その昔若山牧水が釣りをしたと思われる辺り

 

 

認知症を発症した義母(子④の母)が同居するようになって2か月余が経過した。

 

子④(妻)は相変わらずきつい口調で義母を叱責している。

 

先日も、食事のときに義母が、「私こんなに食べられないから少し取ってください。」と言って、配膳されたご飯茶碗のご飯を少し食べて欲しいと私に頼んできたところ、子④は「全部食べなさい。」という趣旨のことをきつい口調で述べたうえで、「食べないなら今後は食事を抜きにする。」ということまで付け加えた。

 

私は子④と義母の口論を聞いているのが嫌だったし、一種の高齢者虐待のようで子どもたちにも悪影響があると思って、黙って義母のお米を少し取ってあげた。

 

するとどうだ。

 

子④は今度は私に対して「余計なことをするな。」的な口調で非難の矛先を向けてきたのである。

 

 

 

食事が終わったあと、子④に努めて穏やかに、子どもの前で自分の母親と口論したり母親をきつい口調で叱責したりするのは子どもたちにも悪影響を及ぼすので止めて欲しいと諭した。

 

すると子④は要旨以下のような反論をしてきた。

 

老人は食べないと体が弱ってすぐに歩けなくなり、結果的に家族に多大な迷惑を及ぼす。

 

食べなくなった老人は死に向かって一直線である。

 

だから無理してでも食べさせないといけない。

 

甘やかすのは本人のためにならない。

 

 

 

なるほど。

 

まあそれにも一理はあるだろう。

 

しかしそのような理屈を通すにしても、やはり言い方とか話の持って行き方というものがあるはずだ。

 

同じことを言うにしても、言い方や口調に気を使い、労りや思いやりを感じさせる物言いにした方が効果的であろう。

 

ましてや子どもたち(孫たち)が聞いている目の前である。

 

 

 

それにしても困ったものだ。

 

結局この人は本質的にこういう人なのである。

 

それは同時に、歳の差婚で20歳近く年上の夫である私にとっても、「ああ、将来この人は年老いた私にも同じような接し方をするのだろうなあ。」という暗澹たる未来を予測させるに十分なものでもあった。

 

 

 

年上の女性とその2人の子どもと一緒に暮らしていた遠い昔。

 

大学に入学してテニスサークルに所属していた下の子どもが、同じサークルで知り合った別の有名大学の男子学生と交際するようになった。

 

しかし話を聞いてみると、どうやら彼は親を労らないタイプの人間のようであった。

 

その話を聞いたとき、私も、実の母である年上の女性も、同じように「親を大事にしない人とは付き合ったり結婚したりしない方がいい。多分そのような性格や思考は一事が万事であり、いずれあなた自身にも跳ね返ってくる可能性がある。」という意味の忠告をした。

 

下の子は忠告を聞き入れて彼とは別れた。

 

 

君たちはまだまだ小さいけれども、私もいつまで生きていられるか分からないので、今どうしても助言しておきたい。

 

君たちは、親を労らない人とは結婚しないようにして欲しい。

 

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