今日の一冊: 火の鳥2 未来編 | サラリーマンの趣味ブログ

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今日は、一冊の本を紹介する「今日の一冊」シリーズです本
 
今日、紹介する一冊はこちら下差し

 

『火の鳥2 未来編』

 

『火の鳥』は、火の鳥(不死鳥)を物語の中心にした手塚治虫による連作シリーズ漫画です。
シリーズは、「黎明編」「未来編」「ヤマト編」「異形編」「鳳凰編」「復活編」「羽衣編」「望郷編」「乱世編」「宇宙編」「生命編」「太陽編」「ギリシャ編」「ローマ編」と14編が文庫化されています。
各エピソードは1つの物語として完結していますが、その生き血を飲めば永遠の命を得られるという「火の鳥」は全編に登場し、時代を超えて「生と死」について描かれた壮大なドラマです。
手塚治虫の代表作にしてライフワークとなった作品で、過去、未来、過去、未来、と交互に「現代」に近付いて描かれていき、「自分の死亡時刻」を現代として「現代編」を死ぬ瞬間に1コマ程度描くという構想だったそうですが、残念ながらそれは叶わないませんでした。

「未来編」は、火の鳥の中で最も遠い未来について描かれたものです。
西暦3404年、地球は死にかかっており、人類は深い地下に都市国家を建造して、そこに住んでいました。
メガロポリス・ヤマトの2級宇宙戦士・山之辺マサトは、宇宙生物ムーピーの変身した娘タマミを隠していたために、当局から追われることになります。
マサトとタマミは、メガロポリス・レングードへ亡命しようと、荒れ果てた地上へと脱出し、火の鳥にみちびかれて、猿田博士のドームにたどり着きました。
猿田博士は、そこで絶滅した生物をよみがえらせようと、ひとり人工生命の研究をしていたのです。
一方、地下都市では、ついに最終戦争が勃発し、人類は絶滅してしまいます。

この「未来編」が凄いなと思うのは、連載されていたのが1967年12月~1968年9月だという事です。
未来の事なので手塚治虫の想像力によって描かれたものです。
地上は核戦争により放射線が充満し人間が住めなくなっています。
人類は地下都市で生活しているのですが、全世界に5つの地下都市があり、それぞれの都市は人工知能によって支配されているのです。
この設定が1967年に描かれているのって凄いと思いませんか?
今でこそ自然に読めますが、連載されていた当時は違和感があった人も多いのではないかと思います。

そして、「黎明編」で猿田彦として登場した人物が、「未来編」には猿田博士として登場しているのも面白いところですゲラゲラ
今後、この人物は他の編でも登場するのですが、「輪廻転生」の象徴的な存在として描かれています。

「未来編」では人類が滅亡します。
そこから長い時間を経て生命が誕生し、進化し、そしてまた滅び、その後、また生命が誕生して「黎明編」に戻っていくというループを描いているようにも思えますおーっ!


何故、人類は争うのか?
争いがもたらすものとは何なのか?
死とは何なのか?
そして、どう生きるのか??

色々なことを考えさせられる作品です。


是非、あなたも火の鳥を読んで「生と死」と向き合ってみて下さい!