明王のその姿は、孔雀明王を除き、髪を逆立て(焔髪)、忿怒の形相をしています。
顔が複数(多面)で、目が多く(多目)、腕や足も多く(多臂多足)、恐ろしい姿をしていたり、背中に煩悩を焼き尽くす、火焔を背負っている像もあります。
上半身は裸で条帛(じょうはく)を着け、下半身には裙(くん)を巻き、腰布を結び、胸飾や臂釧(ひせん)、腕釧(わんせん)、足釧(そくせん)をつけます。
手にはさまざまな武器を持ち、獣の革をまとったり、蛇を絡み付けたり、どくろを持つ像などがあります。
岩をかたどった台座(不動明王)や動物椅座(大威徳明王・孔雀明王)に坐したり、異教の神を踏む姿(降三世明王)などで、荒々しい力を示します。
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