イエネコをより理解するために科学的に捏ねくる~猫はなぜ人間と暮らすのか? 日本と中国、どっちから | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。ノネコ編。

 

以前、大概に捏ねましたが、

イエネコをより理解するために科学的に考察してみる

より、以下抜粋。

 

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イエネコの祖先はリビアヤマネコ、遺伝子解析で判明


 ペットのイエネコの祖先は、中東の砂漠などに生息するリビアヤマネコであることが、世界の1000匹近いネコの遺伝子を解析してわかったと、米英独などの国際チームが、29日の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。


 イエネコの祖先はこれまでも、体の形などからリビアヤマネコと考えられてきたが、遺伝子で裏付けられた格好だ。


 国際チームは、欧州や中東、中央アジア、南アフリカ、中国に生息する野生のネコと、世界のイエネコの計979匹について、母ネコから受け継がれる「ミトコンドリアDNA」の遺伝子を解析。その結果、いずれのイエネコも、約13万年前に中東の砂漠などに生息していたリビアヤマネコが共通の祖先であると判明した。


 リビアヤマネコは、約9500年前から農作物を狙うネズミを退治する家畜として飼われ始め、その後、世界各地にペットとして広まっていったと考えられる。


[ 2007/06/29 読売新聞]
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Perspectives and commentary
The Near Eastern Origin of Cat Domestication
By Carlos A. Driscoll, et al. | Jun 29th, 2007
猫の家畜化の近東の起源
 

Abstractを直訳しますと・・・

 

世界の飼い猫は家畜化と品種開発の歴史を反映して、そのゲノムに配列変異のパターンを持っています。 979匹の飼い猫およびそれらの野生の先祖 -  Felis silvestris silvestris(ヨーロッパ産の野生猫)、F。の遺伝学的評価。 lybica(ニアイースタンワイルドキャット)、F。オルナータ(中央アジアのワイルドキャット)、F。 cafra(南部アフリカの山猫)、およびF. s。 bieti(中国の砂漠の猫) - 各野生グループはFelis silvestrisの独特な亜種を表すことを示しました。さらに分析したところ、猫は、おそらく肥沃三日月の農村開発と一致して、近東で飼育されていたことが明らかになった。飼い猫は、この地域の至る所で少なくとも5人の創設者から来ています。その子孫は人間の援助によって世界中に運ばれていました。
 

Full Textは

The Near Eastern Origin of Cat Domestication

買わないと全く読めませんね・・・

 

その他のイエネコに関するこれまでの論文は、イエネコをより理解するために科学的に考察してみる」をご覧くださいませ。

 

ここからは、現在の研究の状態を報道されたものを取り上げます。

 

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猫はなぜ人間と暮らすのか? 日本と中国、どっちから来た?
2019/07/15 16:00 Newsポストセブン
 
©SHOGAKUKAN Inc. 提供 野生のリビアヤマネコ。現代の“飼い猫”や野良猫などと比べ足が長く、体も少し大きい。牛、豚などほかの家畜と違い、猫は自ら人間社会に近づき家畜化された(写真/Getty Images)
 
 今では家族の一員として迎えられている猫だが、もともとは野生の動物。どのように人間と出会い、一緒に暮らすようになったのか。また、日本にはいつ頃からいるのか──今回は、猫と人間の歴史をひもとく。

「猫と人間との出会いは、今から約1万年前。現在のイラク周辺にあたるメソポタミアと考えられています」

 こう教えてくれたのは、西南学院大学人間科学部教授で動物学者の山根明弘さんだ。

 この地では、数々の文化が生まれているが、農耕もその1つ。土地を耕し、麦などの穀物を栽培するようになる中で、当時の人々は、収穫した麦などを食い荒らすネズミの被害に悩まされていた。

 そんな悩みから人々を救ってくれたのが、現在の“飼い猫”や野良猫などの祖先となる野生のリビアヤマネコだ。現代の猫と比べ足が長く、体も少し大きい。牛、豚などほかの家畜と違い、猫は自ら人間社会に近づき家畜化されたのだ。

「リビアヤマネコの主食はネズミ。夜行性のリビアヤマネコは、恐らく夜中にこっそり貯蔵庫に忍び込んで、ネズミを捕食していたと思われます」(山根さん・以下同)

 人間に危害を加えることもなく、厄介なネズミを退治してくれる救世主のようなリビアヤマネコ。その存在に気づいた人間の中に、親を失った子猫を拾って育てる者などが現れ、徐々に人間と猫が共生するようになっていったと考えられている。では、日本にはいつ頃からいるのか。

 つい10年ほど前までは、奈良時代から平安時代の初期に、仏教の経典(紙)をネズミから守るため、中国から連れて来られたといわれていた。ところが最近の研究で、そんな通説を塗り替える証拠が次々と発見されている。

「2007年に兵庫県姫路市の見野古墳群から、“猫っぽい動物”の足跡がついた須恵器(日本で古墳時代中期から平安時代にかけて作られた土器)が発見されました。その年代を推定したところ、およそ1400年前、古墳時代後期から飛鳥時代のものということがわかりました」

 さらに翌年、長崎県壱岐島のカラカミ遺跡から、ヘビやイノシシ、魚などの骨に交じって、十数点の猫のものらしき骨が見つかった。年代を推定した結果、これらの骨は今から約2100年前の弥生時代のものであると判明。この発見により、日本への猫伝来の時期は、約700年も遡ることになった。

「中国に猫が伝わったといわれているのが、今から約2000年前。つまり、中国に猫が伝わったのとほぼ同時期か、またはそれよりも早く、日本に猫が伝わったことになります。今までは、メソポタミアからエジプトへ、そこからヨーロッパ、さらに中国に伝わり、日本に来たという説が有力でしたが、ひょっとしたらインドや東南アジア経由など別のルートがあったのかもしれません」

 今後、最新のDNA解析などを駆使すれば、正確な年代や新事実が発見できそうだ。

※女性セブン2019年7月25日号
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ということで、少なくとも、古来より人間と猫とはずいぶんと近しいかかわりがあったようです。

 

現在の環境省のイエネコに対する「緊急対策外来種」指定がどうにも解せません。こんなことになるなら、対象地域を世界遺産から外して欲しいです。

 

 

既にパブリックコメントにご参加していただいた方は、誠にありがとうございます。

 

ご参加希望の方で、まだの方は、今からでも遅くないので、ご参加よろしくお願いいたします。

 

【奄美ノネコ問題】”緊急!パブリックコメントのお願い”期限は本日25日まで!

 

 

次は、究極に溜まりに溜まったネイチャーを取り上げます。

 

 

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