置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

溜まった雨水が飲めるようにと

動物達のために置かれた洗面器は

何処も空っぽ。

乾ききった20km圏内。


限られた時間の中で、水の補充までは出来ないけど

仔猫が居ると聞いたお家にくらいは、と

湧き水を提供のお家から水を運び、

フードを添えて置く。


今度、保護できる時は必ず助けに来るからね。



置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

こんな日は、

イノシシ一家くらいしか姿を見せない。

うり坊が数匹とお母さん、実は草の中にもいる。

かなりの子沢山家族。





置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

フードを入れてから中5日間。

いい減り具合だと思う。

わたしは、この給餌器を満タンにするほどは

入れられない。

持って行けるフードと箇所数を計算しなくては

ならないから。

数匹の猫ならこんなものかな、と思う。

木炭は、某個人ボラさんの方法をパクらせて頂きました。




置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


名前も知らない黄色い花が一面。


一見、花や木、蛇に虻、蝶にトンボ以外

生命を感じることは無いが、

暑さに身を潜めているだけの猫たち。






置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

新しく、無い頭をひねって考案した給餌器。

長期帰還困難区域で、給餌がキツイ場所が何箇所かあり、

いつも警察車両を気にしてはらはら・・・。

何とか、時間短縮で置ける方法を考えた結果。


奥行きのあるゴミ箱に、カラスよけの黄色いビニールを装着。

傾斜のある場所だと、雨も入らない。

以前、大熊のR6そばのストレス度AAAの場所で

案外役に立ってたので改良を加えた。


今回、チームで動いてたボラさん達に自慢したところ

鼻で笑われた。

とらまるさんの給餌BOXを超えた?と言った後

激しい後悔に襲われる。


何か、少しでもいき抜くこと考えないと、もう駄目になりそうになる。

今日は、長期帰還困難区域の給餌依頼のお宅で

アクシデントがあり、あまりに情けなくて泣きそうになった。

また、屈辱、濡れ衣・・・。

ま、いいか、そんなことどうでも、もう落ちるとこまで落ちてる。


今日は、シェルターがいっぱいで、捕獲器は掛けなかった。

少し涼しくなる頃、また保護出来るといいな、と思う。

首都高を外苑で降りると、浴衣を着た若い子たちが大勢、

信濃町駅から溢れてた。

ああ、神宮の花火大会なのね、と思い出し、

ほんの4時間前居た場所とはうって変わって、

今はやっぱり都会が好きだと改めて思う。

辛すぎるから、福島は。


おまけ・・・



置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

ぺろり~んキャンディー

昨年夏、現在の長期帰還困難区域で保護した

らっきょちゃん。

一年経って、運命の里親さんが迎えに来てくれたんだ。

ずっと、ココロに引っかかってた子。



それから・・・。


置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

昨年、零下の圏内で、この日保護出来なくて、

どうしているかずっと案じてた。

そして、一ヶ月後やっと保護出来たNISHIDAI君。


捕獲器を掛けてすぐ、目の前まで警察車両が近づき

シートに倒れて身を隠したこと思い出す。

昨年の冬から1年と数ヶ月暮らしたシェルターで、

わんぱくキャラ全開で、ボラさんみんなに可愛がられてたけど

今度はとうとうお家の子になれた。


一匹、一匹の保護を今でも鮮明に覚えてる。

里親さん一人ひとりに「ありがとうございます」って、言いたい。

わたしにとっても大事な子だから。



置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

埼玉ねこもいるからニャ~音譜


そうですね。

どの子だって、ただひとつの命。

ゴミみたいに捨てんじゃね~よむかっ


*アニエイシェルターにて

 センター引き出しの子、

 アイボリー色がたまらないハンサム君