おはよ~。

バリケードが開く時間とともに入った浪江町で、

今日、最初に会ったのはキツネさん。


なかなか、姿を現さなくなったワンコ?

と、一瞬思ったけど、ふかふかの尻尾で

犬でないと分かった。



そして、いつものポイントのそばで・・・



クルマのエンジン音を聞いて出てきた

キジ白ちゃん。


ごはんが来るの待ってたんだね。


歩いて近づいて行くと、民家の庭に

消えていった。


約束のごはん、置いていくね。


この子も、いつか保護しなきゃ。



一旦、浪江を出て検問とバリケードを超え

双葉町のポイントへと向かう。



ここは、ボラ仲間のMちゃんが回ってる

彼女がいつも気に掛けてるポイント。


ライバルはカラスと思いきや、

イノシシも現れたみたい。

Mちゃんは、わたし以上に沢山の保護猫を

抱えて、病気の子もいてしんどいだろうと思う。


給餌器を元に戻して、3kgだけだけど、

フードを入れておく。


双葉町のコースはうかうかしていられず、

今日も新記録を作る勢いで、

ポイントを回り切る。


いつ心臓が止まってもおかしくない。






再び舞い戻った、浪江町、居住制限区域。

前回まで、休日返上で除染作業をしてた

○○JVの下請け作業員の姿が

全く見当たらない。


どうやら、除染作業に関わる日当が

減額されたことも大きな理由となって

多くの作業員が東京オリンピック開催工事に

流れていったらしい。

そりゃあ、被曝するよりは、

夢のあるオリンピックの仕事にいくだろう。


それにしても、

これは、どうでもいい作業だったのか。

中途半端に手をつけて、

復興予算だけ貪り、もう放置。

やった意味あるのか?って思う。


日本て、どんだけおめでたい国なんだ・・・。





無謀にも、掛けた捕獲器は空っぽ。


もう、保護する資格なんてないのに・・・。


時々、理性を失って

自分のやってることに説明がつかなくなって、

どうしていいか分からなくなる。


ため息ひとつ。



連休が始まってるから、

上りの高速が渋滞する前に、早く東京へ帰ろう。


検問を出る前に、犬とり名人シェルターへ。

今日は、会いたかった子がいるのだから。





つい先日、犬とり名人が

人の住めなくなった

壊れた民家で保護した親子。









警戒区域という惨状の中。


そこにはどんな理屈も無く、

ただ、

生きよう

生きようとする

小さな命と、

その小さな命を

自分の全てを懸けて守ってきたお母さん。






愛おしさで、胸がいっぱいになった。












子ども達が消えた校庭には、

あの日のまま放置された自転車。









その校庭の見上げる先には

誰かが揚げたこいのぼり。


この場所にいつか再び、

子ども達の声が響く未来が来るだろうか?


場違いな色彩が大きくはためいて、

それがひどく哀しみを誘った。