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毎朝5時に起きてNHKのニュースを観ている。
民放ではなくNHKのニュースを観るのは、公平で真面目な情報提供が期待できるからである。
アナウンサー同士の無駄な会話やニュースに対するアナウンサーの意味の無い感想、下手なジョークなどを聞きたいがためにNHKニュースを観ているのではない。
その種のバラエティー的な報道を期待する人は民放を観ればよいのであって、多くの国民は、わざわざ受信料を払ってまでして民放の無責任番組と同じ半バカバラエティー報道番組を観たいとは微塵も思っていないはずだ。
先日も、アナウンサー同士で勝手に内輪受けして笑い合っている無駄な会話があった。
たぶん予め打合せをしているはずなのに、そうでないように装っていることが見え見えの、いかにも寒々しい会話であった。
何度も言うが、NHKについてはアナウンサー同士の会話の機微など誰も期待していないのである。
大切なのは報道の中身だ。
国民は淡々とした報道を期待しているのである。
たとえば、動物の可愛い猫の姿が話題の中心となっている報道があったとする。
その姿にホッとするのは確かであるが、しかしそこでアナウンサーから「カワイイ!」などと、観ていれば誰にでも判るようなことをわざわざ呟かれたくはないのである。
報道する側がワイドショーにおけるコメンテーター気取りで皮相的情緒的な感想を述べてどうするのだ。
他方でアナウンサーは、悲惨な事件の報道に際してはまず感想を述べない。
極めて悲惨な事件事故と悲惨さの程度が低い事件事故を順次報道するときに、両事件に対して同情の程度に差をもうけた感想を述べることは難しい。
さりとて、どちらかにだけ感情移入したような感想を述べることは、その余の事件事故の被害者を蔑にしているようで批判を浴びかねない。
報道の初期段階では、誰が加害者で誰が被害者か不分明なものも多くある。
結局アナウンサーたちはそれが判っているから、感想を述べても文句を言われないような無害な話題にのみコメントを発しているのであろう。
しかしそんなコメントは要らんのである。
せめてNHKだけは報道の原点に立ち返ってほしい。
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