江戸時代に玉川兄弟によって開削されたという玉川上水は、西武国分寺線の鷹の台駅の南側付近で線路の下をくぐる。
この付近では、玉川上水は深くて大きな流れと浅くて小さな流れの2つに分かれており、並走する2つの流れの間には木立に覆われた静かな小道が続いていた。
この空間は、クワガタやカブト虫の絶好の採取場でもあった。
この西武線の線路が上水と交差するあたりには、線路と並行して鷹の台駅前に通じる道路があった。
私が小平市に住んでいた昭和43年頃までは、その道路には木造の橋が架けられていた。
その木造の橋がオート三輪によって壊されるという事故があり、橋の床を形作っていた木に大きな穴が開いていたのを今でもよく覚えている。
ぞの木造の橋の下を流れる小さい方の流れには簡単に降りることができたのだが、当時橋の下はカニの宝庫だった。
名前はよく判らないのだが、赤や青の甲羅のカニが土手に張り付いていて、「へえ、カニって陸上でも生きられるんだ。」みたいな感想を持った記憶がある。
今はもちろん木造の橋なんかではないだろうが、橋の下には今でもカニが棲んでいるのであろうか。
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