病気が治るならかまわない!と思って検査を受けたのです。


しかし異常は無く手術には至りませんでした。


手術すればスッキリ治ると言われていたので、その治療方法を絶たれたため、手術にならなかったことを素直に喜ぶことができませんでした。


手術はせずに済んだものの、毎週の様に病院に連れて行き、エコー検査に尿検査、総胆汁酸の検査に投薬と、この病気にもかなりの治療代がかかってしまいました。




実は父の会社を廃業した時、少しばかり退職金をもらっていたので、それをワンコを迎える資金にしていたのです。


30年近く在籍して100万円ほどでしたが、餌代とワクチン代だけ位なら一生賄えるはずの金額だと思っていたのに、わずか一年ほどで半分以上使ってしまいました。





1ヶ月以上経って、ようやく尿検査の結果が良くなり投薬は終了しましたが、治療食とサプリメントは続けており、3ヶ月に一度の尿検査は続けた方が良いと言われ、肝臓の薬も飲み続けています。



先代のワンコも老齢になってからは心臓の病気になったし、耳の病気になったり血便を出したりもしましたが、若い時には長引く様な病気にはならずに過ごすことができていました。


フードもホームセンターで安売りしている時に買ったりして、そんなに餌代もかかっていなかったのです。



ジュニアのフードは病気の犬用なので、ホームセンターやペットショップには売っていないし安売りもありません。




やんちゃな癖に繊細で、先日のトリミングの後に酷い下痢をしてしまい、病院に連れて行くとトリミングがストレスだったのだろうと言われました。


下痢の症状を抑えるために一週間薬を飲ませましたが、薬の数が多くて青や黄色やピンクや白と、まるでマーブルチョコの様でした。


どんなに薬が増えても食欲が衰えることは無く、餌に混ぜて与えると、あっという間に食べてしまうので助かります。


幸いに下痢は直ぐに治りましたが、生きている限り病気や死からは逃れられない、生き物を育てるとはこういう事なんだなと、今更ながらに思い知らされています。






先日のフィラリア検査時の血液検査では、幸いなことに特に異常はありませんでした。


薬で抑えられているだけかもしれません。


治療が上手く行けば、薬を飲まなくても数値が安定する可能性もあるそうなので、それに期待してジュニアの治療を続けています。


ジュニアは我が家には必要な家族、彼が来てくれてから家の中がとても明るくなりました。



病気が治っても治らなくても、できる限りの事はしてやろうと思っています。