久々に訪れた、早朝の浪江町帰還困難区域は、

霧が立ち込め、今にも雨が降りだしそうな

どんよりとした空気に包まれていた。

 

原発事故がなかったら、とっくに屠殺されていた牛達が、

のんびりと草を食んでいる光景は、ただ長閑とは思えない、

複雑な気分。

 

8年という長い時間、たまたま生きながらえて来れたのは、

ただの運命の悪戯だったのだろうか?

 

このY牧場、結構広範囲なのだが、その一角・・・

 

近い将来、立ち入り規制が解かれるのか、

本格的な除染が始まっていた。

 

このタイミングで、畜主さんが再三の環境省の

殺処分要請に応じるのも近いのかもしれない。

 

 

この先に、ポイント。

 

福島に居るときは、東京での生活からは考えられない

勇気が出るから不思議。

 

この日、クマ目撃情報が役場の放送で掛かってたけど、

全然入って行けるんですよ。これが・・・

 

この給餌器はゴキブリが20匹はいたけど、

それも全然平気。

棒で追い払って、植物由来のゴキブリ除けを配置。

 

何しろこの給餌器・・・

 

 

入り口に白っぽい猫の毛。

キジトラちゃんも来てるはず。

 

ゴキブリのおかげでずっと食べられずにいただろう。

 

実は、何年も継続して回っていたポイントの家屋殆どが

次々に解体されていき、今日はとらまるさん給餌器の

気になる箇所を回ったのを含めても10カ所足らず、

3時間は掛からずに終わってしまった。

 

今年に入ってからは福島を訪れる日も減り、

震災前と変わらぬ日常を送り始めたワタシ。

 

一方、原発事故後8年を過ぎ、

ある程度の終息を迎えた残された保護猫、保護犬活動だったはずが、

避難先の住宅事情という理由で飼育出来なくなった犬猫を

引き受けたり、避難区域に故意に捨てられた猫を保護したり、

保健所からのSOS、とその活動には終わりがない犬とり名人シェルター。

 

この日も街中で、この子を保護したのだそうだ。

 

動物が相手だと一日だって休むことは出来ないし、

重い責任も負わなくてはならない。

誰かが言ってたけど、福島で餌を置いて帰って来るだけなら

本当に楽よね~、と。

 

シェルターには他にこんなNewFaceもダウン

 

木下茂吉くん。

 

声も身体もでっかくて可愛い猫さんだったドキドキ

 

そして・・・

 

南相馬で保護したとのこと音譜

 

ママ猫はまだ小さくて、以前我が家にいた

ミンクにそっくりで胸がキュンと鳴る。

 

 

しかも、この子猫、

 

いっちょ前にシャ~って威嚇して来ましたラブラブ

 

どの子も連れて帰って里親探ししたい気持ちは120%でしたが、

貧困な老女が責任を持つには、限界を超えた匹数を抱えてしまい

(病気や高齢で里子に出せない)かろうじてブレーキが掛かりました。

 

無念です笑い泣き