仲良し | 鞍手ゆたか福祉会スタッフブログ

鞍手ゆたか福祉会スタッフブログ

鞍手ゆたか福祉会は、福岡県鞍手町を拠点に、直方市、宮若市、行橋市、北九州市、福岡市、宇美町、長崎県大村市、
東京都新宿区で障碍者や高齢者の支援を行っている社会福祉法人です。

サンガーデン3号館の添田です。


3号館では、利用者さんそれぞれの違った「こだわり」を持つ中で生活されています。


各居室では、TVを観ている方、寝転びながらCDを聴かれる方、


音楽に合わせて踊っている方、などの様々なスタイルで過ごされています。



そんな3号館で、以前と大きく変化したのは、


利用者さん同士が、居室を行き来されている事です。(保護者の方の了承済み)


言葉を発する事が出来ない方が多いですが、


自由に集まり、自由に移動されたりと好きな場所に行かれ、


自室に、こもられる方はいなくなりました。


週末等に自宅に帰宅された方の部屋は施錠していますが、


扉を開けようとして開かないと、


誰が見ても分かる表情・仕草で寂しそうに自室に戻っていかれます。



皆さんが行き来するきっかけを作ったのは、利用者Aさんです。


Aさんはいつも楽しそうに疲れ知らずの元気者です。


深夜、寝れない時は、ウロウロっとされ


他の利用者さんの持ち物を無断で持ち出してしまう事もありました。


しかし、皆さんが起きている時は、他の居室に入る事はなく、


部屋に入る事は、悪いことだと思っていた様です。


また、Aさんはタオルが好きな様で、


館内のタオルは、Aさんのタンスやかばんに隠し入れられるか、


ボロボロになるまで使われていました。


その為、消灯時には、全てのタオルを宿直室に保管し、


朝になったら出すといった管理を行っていました。


しかし今では、深夜寝られない時は、


玄関で自分の靴と朝に来るモーニングスタッフのスリッパをビッシッと並べられる程度で、


リビングにタオルを置いていても朝まで手付かずの状態です。


タオルのこだわりは”安心感”からなくなって来ているのかなぁと思います。



注意するのではなく、反対に


『好きなように行ってもらい』『好きなだけプレゼント』しました。


コレクションとして、柄物タオル30枚ほど集まった時に


「僕、もういらない!」と。



また、日頃から堂々と他居室に入れる事により、物色される事もなくなりました。


今、Aさんは


「○○さんが絨毯にコーヒーこぼした!」


「○○さんのシーツ、洗濯機の所に置いておくネ!」


と、スタッフの世話人にまで成長されています。


他の利用者さんと食事を取りに行く際には、


みんなの先頭を歩いて、先導してくれます。



共同生活の中で、仲良く過ごしてくれている事に


スタッフ一同、ホッとさせられます。


Aさん、今後ともみんなの事をよろしくお願いしますね。