浪江町に住人が戻れるようになって
どれくらい月日が経っただろう。
未だ、帰還困難区域として
許可証がなければ帰れない場所もある中、
R6号沿いに、立派な道の駅が出来ていて
ドライブ途中と思われる人々で賑わっていた。
警戒区域だった頃、この場所は警察の目が厳しく、
犬猫の保護活動をしていたボランティアさんが、
心臓が口から飛び出しそうなくらいの緊張の中、
付近で見掛けた猫を保護したことを思い出す。
当時、大っぴらには犬猫を圏外に連れ出せなかったのだ。
2014年当時の写真。
とらまるさん給餌器の下で・・・
このパンダ号と、
ミンクを保護。
それが現在は・・・
背景にあった町営住宅が全て取り壊され、
当時の面影が殆ど無い。
錆びれたジャングルジムだけが、
かろうじて当時を思い起こすことの出来る唯一の
手掛かりになっていた。
猫の姿、全く見つけられず。
そりゃそうだよね。
一週間も経ってからじゃ。
動物のことは、初動が大事なんだから。
子猫を見掛けたすぐそばにはお地蔵さん。
花を手向ける人があれば、猫を捨てに来る人もある。
長い山道と感じた場所は、明るい時に走ってみると、
一番近くの小さな集落までは1・5kmまではなく。
何とか民家まで辿り着いて、その家の人が心ある人で
ご飯くらいは貰えるといいと、ほぼ無理な空想をしてみた。