『二ツ井町史』二ツ井町史編纂委員会(1977) | 倉山塾東北支部ブログ

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お盆休みを最大活用すべく

本棚の整理をしておりましたところ、

本読みのサガで整理作業が読書タイムに早変わり。

結局、平成の市町村合併で消滅した地元の町史を

久しぶりに紐解く機会となりました。


先日、お墓参りの際にお寺の位牌堂にも参拝してきた際に

祭壇にて太平洋戦争戦死者の

戦没者供養を行っていたこともあり、

町史の中に資料として載っていた

「町の戦死者」の名簿を読み直しておりました。


日清戦争から大東亜戦争に従軍し、

戦死された方たちの名簿。

私の近親者に先の大戦での戦死者はいませんけれども、

自分と同じ山河を見て、同じ水を飲んで育った人達が

フィリピン、アッツ、南樺太、ソ連、ブーゲンビル、中支……

まだまだここで書ききれないほど沢山の遠くの地で

命を落とされていると、名簿からわかります。


そして、大東亜戦争で戦死された場所を振り返ると、

日本はいったい何とどういう風に戦うつもりだったのか

という疑問も改めて浮かんできます。


果たして、どんな大戦略、戦略、戦術に基づいて、

310万人の国民の命を失った戦争は行われたのか。


負け戦を振り返るというのは

決して楽しいものではありません。

ですが、きっと将来への希望やささやかな幸せがあり、

家族も友人も恋人もいたであろう

我々の先人の命の重みに思いをはせ、

自分たちが「どうするか」を考える時間を

ご先祖が帰ってくるお盆に設けてみる。

そんな時間の使い方もあるのかもしれません。