今回の地震を受けた石川県に少しでも応援ということで、

「蕪ずし」を買い求めました。

 

塩漬けの「ぶり」を挟んだ「蕪」を麹とごはんで漬け込み発酵させたもので、

複雑な食感と味わいが楽しめます。

 

 

この寿司を知ったのは学生時代に遡ります。

 

石川県出身の小林君の土産物でした。

(大学卒業後に故郷に帰り、家業の「木こり」(林業)を継ぎました。)

 

正月が終わり、彼が土産に持ち帰ってくる中の一品が

決まって自家製の「蕪すし」

 

当時は、誰かが戻ってくるとその下宿に集まり、

郷土の自慢料理を食べあいました。

 

郷土料理は

若い世代において

おいしい食品とは感じられず、

話題を提供するきっかけの

一品にすぎませんでした。

 

 

 

へら上げの様子

私は好きでしたが

 

福井の水ようかんに至っては、

A4サイズくらいの大きな折箱に水羊羹が流し込まれているだけで

 

「冬なのに水ようかんかよ。」(福井では、冬の食べ物らしいです)

「個包装は売っていないのかよ」

などと、はしゃぎながら食べていました。

 

蕪すしの話に戻ります。

 

北陸といえば「ますずし」が有名ですが、

こちら「蕪すし(ぶりすし)」は

スーパーなどの駅弁フェアで

あまりお目にかかったことがありません。

(金沢の駅では販売されているようですが)

 

当時、彼の実家では、

正月の朝は「雑煮」

夕は「蕪すし」と話していました。

 

石川県の一部の地域では一般的な食べ物だったようです。

また、正月に食べるのも、

ぶりは出世魚なので

縁起を担いでいるのかもしれません。

 

ぶりのすし」駅弁情報|富山/高岡/金沢駅の駅弁

 

ますのすし(一重)」駅弁情報|富山/高岡/金沢/氷見駅の駅弁

 

それにしても

日本海側には郷土色豊かなおいしい寿司がたくさんあります。


 

 

気になるのは氷見市のこと。

この時期

「氷見の寒ブリは最高」と言われています。

暖流と寒流が激しく渦巻く能登沖で揉まれ、

身が引き締まり脂がのって、

最高の味の「ぶり」が水揚げされてきたとのこと。

 

地震後も、ひみ寒ブリ宣言は出ており、

水揚げも昨年末よりは少ないものの、

漁に出ているようです。