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メロキュンプレゼンツ!!
お題《ハッピー♡プレゼント!!》
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*実施期間*
2014年2月1日~2月28日
*募集テーマ*
お題《ハッピー♡プレゼント!!》
当初、読み手に回るつもりだったのに、某様に甘~い言葉を耳元で囁かれ陥落しました(;´▽`A``
今回は、 『チャレンジャー?』 の続編です。
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【最上キョーコの場合②】
キョーコは手始めに、マフラーとして全く機能しないであろう、その物体を解くことから取り掛かった。
蓮は抗議したが、キョーコにあっさりと、『こんな謎の物体を貰っても迷惑です!!』とぶった切った。
愛しい少女と一緒に居られる時間が増えた!!と喜んでいた蓮が奈落の底まで落ち込んだ事は言うまでもない。
キョーコは徹底してスパルタで蓮に編み物を教え込んだ。
『今の敦賀さんのスキルでは模様を入れるのははっきり言って無某です!』
『どこをどうしたら、こんな物体が出来上がるんですか!!』
『そんなにキツキツに締めたらだめです!!』
『だから!!マフラーにそんなに厚みはいりません!!』
キョーコは情け容赦なく蓮にダメ出しをしながらも、初心者の蓮にも分かり易いように丁寧に教えていった。
そのおかげか、7月にはマフラーとも呼べなかった代物が、12月中旬には漸く完成した。しかも板マフラーではなく、編み目はガタガタではあったものの、誰が見たってマフラーと呼べる物になった。
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12月25日
今年もキョーコとマリア主催のハートフルパーティが催されていた。
キョーコが部屋の熱気から逃げるようにベランダに出ると、雪がちらついていた。暫く雪を眺めていると、
首に何かフワリとした感触がした。
キョーコが不思議に思い、自分の首元を見ると、あのマフラーが巻かれている。
「最上さん誕生日、おめでとう。」
耳元でよく知っている声が聞こえて来た。キョーコが振り向くと、そこには、神々スマイルを浮かべた蓮が立っていた。
大広間からは12月25日を知らせる時計の音が鳴り響いてる。
「え?つ・・・・敦賀さん?これ・・・・」
好きな娘(こ)に渡すんじゃ?と言おうとしたキョーコを遮り蓮が口を開いた。
「最上キョーコさん。君が好きです。俺と付き合って下さい。」
蓮の言葉が信じられないキョーコは目をまん丸にした。
「え?わ・・・・・・たし?でも”キョーコちゃん”は?」
「”キョーコちゃん?”俺の知ってる限り、その名前の女の子は最上さんしかいないけど?」
「へ?」キョーコは思わず間抜けな声を出してしまった。
なおも言い募ろうとするキョーコを遮って蓮は言った。
「俺はね、ずっとずっと昔から君のことだけが好きだったんだ。だから、今年の誕生日に君が手編みのセーターを贈ってくれた時、俺がどれだけ嬉しかったか分かる?」
キョーコは首を横に振った。
「そのマフラーはね、最初から君に贈るつもりで編んでたんだ。それとも俺からのは迷惑?」やや心配げに蓮はキョーコを覗き込んだ。
「そんな事!!とても嬉しいです・・・・」キョーコは顔を真っ赤にして、ようやっとそれだけを答えた。
蓮はそんなキョーコの頬に手を当てると愛おしそうに見つめた。
編み目も所々飛んでいるマフラー。キョーコは知っていた。それには一生懸命編んでいた蓮の愛情が詰まっていることを。
キョーコは夢を見ているのかと思ったが、自分にかかっている感触がこれは現実だと教えてくれていた。
一生叶わないと思っていた恋が実ったんだと思った瞬間、キョーコの目から涙がとめどなく溢れ出た。
蓮はそっと唇でその甘い涙を拭い取った。
そして、お互い見つめあうと、どちらからともなく唇を重ねたのだった。
《おわり》
終わった~。不完全燃焼だけど・・・・いつもの事ですが!(´Д`;)
ケド、我ながら、お・・・・おかし過ぎる・・・・・
蓮誕もV.DもW.Dもすっ飛ばして、キョコ誕が着地点になるとは・・・・・(滝汗)
当初、キョーコが蓮のセーターを編む話を書いていたんですが、書けば書くほど
♪涙こらえて あなたのセーター編んでます~♪
と言うかの有名な演歌が聞こえてきそうなほど暗い話になっていました(汗)
一旦、別の話も考えていたんですが、これもしっくりこず・・・。
キョーコの手編みのセーターを貰った後の蓮の反応を色々妄想していて出来上がった話が、『チャレンジャー?』です。
そして、そのコメ欄の《板マフラー》がツボに入りまして、そこから出来上がったのが『その時目撃者達は』です。
最後になりましたが、メロキュンに参加させていただいて、とても楽しかったです。
風月様、ピコ様、魔人様、ありがとうございました。