経営分析を行う際に、重要になってくるのは、数値分析です。

一般に数値化できるものと、できないものがあるのですが、

詳しく現状を理解するためには、数値の細分化が重要になってきます。

 

 

医療機関であれば、現在の収益性を保っているベースは何かを探る必要が

あります。

原価はどれくらいなのか?時間単価は?必要人件費は?などなど、

しっかりと分析をする必要が出てきます。

 

 

この段階では、どれだけ一連の業務を細分化していくかが重要となるのです。

単価は高いが、実は原価が多くかかっている。減価償却費がとんでもない

などの状態は、収益性をあげることは難しいと言えます。

細分化をすることで、どこのコストを削減することができるのか、

人件費を削減することができるのかということが明確になります。

 

 

この細分化しないまま、財務諸表上の人件費分配率だけで判断してしまうと、

人減らしが、実は収益性を下げてしまうというようなことがあります。

 

細分化のあとは、徹底した分析です。

少し次元をあげる必要があります。

 

 

細分化の中から、いかにも共通項目として括ることのできる部分を探すのか

が重要になります。

この時は、人の心理も含め、抽象化していく必要があります。

 

 

例えば、人件費削減を進めるとして、

 

・忙しくなることにより、人はどんな心理状況になるのか?

・人を解雇したような場合は、残った人にどんな心理的影響を与えるのか?

・単に数字を伝え、他の組織よりも人件費が多いということで理解できるのか?

 

など、受け取り方が人それぞれ変わっているという現実をどのように整理していくのか?

 

 

この分析を行うことができれば、経営を改善することは容易になります。

心理状況と数値データは、ややもするとリンクすることはないのですが、

このリンクすることを意識していくことが、正しい分析を行うことができます。

数字には現れないものを意識できるかどうかがポイントなります。