『今 別れの時』
歌の生徒さんで、80代の生徒さんが何名かいらっしゃる。みんな大好きな方々ばかり、私が学ぶことばかり。
有難いご縁だと思っている。
そんな大好きなおばあちゃん生徒さんのお一人のお話。
品が良くて、知恵があって、優しくて、
ありがとうを何度も言ってくれる生徒さん。
一緒にご飯に行ったこともあり、以前、ご自宅にも伺った。
本当に素敵な生き方をしている方だな、と
憧れでもあるし、私が7月に声帯結節の手術をした際には、
『必ず良くなるから、大丈夫』
と言って、成田山の可愛いお守りをくださった。
毎日、日課で書いているという 天国のご主人様を思って、写経をされていて、その何百枚にもなった写経を私の喉の為に、わざわざ成田山におさめてきてくださったのだ。
私がレッスン復帰して、お互いに喜んびながらの再会。
手術の当日は、そのお守りを病院に持って行ったこともお伝えした。
無事、手術も成功し、私は今、大きな学びを得て、更に自分も学びながら、声のことで悩んでいる方々のお役に立てたら、とも考えている。
それはさておき、そんな素敵な生徒さんから、
子守唄を作りたい、とお話をいただいた。
それは、大切な4人の子供達にできなかった後悔を詩にして、自分が亡くなる前に子守唄を届けたいというのだ。
私はもちろん二つ返事で、すぐに取り掛かった。
そのいただいた詩は
『今、別れの時』からはじまっている。
お子さん達に愛情たっぷりだな、と拝見していて感じるのに、ごめんね、と詫びたいという内容なのだ。
こんなに愛情をかけているのに、
まだまだ足りなくて、ありがとうとごめんねを
詩でも伝えているのだ。
殺伐とする事件や、身勝手な行動の事件が毎日のように近くでおきている。
それは誰もが、ニュースを見てだけでなく、
肌で感じているはずだ。
この詩を読みながら歌っていると、
自然と涙が出てくる。
愛情の深さ、大変な時代を生きてきた先輩の
心意気を見習いたいと思うばかりだ。
たくさんたくさん、『ありがとう』を言うその生徒さん。
でもその生徒さんは、『ありがとう』という言葉に嫌味がない。
本当に、心からのありがとうなんだ、と感じるのだ。
言葉の嘘と言うのは、すぐにバレてしまう。
私は職業柄か、言葉の真実味があるかないか、
なんとなく、トーンや口調、また雰囲気で感じてしまう。
でも、きっと誰しも、勘も含め、本気の言葉は感じれるはず。
また早く、一緒に歌ってピアノを弾きたい。
私こそ、心から、ありがとうを伝えたい。
今日も読んでくださって、ありがとう。
みんなで夢を叶えたい…
不可能を可能にするがモットーの
ヴォイスコーディネーターのミッチェルでした。