夜間飛行 | Psychotic Psyche

Psychotic Psyche

涅槃の薫りがそよそよ

憧れの香水、

GUERLAINの【VOL DE NUIT】を

迎え入れました。





ボトルは勿論、

箱も何て美しいのでしょう。

化粧箱もボトルも、煌びやかでつるりとした

現代風の香水とは対極を成す様な

古風で重厚感の有る色合い、重み、肌触り。

アール・デコを彷彿とさせる

ボトルデザインはオリーブ色の濃緑。

見ているだけで優雅な気持ちにさせて呉れます。


新品のボトルには紐で封がされていて、

開封には此の紐を切って使用します。

蓋部分はペットボトル等の蓋とは異なり、

そのまま「栓をする」だけの造りで

倒した拍子に溢れて仕舞うのでは無いか知らん

と心配はするものの、そんな様子もなく

寧ろそんな部分にさえ

古風さや美を感じて仕舞う。





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香水が発明されたその昔、

香水は風呂に入る習慣の無い人々の

体臭を誤魔化す為の「目眩し(めくらまし)」として

また

貴族の贅沢品として使用されていました。


今は体臭隠しや身嗜みというよりも、

アクセサリー的視点から使われている香水。

濃厚なエクストラクトから

アルコール分の高いコロン(揮発性が高いので、周囲への拡散性も高い)まで

同じ香水でも、濃度に依って

香りの雰囲気と拡散の度合いは異なりますから

「香り」は全くの別物と私は考えています。


私は、香水を普段は殆ど身に付けないのですが

「名香」「東洋的」と言われると、

また

ボトルのデザインが美しいと

ついつい集めたくなってしまうものです。

これで

私が今持っているものは

資生堂の【禅】【琴】(これは山口小夜子さんがCM出演もされていたので つい)、

ダナの【TABU(タブー)】、

ゲランの【MITSOUKO(ミツコ)】【VOL DE NUIT(夜間飛行)】(タブーもミツコも夜間飛行も、美輪明宏さんの書籍に影響を受けて)になりました。


オーデコロンばかりの中に、

やっと「香水(エクストラクト)」の夜間飛行が来ました。


香水が苦手だと思っていた私だけれど、

多分その理由は

オーデコロン(アルコールの割合が多いもの)である事が関係しているのだと思います。

拡散性の高いものは香りの強さと云うよりも、

クラクラとするアルコールのキツさ?が苦手です。

対して香水・パルファムは

濃厚とはいえ、だからこそ

アルコールが少ないので

香りが強く拡散されずにふとした時に香る。

香りの種類以前に、

私はそういうものが好きなのだと思います。


因みに私は、自分で纏うとすれば

香調的にシプレーやオリエンタルが断然好みです。

最近はサンローランの【OPIUM】も気になるところ。

フローラル系は、

今までグッとくるものに出会わなかったのか

少し苦手です。


似合う香りを纏うか、

なりたい自分のイメージの香りを纏うか、

はたまた誰かに憧れたり

親しい間柄の人とのお揃いの香りを纏うのか。

香水の選び方や身に付け方も

その人の考え方や生き方が出ている様で

私はひっそりと興味深く感じています。