今年も残すところあとわずか。

酷暑の夏が、ついこの間のことのようです。


ブログもなんとか続けられました。

お読みいただきありがとうございました。


また、みなさまのブログ記事に教えられたり、

目を開かれることも多々あり、うれしい一年

でした。


来年もどうぞよろしくお願いいたします。

みなさま、

穏やかな新年をお迎えくださいますように。



数日前、全国紙の朝刊に私のエッセイが

掲載されました。

お読みいただけたら幸いです。

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【原稿】タイトル『おそろいの手袋』

 冬が近いのに暖かいと思っていたら突然、寒い朝がやって来た。散歩に出るのに慌てて手袋を取った。温かなウール地でチョコレート色。白い小花の刺繍がかわいらしい。

 今年の一月に、関西に住む友人が送ってくれた。添えられた手紙に「一緒にお散歩している気分になれるからおそろい」とある。素敵な思いつきがうれしく心に染みた。

 友人とは三十代のころ一緒に働いた。物事を深く考え、小鳥のように優しい声で話す人である。彼女は結婚を機に関西に移った。忙しさに紛れ、いつしか年賀状だけの交際になってしまっていた。

 その友から「本年でお仕舞い」という年賀状を受け取ったのは昨年の元旦のこと。文面から彼女の思いを理解したが、あわてふためいた。年一回でもつながりがあることに、安心していたからだ。失いたくないつながりだった。

 それから私は、季節ごとに絵はがきを送るようになった。友人からも時折、メールや電話がある。二年近くたった今、親交が昔のように深まっている。きっかけが年賀状仕舞いだったことが不思議である。

 さあこの冬も、おそろいの手袋をして散歩に出かけよう!

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