人生初のレイトショー。

テアトル新宿にて、堀内友貴監督の『明ける夜に』を観た。


あえてカテゴライズするならSF(sukoshi fantasy)コメディ。

いまいち掴みどころが見えない展開の所々にシュールな笑いが散りばめられている。その一つ一つのやりとりが妙にリアルで引き込まれていく。

登場人物それぞれに異なる不器用さがあって、そこにヒトとしての面白味を感じる。

あの夏にずっと囚われてる坊主、世界一不幸だと信じて疑わない女、鼻ピを開けた太宰好きの先輩、恋する気持ちを口に出さない青年、それを狙う元ギャルらしい店長、なぜか海岸に埋まったあの人もとても魅力的で面白い。大好きだ。

そんな部分がみえる度に、じゃあ、お前は?と投げかけられているような気がした。この映画はその答えを出してはいない。不思議な夜が明けるといつもと同じ日常に戻るのだ。