こんにちは・こんばんは。

 

前回のブログから1ヶ月、光の速さでした。

今は「春の土用」の真っ只中ですが皆さんはお元気ですか。

春の養生してますか。

 

私はいつも通りに読書と妄想の世界に埋没しています。

このブログにたどり着いてしまった心優しい方、ぜひお供ください。

 

さて、今回ご紹介する本は

マリア・トューンの天体エネルギー栽培法』です。

 

著者プロフィール

 

マリア・トューン(Maria Thun)

農法研究に携わって50年以上。ドイツ人。

農家の生まれで、幼少期より畑を遊び場にしていた。

1963年の研究「植物に対する宇宙の影響について」を発表。

バイオダイナミック農法の第一人者。

 

天体からの影響

 

私は農業のことはあまりよく知りませんが、

そんな私でも分かるこの本の面白さは、

天体の波動を四大元素(水・空・土・火)を使って分析していること。

 

それによって農業に使うカレンダーを作成することもでき、

さらに植物に含まれる栄養物質や成長の促進に利用することができるそうです。

植物には、これらの星から発せられる影響を、自らの外見上に表す能力が備わっています。

私たちが天体からの影響を受けるように(例えば月の引力)

植物たちも天体から影響を受けているということを研究によって明らかにしています。

 

栄養物質、たとえば蛋白質、脂肪、炭水化物、塩分を作るときにも、植物は宇宙のリズムによって刺激され、成長が促進されます。

なんとなくのイメージですが、植物は人間よりも、星からの影響をダイレクトに受けやすいのかも知れませんね。

 

宇宙とのつながり

 

マリア・トューンさんはクロアチア生まれの教育者ルドルフ・シュタイナーから大きな影響を受けたようです。

ルドルフ・シュタイナーの小品『思考を実用的に組み立てる』は42年前、それまでになかった見方で植物というものを捉えるきっかけを私たちに与えてくれました。

それからまもなく私たちは、同じ栽培条件下、たとえば輪作前の作物、肥料、種苗などでも、著しい差異が生まれることに気がつきました。

地球上の生命プロセスは、地球と太陽の関係に左右される季節のほかに、ほかの惑星と月のリズムにも影響されています。

「宇宙のつながり」というと非科学的で根拠のない話のように聞こえますが、

本書では、研究結果を通じた実証的な根拠を示しているところが好感を持てました。

 

惑星と地球の位置関係

 

惑星というと「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」を小学生の時に覚えたことを思い出します。

 

この本の研究では、この8天体(地球以外)に月と太陽を加えた10天体を四大元素で分類し、「黄道十二宮」という人為的に作られた定規を使って分析をします。

黄道とは地球からみた太陽の通り道のことです。

 

この黄道十二宮に対応して作られたのが「黄道十二星座」で、いわゆる星座占いに使われる12星座です。

 

十二宮からなる黄道の星座から、私たちは地球上で太陽の1年の動きを体験します。

太陽を含めすべての惑星は、この十二星座に基づいて動いています。

月と惑星が各星座の領域に移動するとき、これらの星座は地球に波動を送るのです。

 

この「地球に波動を送る」という仮説について、マリア・トューンさんは彼女の調査結果を根拠にしています。

 

さまざまな植物の種を1時間おきにまいてみたときに、私たちは星座と星座の境界線、そしてある星座から次の星座への移行を発見しました。これにはたいへんな労力を費やしましたが、植物たちは私たちに、星座の個々の波動をはっきりと示してくれました。

これは本当に、とてつもない労力だったと思います。

 

収穫のタイミング

 

この本では種まき、耕す作業、植え付け、土、堆肥、水やり、などなど

研究をもとに導き出した農法や実践的な知恵を学ぶことができます。

 

私自身はというと、本の趣旨とはずれてしまうのですが、

個人的には天体を学ぶ上でベースとなる考えを受け取ったような気がしました。

 

私たちが研究を進めていくうちに、ある根本法則がどんどん明らかになってきました。

十二宮の星座が、植物の成長に関して大きな意味を持っているのです。

 

非常に決定的な意味を持つのは、収穫の時期です。たとえば種子や、その植物の繁殖を担う部分を、不適切な時期に収穫すると、翌年は病気になったり成長が弱々しくなったりします。貯蔵用の作物を不適切な宇宙の波動の下で収穫すると、貯蔵しても腐敗しやすいのです。

 

つまりこれは、適切な時期に収穫したり、適切な宇宙の波動の下で収穫すると、逆にとても良い結果を生み出すということなのかなと思います。

 

仮に植物と同じように私たち人間も「時間」(タイミング)による影響を受ける、と考えてみる。

すると植物にとっての「収穫」や「貯蔵」とは、

人間にとっての「出産」や「暮らし」ということができるでしょうか。

「貯蔵:暮らし」は無理があるかしら。

 

でももし、仮にそうであれば

この本を基軸に『天体エネルギー人類学』や『天体エネルギー社会学』なんて本を書けちゃうんじゃなかろうかしら。なんて。

あ、でも、とてつもない労力をかけることになるのか。大変だ。

 

感想

 

とても素晴らしい本でした。

本書が数カ国語に翻訳されているのも納得です。

「天体」というワードがきっかけで読み始めましたが、

この機会にバイオダイナミック農業についてももう少し学んでみたくなりました。

 

次は入門書『Agriculture』Rudolf Steinerを読んでみようかと思ってます。

日本語訳が見当たりませんでしたが、できたら日本語で読みたいです。

ホメオパシー出版さん、奇跡的にブログ読んでくださっていたらご検討の程よろしくお願いいたします。

 

ここまで拙い文章を読んでくださってありがとうございました。

 

来週はいよいよゴールデンウィークですね。

よい春の土用期間をお過ごしくださいませ。

 

では、また。
 

参考文献

思考を実用的に組み立てる(ドイツ語)』ルドルフ・シュタイナー