子①(小5男児)の左前頭葉に脳腫瘍が見つかり、緊急に開頭・摘出手術を行った。

 

その日は、手術の説明・同意手続き及び何かあったときの対応のため、朝から深夜まで小児病棟に待機した(「小児病棟から見えた空」参照)。

 

 

 

その日に至るまでの経過は概ね以下のようなものであった。

 

 

 

令和5年11月初めの日曜日、子①を連れて近所の海に釣りに行った。

 

釣果はほぼゼロだったのだが、この釣行の際、子①が足首を毒虫に刺された(私も刺されたが)。

 

子①はこの虫刺されが悪化して赤く大きく腫れ、1週間ほど様子を見ても軽快しなかったため、近所の皮膚科を受診した。

 

皮膚科では、「蜂窩織炎」(ほうかしきえん)(細菌が皮下脂肪組織に侵入したことによる感染症)であろうということで点滴を行い、念のため血液検査を行った。

 

ところがこの血液検査の結果、子①の肝臓の数値が大変悪いということが判った。

 

で、「詳しく診てもらった方が良い。」ということで市立病院を紹介された。

 

翌週市立病院を受診したところ、「小児肝臓病の疑いがあるので、小児肝臓病の専門病院を紹介します。」ということで、こんどは小児肝臓病に詳しい別の病院を紹介された。

 

1週間後、子①は子④(妻)に付き添われて改めてその小児肝臓病に詳しい病院を受診した。

 

ところで、ここまでの間、どのお医者さんも子①の血圧を測ってはいなかった。

 

しかし他方、この数日前に子①は数回嘔吐しており、しかも「頭の奥が痛い」とも訴えていたので、それを聞いた医師が子①の血圧を測ったところ、子どもにしては血圧が高いことが判ったため、「念のため脳の写真も撮っておきましょう。」ということになった。

 

 

 

以下、子④の話である。

 

 

 

子①と子④は検査の結果が出るまで何時間か待った。

 

数時間後、看護師さんが呼びに来たのだが、看護師さんは「お母さんだけ入ってください。」と告げて子④だけを医師が待つ面談室に案内した。

 

面談室には医師が座っており、医師の前のパソコンには脳の写真が写し出されていた。

 

それを見た瞬間、子④は気を失いそうになったという。

 

というのも、子①の脳の写真には、素人目にもはっきりとわかる大きな白い影が写っていたからである。

 

動揺する子④を前にして医師は行った。

 

「この白い影は腫瘍のようなものでほぼ間違いありません。直径5センチくらいの大きさがあり、嘔吐はこれが脳を圧迫していたために起きていたものと思われます。すぐに手術しないと命に関わりますが、当院では対応できませんので、専門の大学病院を紹介します。」

 

こうして子①と子④は手配された救急車に乗って直ちに大学病院に転院することとなった。

 

 

 

大学病院に到着すると、子①はすぐに入院して脳の精密な検査を受けた。

 

かなりの時間が経ってから、子④は脳神経外科のベテラン医師に呼ばれた。

 

「お子さんの左前頭葉に腫瘍があり、早く取り除かないと命に関わることもあります。明日朝一番にご主人と一緒に病院にいらしてください。」

 

子④が「夫は仕事がありますので来られるかどうか…」みたいなことを言ったら、医師は「そんなこと言っている場合ではありません!」と叱りつけたという。

 

 

 

このようにして私と子④は翌朝一番で病院に行き、緊急手術に立ち向かう子①とともに夜中まで病院に待機することになったのである。

 

そしてその際の待機場所が6階にある小児病棟であった。

 

 

 

この日のことについては、別途改めて述べたい。

 

子①(現在小5)が小1のときの授業参観風景

 

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