ケ・セラセラ 2日目・午後14:00・前編 | お気楽ごくらく日記

お気楽ごくらく日記

白泉社の花とゆめ誌上において連載されている『スキップ・ビート』にハマったアラフォー女が、思いつくままに駄文を書き綴っています。

完全パラレルです~。ロリ○ン蓮さんは、嫌だ~と言う方は、Uターンお願いします。


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事態が、風雲急を告げたのは、ジュリエナが嵐のように去ってから数時間後のことである。


生真面目なキョーコは、昨日、社が何気なく零した言葉が気にかかり、今日は、奏江達の分だけでなく、蓮達の分もお弁当を作ってきた。


恐縮しながらも3人もキョーコの美味しいお弁当を食べた後、平日の昼間とあって、ゆったりとした時間が流れていた。


そこへ届いた荷物を台車で店の倉庫に運び入れてた光が、「ちょっと、うちの駐車場ゴミが落ちてるから誰か掃除してきてくれないかな?」と店に顔を出した。


「朝、掃除したら、そんなに掃除する必要はないけどなぁ。」と首を捻りながら、光はまた仕事の続きをするために出て行った。


「はい、じゃあ私が行ってきますね。」


ギョッとした奏江達が止めようとするのを振り切るように、キョーコは元気よく返事をし、掃除道具を仕舞っている場所に向かった。


((ちょっと!やばいわよ!))と奏江と千織が目で会話をしていると、それに気づいた社が


「どうしたの?何か最上さんが外に行くのに問題があるの?朝の掃除の時も、最上さんを外に行かせないようにしてるみたいだけど。」と問いかけた。


この職業体験学習も明日で終わりである。あまり雑貨に興味のない自分たちは明後日からは疎遠になる気がして詳しい話をするのをためらった。


けれど、ここは学校じゃない。相談できる教師がいない今、目の前の蓮と社に頼らざるを得ない事態に大いに迷った。


「学校の先生から、最上さんの幼馴染が少々タチが悪くて、サボってここに来るかもしれない事は聞いてるよ。その時は門前払いするようにも言われたけど。それと何か関係があるのかな?」


蓮が、以前、安南と言う教師から電話で伝えられた事を二人を安心させるように微笑みながら言った。


その言葉にようやく安堵の息を漏らした奏江は自分たちの心配事を伝える事にした。


「あの子の幼馴染、不破松太郎って言うんですけど、よりによってコイツ、隣のヘアーサロンUSHIOに職業体験で行ってるんです。けど!!」、この時点で奏江は既にブチ切れそうになっている。


「そいつは、キョーコのことを人間扱いしてないんです!!自分に都合の悪いことを全てあの娘に擦りつけて!!!けど、なまじ顔だけはいいから、そいつの本性を見抜けないバカ女共にキョーコはイジメられてるんです。」後を継いだ千織も忌々しそうである。


「キョーコに宿題宿題や学校の掃除を押し付けるわ!!お金をせびり取ってる所にも何回かでくわしましたし!!!キョーコも嫌なものは嫌だと拒否すればいい物を!!『大好きなショーちゃんのためなら』とか言って、甘やかすから!あのぼんくらを益々つけあがらせるのよ!!」奏江は完全にヒートアップしている。


「キョーコは雑貨類が好きだから、職業体験学習に行くなら、ここがいいって初めて主張したんです。あのアホンダラ、私達は恐いらしくて近寄ってこないから、私たちもここを希望したんです。」


((中学生でヒモとだ◯んずう◯ーかーの関係だな・・・))二人の説明を聞きながら、蓮と社はそっと顔を見合わせた。


「私がキョーコと代わってきます。」そう言って、外に行きかけた奏江をちょっと待ってと蓮は引き止めた。


「君たちが最上さんの事を大切に思ってるのはよく分かったよ。」


大切になんてって、奏江は拒否しようとしたが、顔が赤くなっていては説得力皆無である。


「君たちは女の子だ。もし、その不破っていう生徒が何か企んでいたとして、最上さんと代るために出て行った君たちに、逆ギレしたその生徒が君たちにも危害を加えかねないからね。そうしたら、今度は最上さんが心配と責任を感じかねないからね。ここは、店長である俺が行ってくるよ。」


「「え?」」


「預かっているとは言え、ここで好き勝手にはさせない。それに俺が出ていく事で丸く収まるかもしれないしね。社さん、彼女たちにラッピングの続きを教えてあげて下さい。」


「ああ。気をつけろよ。」


蓮は、キョーコのいる駐車場に向かった。