○言靈の幸栄る国○ | 光の世界を描く画家・崇尾青見のブログ

○言靈の幸栄る国○

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そのお兄さんが 我が家に郵便物の配達に来始めたのは
今から 2年程 前になるかと思います。


そのお兄さんが 初めて 来た日の事を
ハッキリと覚えています。


ヘルメットを深々と被っている上に
ネックウオーマーは、顔のほとんどを覆っています。


顔のほとんどが帽子や衣服で隠されており
その表情すら確認出来ない程でした。


明らかに 顔や軀を隠したい意図が
ありありと分かる その出で立ちに
違和感を覚えたのですが・・・


次に郵便物を差し出した手を見た時
その理由が ほぼ 分かりました。


(見せたくないんだな・・・) ・・・と。



お兄さんが 患っていたのは、重度の
アトピー性皮膚炎でした。



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アトピーで苦しんでいる人を
もう 何人も見て来ています。


その痒さに 夜も熟睡出来ない程だと
どなたかから聞きました。


アトピーは、軀の中から来るものなのです。
(日常の食生活の中にある 様々な有害添加物の作用など
 様々です。)

ですから 本来なら その根本原因をしっかりと特定して
根本的に治す事の方こそ 大切なのですが、

昨今の(西洋)医療の限界、とでも言いましょうか

その場しのぎの 副腎皮質ホルモンなどいくら塗ったところで
永遠に治らないし むしろ その副作用の方が
ずっと 恐ろしいものだとの認識は持っています。



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さて、話が逸れました。


まるで 身を隠すように 働いているお兄さんの姿は
わたくしの心に 深く突き刺さりました。


何か 言おうにも 玄関口で
一言 二言 言葉を交わしただけの人間に
いきなり 皮膚炎の話などされたら
それこそ どん引きだろう・・・


いや、それよりも 下手したら 
(どこの宗教の人??!!)
・・・と、かえって敬遠されてしまうだろう・・・


そんな事を思って 迂闊な事は言えませんでした。


ただ、その替わりに・・・


二度目に そのお兄さんが我が家に郵便物を届けに来てくれた時

わたくしは 何も言わず ただ 満面の笑みで
にっこりと微笑んで、心からの感謝を込めて、

「ありがとう(*^人^*)
 ご苦労様でした。」


そう 丁寧に 感謝の言葉を 伝えました。


その言葉に 初めて ハッとしたように
お兄さんは 顔を上げて こちらを見上げてくれたのです。


「・・・・!!
 あ・・ありがとう御座います!」



お兄さんは 意外な言葉を聞いた、とでも言うように
たいそう驚いたように こちらを見て、
でも とても 嬉しそうに そう返してくれました。


お兄さんの ほとんど隠れた表情の幾ばくかを見たのは
その時が 初めてでした。




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それからは 


その次の時も・・
また その次の時も・・・


そのお兄さんが 我が家に 郵便物を届けてくれる時には
わたくしは いつも いつも 満面の笑みで
心から 感謝の言葉を伝え続けました。



「ありがとう♡
 いつも とても助かっていますよ。
 感謝しています(*^人^*)」




やがて お兄さんは
わたくしと庭先で会うと 嬉しそうに 会釈しながら
向こうから微笑んでくれるようになりました。



そんな風に 何回か 過ごして行くうちに
いつしか お兄さんの制服が
半袖に変わりました。


症状が改善して来たのでしょう。
腕には まだ 完治していない痕跡が
少しは残っていましたが

最初から 比べたら 
ずいぶん 症状が治まってきた方だと思います。


その頃になると
隠していた首も 出すようになっていました。


きっと 軀全体が 快方に向かったのでしょう。



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何が お兄さんを変えたのかは
ハッキリとは分かりませんが、

何かが変わって行ったのだろうと思います。



お兄さんの表情が 明るく 快活に変わって行った頃

お兄さんの配達地域が 他に移ったようで
最近では お兄さんを 見かける事が
とんと無くなりました。



思うんですよ。


日本と言う国は 言靈の幸栄る国
善の言靈は、人の魂を揺り動かす、と。





☆感謝☆