今さら聞けないオリーブオイルの選び方 | 暮らしに虹をかける会

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こんにちは、吉冨です。今さら聞けないオリーブオイルの選び方について書きます。



オーガニックオリーブオイル



オリーブオイルほどニセモノ商品が合法的に横行しているものも珍しいでしょう。特に日本は海外に比べニセモノ率が多いです。



nisemono


オリーブオイルは加熱用でも非加熱用でもエキストラバージンオイルを選びましょう。(ただし加熱は120度くらいの温度までがよいです)


市販されている日本メーカーのエキストラバージンはどれもほぼニセモノであり、選ぶべきではありません(ただし国内産地ブランドの低温搾油ものは除く)。


エキストラバージンオリーブオイルはIOC(国際オリーブ協会)基準を満たしたものを選ぶのが基本です。日本はIOCに加盟していないため独自の規定で加工しています。つまり日本はIOC基準に満たないものでもエキストラバージンと勝手に名乗っているものばかりなのです。いいかげんな日本国内規格とIOCの定める厳格な国際商取引基準との間には、大きな違いがあります。


本物のエキストラバージンオリーブオイルは「軽やかな」ものから、「苦・辛い」もの、「青々しい」もの、「フルーティ」なもの、いろいろありますので、お好みで選んでください。




olive2


ニセモノ欠陥商品を正確に判断するには、プロのテイスティングによってされます。こういう欠陥品をディフェットと呼びます。




tasting2


バージンオリーブオイルとは、生の新鮮なオリーブの実から物理的な処理(粉砕や圧搾、遠心分離など)のみでオイルを取り出して作られたオイルのことです。


つまり、洗浄や濾過、脱酸、脱色、脱臭などの精製化学処理を行わない未精製のオイルです。



遠心分離


さらに、酸化が0.8%以下であり、最高級な品質のものを「エキストラ・バージン・オリーブオイル」に分類されます。オリーブの風味がしっかりと楽しめ、栄養価も高いオイルになります。



精製


よく日本では、「加熱用にはピュアオリーブオイルを」と謳われることが多いですが、ピュアオリーブオイルとは品質の良くないオリーブやバージンオイルを搾ったオリーブの搾りカスを、溶剤などを使って高熱で脱臭や脱色をし、悪い要素を取り除き、その後バージンオイルを混ぜて味や香りをつけたものです。



酸化についても、化学精製することによって酸度を0.3%にまで無理やり下げています。一般的にいわれている栄養価も成分も無いに等しいものです。ピュアオリーブオイルは基本的に使用すべきではないと思います。仮に使用するときは、200度前後まで油の温度をあげたいときぐらいでしょうか。



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では、輸入のエキストラバージンオリーブオイルなら安心して買えるか。

ということになりますが、実はそれも大きな間違いです。



世界のオリーブオイル業界は、私たち日本人が考えている以上に、偽装の多い業界です。つまり、やはりニセモノやディフェット(欠陥品)が大きなシェアで出回っています。


「デパ地下で売られている高級のエキストラバージンオリーブオイルなら大丈夫よね?」、「インターネットで販売されているエキストラバージンなら安心よね?」などいろいろな声が出てきそうですが、実はそれも怪しいのです。


選ぶときには疑い深いぐらいがちょうどいいかもしれません。簡単ではありますが、下記に選ぶポイントをまとめてみましょう。(これも一概にはいえません。)




酸化条件の少ないものを選ぶ。


油の酸化は、空気・熱・光により早くなります。原産地でボトリングされたもので、透明容器は極力避け暗い遮光ビンを選ぶのがよいでしょう。



遮光瓶




ラベルを見て判断する。


オリーブオイルはオリーブジュースといわれるほど、鮮度が重要になってきます。
収穫してからいかに早く搾油しているか(理想は数時間以内)がポイントになりますので、そこを極力見極めるといいでしょう。



収穫は手摘みか、道具または機械使用か。



私は「手摘み」のものを選んでいます。手摘みは昔からの伝統的な収穫方法です。農家さんがひとつひとつ手間をかけて収穫するイメージがなんとなくいいからです。また道具使用だとオリーブにキズができやすいこともあります。キズで腐敗や酸化が進んでいるおそれがあります。


しかし、手摘みは収穫して搾油するまでに時間がかかり、酸化している恐れがありますので、実は道具や機械使用の方がよいとする方もいます。
道具や機械を使用して収穫したものの方が早く搾油できますので、案外「手摘み」がいいというのはいえません。



hankpick



認証制度マーク



「D.O.P」や「I.G.P」の認証制度マークがあれば、信用できる一つの目安にはなります。(もちろん目安程度です)「BIO」マークは有機農産物認証になります。
裏ラベルには収穫年度を表記していますので、ここはよく確認するべきです。



dopigp



搾油方法


圧搾方法については、コールドプレス(低音圧搾、27度以下)のものが良いですが、現実は27度以上あってもコールドプレスと表記されることが多いようです。


遠心分離が悪いというわけではありませんが、極力、伝統的手法の昔から行われている製法に近いものを私は選んでいます。伝統的手法とは、石臼で実をペーストし、圧搾機でしぼり、円盤のマットを重ねていき、プレスし抽出する方法です。



粉砕機



しかし、これも加工者によって酸化促進の原因になったりしますので、遠心分離がよい時もあります。


ろ過については、ろ過した場合は日持ちは当然よくなりますが、貴重な微量成分などがなくなってしまいます。ろ過されてないものは、にごりがあるものの、微量成分もきちんと含まれ、栄養的にもよいです。しかし日持ちはしませんし、加熱した時に、にごりカスまでも焦げる場合があります。



cold




産地国はどこを選ぶか。


生産国は、生産量順では下記になります。

1位スペイン 781万t
2位イタリア 318万t
3位ギリシャ 200万t
4位トルコ 175万t
5位モロッコ 142万t

になるわけですが、品質はやはり産地・場所や品種、生産者によってさまざまです。



国で選ぶのではなく、やはりこだわった生産者を選ぶのがよいでしょう。できれば試飲した方がいいです。



専門店で購入することをおすすめします。(全てではありませんが)デパートやスーパーでは、おしゃれなボトルでも欠陥品だらけです。少なくとも大量生産しているメーカーは避けた方がいいです。シングルエステート(小規模生産)が基本軸になるのではと思います。


single

※オリーブ農家(イタリア)

また、スペイン以外の国では、原料が輸入品であっても自国産と表記していることが多いため、やはりトレーサビリティがしっかりわかるものを選んだ方がよいでしょう。




専門店またはプロが選ぶものを購入する。



専門店やプロに教えてもらうのが手っ取り早いですね。

オリーブオイルソムリエが日本にもいます。彼らに学ぶのもよいと思います。



以上、本当にざっくりではありますが、みなさんの方で再度お調べになって下さい。



それでは楽しく健康的な食生活を楽しみましょう。