雪山に「Siri」がいた。 | 栗城史多オフィシャルブログ Powered by Ameba

雪山に「Siri」がいた。

5日6日と八ヶ岳トレーニングをして来ました。5日は中山尾根を登り、6日は阿弥陀岳北西稜を登りました。

阿弥陀岳北西稜は八ヶ岳の中でも技術的にも難しく素敵なルートです。

上部の核心部分(一番難しい箇所)では、クラックという岩の隙間に指を入れて登ります。

風はなく、ガスに包まれた覆い被さるような岩の壁。

岩の隙間に指を入れて登ろうとすると、スポッと手がすぐ抜ける…。

指が無い分、岩の隙間から手が抜けやすい。

掴めそうな岩が掴めない…。

足を組み替えてバランスを取り、

ぬぉ~!と身体を岩にねじ込むと

「Siriは利用出来ません」

いやいや、分かってるから。
やばい落ちたらあかん!

「Siriは利用出来ません」

「Siriは利用出来ません」と胸の中に入れていたiPhoneに岩があたり、Siriが3回も起動したのだ。

この難所をどう乗り切るのかSiriに聞いても恐らく「頑張って下さい。インターネットで検索してみて下さい」としか言われないだろう。

かなり集中していても一瞬聞き入ってしまう。

最後は気合いで乗り切り、無事に阿弥陀岳山頂へ。

赤岳鉱泉山荘を6時7分に出発して10時8分に頂上でした。

5日の中山尾根はラッセルで3時間ほどで登り、いいトレーニングになりました。

指が不自由な分、悔しい気持ちがありますが、新しい課題を少しずつ乗り越える楽しみも与えてくれます。

八ヶ岳と、一緒に登りトレーニングを支えてくれた山の先輩と、励ましてくれたSiriに感謝です。

今夜は、札幌で学生さんに向けて講演です。

エベレストに向けてがんばっぺ。













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