身震いするほど、原発からかなりの近距離。
養鶏場付近に三毛猫がいるから、と保護依頼があり、
現場付近に近付くも、道路のひび割れが行く手を阻み、
クルマを乗り捨てて、歩いて向かう。
依頼主さんが以前置いていったフードは空っぽ。
そして、この痕跡。
蹄の跡、犬の足跡、猫の足跡。
ごく最近のもの。
姿は無くても、必死に生きてることを訴える足跡たち。
締め付けられる思いだけもったまま、
フードを置いて、次の給餌地点へ。
きっと今度は・・・。
先週、はちわれ猫を保護した
浪江駅そばに、今週も立ち寄る。
保護できなかったきじとら猫。
何度も何度も振り返り、わたしを見てた。
お正月を乗り切れる、
フードだけは置いていくね。
保護依頼のあったお家を探す途中、
エンジン音を聞いて道路に出てきた黒猫。
無条件で、捕獲機に入る。
つぶれた片目と、
一筋の涙。
知ってください。
猫にも、人間と同じく感情があることを。
痛みを感じることを。
ただ、訴える言葉をもたないだけです。