千葉セントラルタワーの前に、
マルセンという紳士服の店があり、
その隣が小さなお菓子屋でした。
この季節だけに売られていたのが金華糖と菱餅。
砂糖が珍しくて貴重だった時代、砂糖をふんだんに使い、
目もあやな彩りを施した金華糖は、節日にふさわしいものでした。
女の子の祭りにふさわしい桃や桜の花を彩ったものや、お雛様までありました。
5月の節句には、兜や城をかたどったものが登場し、
平成になっても、
この店では季節になると店頭のガラスケースに並べられていました。
今思うと、ここの店主が作っていたのでしょうか。
砂糖を形作っただけのものなので
子供心においしいものとは思えず、
季節感は感じましたが、食べたいとは思いませんでした。
ついでの話で恐縮ですが、
結婚式の引き出物の中に、
いつも甘い和菓子の詰め合わせがあったことを思い出します。
メインは40cmくらいの紅鯛の上生菓子で、
白いんげんの餡で、
外餡と中餡に分かれていていました。
60cm
予算に応じて、
鶴、亀、えび、扇、松竹梅など型を用いた、同様の生菓子で囲まれていました。
写真では20㎝×20㎝くらいですが、当時は60㎝×40㎝くらいの箱だった記憶です。
これをもらってくると、
しばらくおやつはこればかり。
甘いながらも、苦い思い出。
しかし子供心に残念なのは、
練りきりの代わりに砂糖のセット・
下の写真のように、
プリントされたビニール袋の中に砂糖が入っているだけのもの。
箱を開けて「祝い砂糖」だと、がっかりでした。
鯛の金花糖