人は裸虫。生きとしもの五虫に分類。鱗、羽、毛、甲虫。

   左に人が、右の人にもたれかかっている。寄りかかる。

 

   

  茨木のり子 詩集『倚りかからず』

  勁いばかりか、柔和。高校の国語教師、戸村雅子さんは『茨木のり子への恋文』を発刊。

 

自立 他からの支配を受けずに存在。

自律 他からの支配を受けずに自分で立てた考えによって行動すること。

立  一人が立っている。笠は、床に置いても「立」つから。

 

裸(躶) ナメクジのような赤裸。衣と臝から。

 

裎 テイ はだか。呈は突き出るの意味。

臝 ラ  はだか。あらくみじかい毛のある獣。虎や豹など。

倮 ㇻ  昔、裸の国があったという。

    実は、いま、秘かな裸族が増殖しているらしい。

 

『荒地』の詩人、田村隆一。体毛に覆われた人類が「撫でられ、愛でられ」艶やかなお肌の進化をさらに促したと言う。

 

 

嬴 エイ みちる(満)。のびる(伸)。のびやかでみめよい。

 

贏 エイ 溢れる。もうけ。

 

 

籯    金入れ袋。筐(かたみ)

驘 ラ  騾(らば)。

 

 

並 ヘイ  二人がならんで立っている。

併 ヘイ  二人が並んでいたのに、くっついて一体となった。

 

従(從・从) 人が人にしたがう。从は、従の本字。

順  したがう、川の流れのように。

啝  したがう。(順)

馴 ジュン 言うことをよく聞くようにさせる。なれる。

   慣は、ものを貫きとおす。同じことを繰り返して、なれる。

訓  川の流れのように言葉で教え導く。

循  したがう。

侚  したがう。 

率  したがう。引率。洗った糸の水をしぼる形から。

 

 

入  物を納めること。

内  うちの中に入る。

 

化  右の人がひっくり返ったかたち。ㇶは骨。ばける。

仏(彿) はっきり見えない。彷彿。

介  よろいの中に人が。なかだち、助ける。介添え。 

 

仁  人と人のあいだに親しみ。仁愛。

 

比  二人が並んでいる。

北  二人が背を向けあっている。敗北の物語は、やっぱり「北」がお似合い。

 

背  そむく。ㇶは、スプーン。あるいは短剣。

乖  カイ そむく。

 

乘(乗) 磔になる人を木にのせる。

磔 タク 引き裂きの刑。

桀 ケツ はりつけ。

傑 ケツ 際立って高く優れた人。桀は高くかかげるいみ。

 

 

反    そむく。のしかかる崖の岩を手で覆す。

叛 ハン そむく。反逆、叛逆。

屰 ゲキ 逆らう。

逆    屰は、人をさかさまにしたかたち。 

 

朔 サク 逆らういみ。書けた月がまたもとにもどる、ついたち。北の方向「朔方」。

訴(愬)ソ 他人に逆らって訴える。

槊 サク 敵に逆らい向かう、ホコ。

遡 ソ  水の流れに逆らってのぼる。遡及。

溯 ソ  川の流れをさかのぼる。

 

舛(踳)セン 背を向けあって寝る。

倍    背き離れる。一つのものが背を向けて二つになり、数として二倍になるから。

畔 アゼ・クロ。離反する。

癶 ハツ 背く。

揆    はかりごと。一揆。

猤 キ  あらく、猛々しい。

 

 

南  草木の発芽を促すみなみのカゼから。

楠  くすのき。温暖な地に自生。素直なので、彫刻材に。すっきりとした香。樟脳は、樟の木から。

喃  ぺちゃくちゃ囁く。

 

伝  云は雲のようなムニョムニョ。人から人へつたえ回す。

位  人がある位置に立つかたち。 

任  壬は長きにわたって、ある重さのものを保つ。担任、妊娠。

 

見  目に足がついた。

兄  上に立って弟の世話を焼くひと。

元  冠をつけた人。

允  イン まこと。知的で誠実な傑出した人。

充  育って成人となる。みちる。

兇  凶は、まがまがしい。兇悪。

 

 

大  手足を伸ばした姿。

汰 タイ 水につかって、よなげる。

 

太  「,」はさらに大きい。

犬  「,」は、いぬの耳のかたち。

天  人の上のいただき。そら。空は、天に空いた穴。

夭  わかい。 巫女が舞うかたち。夭折。

 若 わかい。巫女が髪を振り乱して舞う。また弱に通じて、わかい。

夫  大に冠のかんざし。

央  真ん中。

 

友     ふたつの又(手)。手と手を取り合って助け合うかたち。

朋 ホウ  幾つかの貝を糸で貫き並べたかたち。

共     両手で大きなものをささげる。

供     共に具え、ささげる。

     「共にする」--- 恭、巷(ちまた)、港。

     「大きい」のいみ。洪、哄(どよめく)、晎(晎晎と日が明るくなる)。

 

  具     多くの人がそろって、備える。

  倶     ともにする。

  颶     つむじ風。颸(シ)は、すず風。

  惧(懼)  おそれ、びくびく。

 

双  おたがいの手と手を並べる。

寸  手のこと。

付  手で与える

及  手が触れんばかりに追いつく。逮は、動物のしっぽに追いつく。

 

奇  可、かぎ型に曲がる。河。

信  人、口、辛から。辛いは、罪人への入れ墨。口(言っていること)に、噓をあれば刑罰が。まこと。

俠 キョウ おてんば娘、おきゃん。

 

坐  土に人人(二人)が是と非を争う。坐は、獄に入ること。

座  裁きをうけるところ。法「廷」は突き出た庭。庭、宮殿から突き出たニワ。

 

个 カ ひとり。竹の一本の幹の形。個、箇.介もひとりの意味。

从 ジュウ ふたり。双は、二人の手を並べる。

什   10人。

人百  100人。

百百  200人。

仟   1000人の長。

 

眾(衆) 多くの人が、あつまる。「集」は、木に雀たちが群がりあつまる。

     進は前にすすむ。鳥は後ろに進ことができないから。

聚  多くの人があつまる。

欒  あつまる。言葉が絶えることがない団欒。

 

奻 ダン 女子2人が同居してあらそう。

 

屰 ゲキ 人をさかさまにした形。逆らう。

戟 ゲキ 

逆 さかさま。

虐 人と虎とヨは、爪。虎が人をつかむさま。しいたげる。

戟 ホコ

劇 はげしい。獣のような激しい取っ組み合い。

激 たたき、打ち付ける激しさ。

檄 心にうつふれぶみ。死を賭してしるす、三島由紀夫の檄文。

 

 

仚 ケン 人が山の上にいる。

仙    山に住む人。仙人。

仐 サン 八十寿。傘寿。

 

 

企  つま先立ち、遠くを望む。企画。

   企望は、 つま先立ち待ち望む。

   望  のぞみ。背伸びして遠くをのぞむ。さらには満月、望月の意味にも。

   希  まれ(稀有)。仰ぎ見る。

跂 キ 爪先立って遠くを望む。跂望。

𧄍 ギョウ 爪立てる。堯は高い意味。